
皆様、こんにちは!美術鑑賞会のちーです。
5月21日(土)にサークル4回目の活動として、新国立美術館にて開催中の「メトロポリタン美術館展」を見に行きました。
今回は全6人の参加者で和やかに西洋絵画を楽しめました!
美術鑑賞会(仮)について
主に東京近郊の美術館を巡るサークルですが、アートに関連する事なら何でもアリです。
西洋美術・日本美術・現代アートの企画展の鑑賞を今までに実施しています。
鑑賞後には、希望者でカフェ等での交流も行っています。
今後は美術館だけでなく、庭園巡りや鑑賞後に周辺のお散歩も行っていきたいと考えています。
活動頻度は月に1回程度を目安としています。
また、サークルメンバーでなくても、東京自習会に登録の方ならイベントごとの参加が可能です!
美術に詳しくなくても気になる展覧会がある時、都合の良い時にぜひご参加ください。
メトロポリタン美術館展の見どころ
今回は、事前にサークルチャンネルに投稿した鑑賞レポートの一部を抜粋してご紹介しようと思います。
◆はじめに
アメリカを代表する美術館らしく、美術史の教科書に載っている西洋絵画の巨匠の名作がずらりと並ぶ展示はまさに壮観で、これぞエンターテインメントだと思わず感じました。
巨匠の特徴をよく捉えた優品が多い事から一点一点の作品は比較的わかりやすい展覧会であったと思うため、今回はキュレーション(展覧会構成)に着目して見どころを取り上げてみたいと思います。
◆カラヴァッジョ≪音楽家たち≫1597年
◆ジョルジュ・ド・ラ・トゥール≪女占い師≫おそらく1630年代
まず二つの作品が隣同士であることが少々意味深に感じてしまいました。
カラヴァッジョ≪音楽家たち≫には、パトロンの元に集った若者4人が描かれています。
彼らの滑らかな肌や視線はとても魅惑的で目を惹きます。
カラヴァッジョの代表作には、少年・青年を描いたものが多く、彼の嗜好やアウトローな生涯に思いが巡らされます。
(カラヴァッジョの嗜好は歴史上定かではありませんが、賭博の諍いから殺人事件を起こしローマを追放され38歳で客死しています。)
ジョルジュ・ド・ラ・トゥールはフランスの画家で、この作品のように風俗画を描いた「昼の絵」より、蠟燭の灯に照らされた「夜の絵」(≪大工の聖ヨセフ≫(1640年頃、ルーブル美術館)など)の方が教科書に載っていることも多く印象的でしたので、今回の≪女占い師≫が展覧会の目玉として取り上げられていることに最初は疑問を感じました。
ですが、よくよく考えると、日本人が一番よく目にしているラ・トゥールの作品は、中野京子著『怖い絵』表紙の≪いかさま師≫(1625年頃、ルーブル美術館)でしたね。
「夜の絵」は他にマグダラのマリアの悔悛などの宗教画が多く、その神聖さや静謐さが評価されているため、それとは一見真逆に見えるこの作品は教訓画としての意味合いが大きいのかもしれません。
実は、カラヴァッジョも同じタイトルの作品を描いていますが、こちらのラ・トゥールの女性たちの視線の方が圧倒的に怖いです。
先ほどのカラヴァッジョの描いた視線が官能的だったのに対し、こちらは震えあがりそうな怖さです。
二人の画家の高い描写力をもっての視線の違いが、大変印象的でした。
最後に
あいにくの雨降り&夜の開催ということで、鑑賞後の歓談の参加者は少なかったのですが、 美味しい和食を食べながら、美術トークで盛り上がることができました!
今後の活動アイディア
・6月18日(土)14:00~ 朝倉彫塑館と谷根千のお散歩
・7月 スイス プチ・パレ美術館展@SOMPO美術館
※変更の可能性があります。
他にも行きたい美術館がありましたら、ぜひリクエストください!