
「できるところを見て、褒めて」と言いつつ、それは子どもに対しても同じだと思った。長男は、片づけが苦手だけど困った人を助けることができる。うそをつかず、素直で優しい。そんな存在が「今日も元気に生きている」ことは、すてきだ。子育てしているとついつい忘れて、つまらない「できないこと」に目がいってしまうけれど、元々は、生きていてくれるだけで十分なはずだった。文句を言う代わりに、長男に「今日も生きててくれてありがとう」と言ってみようかな。
奥山佳恵さんの「すくすく日記」 より
”困った人を助けることができる。うそをつかず、素直で優しい。”
これはその子にとって、人として美しい強みだと思う。
私が生きてきた時代は、「頑張ることが素晴らしい」とされる時代だった。周りの人も誰もが「がんばれ」「がんばれ」という声援をおくっていた。もちろん、今でも頑張ることは否定しない。でも当時は「頑張らない人はダメ」という風潮もあった。それは、経済がこのままずっと成長していくという前提があったからではないか、と最近よく思う。
今はどうだろうか?
すこし考えが変わってきた。
「頑張る」というのはその人の強みであり、誰でも出来ることじゃない。強みを持たない人もいると思う。「頑張れない」人ではなく、「頑張らない」人だ。怠けて何もやらないではない、「頑張ること」にそれほど重きをおいていない人もいる、今はそんな気がする。
以前なら、「なぜ頑張らないのか」「チャンスがあるのに」と、常に他人を叱咤激励していた。でもそれは知らずにその人を非難していたかもしれない、追い詰めていたかもしれない。頑張らない人にダメ出ししていた。それは頑張ることが自分の大きな推進力になっていたからだ。「自分はこんなに頑張っている」と自分に酔っていたこともあると思う。
でも、人は色々・・・
「何事にも頑張る」という強みを持っていなくても、「困った人を助けることができる。うそをつかず、素直で優しい」という美しい強みを持った子どももいる。
料理はたくさん盛れる大皿も必要だが、目で美しさを味わう小皿も欲しい。
人間の器にも大きさばかりでなく、優しさという美しさも欲しい。
そして、「そんな存在が「今日も元気に生きている」ことは、すてきだ」と私も思いたい。
「頑張ることはひとつの才能であり強みでもある」
ひとつだからすべてじゃない。優しい、美しいこころもその人の強みになる。
そして「あの人も頑張っているから」と同じ景色ばかりを求めない。私には私の居心地いい世界があるはずだ。
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