2020/06/20 07:08
■「モノローグ」すら「ダイアローグ」


前回、このエッセイで、

「討論」と「議論」と「対話」ということばについて取り上げてみました。


今回は、「モノローグ」と「ダイアローグ」について考えてみたいと思います。


「モノローグ」というのは、平たく言えば「ひとりでの語り」ということになります。

対する「ダイアローグ」は、「ふたり以上での語り」ということになるでしょうか。


Templeは「対話の場」ですので、言うまでもなく、「ダイアローグ」がメインとなります。


しかし、ほんとうにそうなのでしょうか?

「モノローグ」と「ダイアローグ」というのは、ほんとうに対立する概念なのでしょうか?


先に結論を言ってしまいますね。


私個人としては、「モノローグ」すら、「ダイアローグ」であると感じています。

「モノローグ」の成り立ちを細かく見ていくと、

そこにはかならず「対話的」な営みが生まれていると思うからです。



■「自分」っていったいどこにいる?


簡単なお話です。

すべてのモノローグは、「自分自身との対話(ダイアローグ)」の上に成り立っています。


ここで注意をしなくてはいけないのは、ここで言う「自分自身」の内実です。


いったい「どこ」にいる「自分」のことを、「自分自身」と呼んでいるのか。

そこが問題です。


「自分」って、いったい、どこにいるのだと思いますか?

あえて、からだのどこかを指差すとしたら、どこですか?


あたまのあたり? 胸のあたり? おなかのあたり?

肘のあたり? 足の小指の先のあたり?

……を指差す人は、あんまりいなそうですね(笑)。


まあ、だいたいの人が、最初に挙げた3つの部位(あたま、胸、おなか)のうちの

どこかを指差したのではないでしょうか。


で、正解はなんだ? と聞かれたら……

ごめんなさい、「ぜんぶ、正解です」と答えます。


あたまにいる自分も、胸にいる自分も、おなかにいる自分も、ぜんぶ「自分」。


ただ、その性質が少しずつ……いや、かなり大きく異なってくるんですね。



おなじみのこの図を用いて言うのなら、


あたまにいる「自分」

=思考優位、過去、未来、分離、排除、自力、人間の世界を生きる「自分」

=不安感いっぱいで、不安定な自分


おなかにいる「自分」

=感覚優位、いま、つながり、受容、他力、神仏の世界を生きる「自分」

=安心感の中で、どっしりと安定している自分


ということになります。


もっと言えば、


あたまにいる「自分」=人間としての「自分」

おなかにいる「自分」=神仏とともにある「自分」


ということもできるかな。


かなりぶっ飛んだお話に聞こえるかもしれませんが、

これまでのエッセイをお読みくださっている方には、

きっと、私の言いたいことが通じているはず……。(そう祈っています!)



■「神」や「仏」との「ダイアローグ」からすべてがはじまっていく


第3回目のエッセイで、


「対話」というのは、

「私たち人間のおなかの底」で為されるものであると同時に、

「神仏のおなかの底」で為されるものである、ということができます。


と書きました。


自分のこころを自分のおなかにおさめてしまえば、

そこにおのずから湧き上がってくる「神仏から届けられた感覚」を、

そのまま「ことば」に置き換えることができる。


その「ことば」を、自分ひとりが聞く場合、それは「モノローグ」になるし、

自分以外に聞き手がいる場合、それは「ダイアローグ」になっていく。


それだけの違いです。


結局、「モノローグ」であれ、「ダイアローグ」であれ、

自分のおなかの中の「神」や「仏」(と呼ぶほかないもの)からの呼び声に、

謙虚に「耳を傾ける」ことからはじまっていくのですね。


豊かな「モノローグ」(神仏との「ダイアローグ」の時間)を持てる人は、

自分以外の他者とも、豊かな「ダイアローグ」の時間を持てるようになります。


毎回同じことばかり、壊れたレコードプレーヤーのように繰り返していて恐縮ですが、

私たちがすべきことは、まずは、自分のこころを、自分のおなかにおさめてしまうこと。

繰り返し、繰り返し、気がついた時にやっていくこと。

そして、自分自身との対話を丁寧に繰り返すこと。


ものすごく地道で気が遠くなるような作業ですが、

もう、ほんとうに、ここからしか、世界は変わっていかないのだと、本気で感じています。


まずは、自分からはじめよう。



※6月21日(日)に、発酵生活研究家である栗生隆子さんをゲストにお迎えしてのスペシャルTempleを開催します。今回は、Templeメンバー以外の方にもご参加いただけます。ご友人等お誘い合わせの上、ふるってご参加くださいませ◎

https://community.camp-fire.jp/projects/263282/activities/146967#main

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