2020/06/08 10:40
■私たちは日常の中で意外に簡単に「さとって」しまっている


仏教には、「八正道(はっしょうどう)」というコンセプトがあります。


1.正見(しょうけん)

2.正思惟(しょうしゆい)

3.正語(しょうご)

4.正業(しょうごう)

5.正命(しょうみょう)

6.正精進(しょうしょうじん)

7.正念(しょうねん)

8.正定(しょうじょう)


の8つの道です。


この「八正道」、一般的には、

「さとりに至るための、8つの修行法」というふうに解説されることが多いです。


もちろん、それも決して間違いではないのですが、私としては、

「さとりに至るための修行法」というよりは、

「さとりの世界を生きたときに、おのずからあらわれてくる8つの態度」という方が、

より、「八正道」の解釈としては、正しいのではないかな、と感じています。


「さとり」と聞くと、「なんだか難しそう……」「自分には縁がなさそう……」と

思ってしまう方が大半かもしれませんが、なんのことはない、

私たちのこころが、あたまではなく、おなかの方に落ち着いているときに現れてくる世界、

つまり、「いま・ここ」こそが、「さとり」の世界です。


心身がほっとゆるんで、ふうっと深い息がつけたとき、

私たちは、未来でも過去でもなく、「いま」に着地できます。

ほかのどこでもない、「ここ」に落ち着くことができます。


その瞬間、私たちは、「さとりの世界」にいます。


「なんだ、そんなこと?」と拍子抜けしてしまう方もいらっしゃるかもしれませんね。


そうなんです。

私たち、日常の中で、意外に簡単に「さとって」しまっているんですよ(笑)。



■「さとり」を体感することが「対話」の生まれる素地となる


もちろん、ずっと「いま・ここ」にあり続けることは難しいかもしれませんが、

ふとしたときに、「さとりの世界」が、私たちの目の前に立ち現れていることは間違いなくて。


そのとき、私たちのこころは、かならず、おなかの底の方に落ち着いているはずなんです。

そして、そのとき、私たちには、同時に、八正道で説かれる8つの態度が備えられます。


そう、八正道って、おなかにこころをおさめたところから、

つまり、思考ではなく、感覚優位になったところから、


すべてを感じるままに見て(正見)

感じたことを考え(正思惟)

感じるままにことばをつむぎ(正語)

からだが感じる心地よさに従って動き(正業)

自他を傷つけないような生き方をして(正命)

こころをあたまの方に浮かび上がらせない努力をし(正精進)

神や仏の存在を自分の中に感じて(正念)

同時に、神や仏の「いのち」の中に生かされている自分を感じる(正定)


そんな態度のことをあらわしているのではないかな、と思うのです。


……もう、お気づきですよね?

これって、前回、前々回と、このエッセイの中でご紹介した、

対話がはじまる第一条件としての「おなかにこころをおさめるワーク」と、

その際にあらわれる心理的、肉体的な感受性の変化と、同じことが語られているんです。


「対話」が生まれてくるための基本的な条件と、

「平和」を見出していくための一つの本質的な道として2500年続いてきた仏教の

根っこの部分にあるコンセプトが合致しているとは……


やはり、「平和」は「対話」からはじまるのだなあ、と、あらためて感じます。


「さとり」は「差取り」とはよく言ったものです。


おなかにこころをおさめたところから「見て」「聞いて」「感じる」世界は、

まさしく、自他の区別のない世界、すべてが等しくつながり合って、

「ばらばら」のままに「ひとつ」として存在している世界です。


その世界を、単に「あたまで考えた理想郷」にしてしまわずに、

実際に目の前に顕現させていくために、

私たちひとりひとりができることはきっとあるはず。


「平和」への道としての「ほんとうの対話」を成り立たせるための、

もっとも伝統的で本質的な道としての八正道。

いま、あらためて、大切にこころに置いておきたいな、と思うのです。



■『教えて、お坊さん! 「さとり」ってなんですか』読書会開きます!


最後に、ちょっとだけ宣伝をさせてください。

6月13日(土)から、隔週で、「さとり」に関する本の読書会を、私、小出主催で開催します。


Templeメンバーさんにも、ぜひぜひ、ふるってご参加いただきたく、

この場をお借りして告知させてただきます。


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いま、あらためて、縁あるみなさんと、この本を味わってみたいと思いました。


『教えて、お坊さん! 「さとり」ってなんですか』は、私、小出遥子の処女作です。

2016年の秋に、KADOKAWAより出版されました。


6名の宗派の違うお坊さんに、「さとりってなんですか?」と、

どストレートな質問をぶつけるところから始まったこの対話集。


時に深く深くうなずき、

時に「わからない……」と首を傾げ、

時に涙でぐちゃぐちゃになりながら、

数ヶ月間、それぞれのお坊さんのお姿とおことばに、

たくさんのことを学ばせていただきました。


この数ヶ月は、まさしく、私の、魂の修行(荒業?笑)期間でした。

楽しくて、時につらくて、ひどく傷ついて、その分、自分の姿を深く反省して……

それ以上にやっぱり楽しくて、とにかく楽しくて、ただただ楽しくて……

夢中になって、オファーとインタビューを続けました。


この期間があったからこそ、

私の中の「大丈夫」を感じるこころが、大きく培われた、と断言できます。


この対話集、自分で言うのもなんですが、ほんとうに不思議なんです。

読むたびに、必ず、あらたな発見がある。

著者である私ですらそうなのだから、

読者のみなさんは、さらにそうなのではないかな。


「さとり」というのは、究極的に普遍的なテーマです。

そして、人類にとって、絶対不変のテーマです。


だからこそ、このテーマに触れることで、

読み手・受け手としての自分の変化に気づきやすくなるのでしょう。


当時まったくわからなかった部分が、

いまはものすごくよく理解できるようになっていたり……。

逆に、当時、わかったような気になっていた部分が、

さらなる問いを突きつけてきたり……。


終わりのない探求・探究の中で、それでも、ふと後ろを振り返ってみたら、

これまで決して見えてこなかった、広々とした景色が広がっていたりして……。


そんな時、理屈じゃなく、おなかの底から感じるんです。


「ああ、ほんとうに、すべて、大丈夫なんだな」


って。


「さとり」を探求・探究することは、

「大丈夫」を探求・探究すること。


世界中の人々の「大丈夫」が激しく揺さぶられている2020年のいまだからこそ、

この本をひとつのキッカケとして、みなさんと深く語り合ってみたいと思いました。


6月13日(土)からスタートして、隔週、全6回の開催となります。

全回通しでご参加いただいても、気になる回だけご参加いただいても構いません。

(Zoomを利用してのオンライン開催になります。)


休日のお昼、みんなで美味しいお茶とお菓子を持ち寄って、

ゆったりとした気分で「さとり」の世界、

つまりは究極の「大丈夫」の世界を味わってみませんか?


あなたのご参加、こころよりお待ちしています!


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【スケジュール】

■第1回 6月13日(土)13:30-15:00

 1章:「つながり」をたのしんで生きること

 (藤田一照さん・曹洞宗国際センター所長)

■第2回 6月27日(土)13:30-15:00

 2章:夢であると気づいた上で夢を生きること

 (横田南嶺さん・臨済宗円覚寺派管長)

■第3回 7月11日(土)13:30-15:00

 3章:「いま」という安らぎの中に生きること

 (小池龍之介さん・月読寺住職)

■第4回 7月25日(土)13:30-15:00

 4章:自分をまるごと受けいれて生きること--泥仏人生

 (堀澤祖門さん・三千院門主)

■第5回 8月8日(土)13:30-15:00

 5章:死では終わらない物語を生きること

 (釈徹宗さん・如来寺住職、相愛大学教授)

■第6回 8月22日(土)13:30-15:00

 6章:「ほんとうのいのち」に従って生きること

 (大峯顯さん・専立寺前住職、大阪大学名誉教授)

(※お坊さんたちの肩書きは、すべて2016年当時のものです)

(※お坊さんたちの読書会へのゲスト登壇はありません!笑 悪しからずご了承ください)


【参加費】

■1回 1000円

■6回通し 5000円


※他力本願寺DANKAのメンバーは半額です!

DANKA募集はコチラから↓

https://community.camp-fire.jp/projects/view/260948


こちらの『他力本願寺オンラインショップ』にて事前にチケットをご購入ください

https://tariki76.official.ec/


他力本願寺webサイト

tarikihonganji76.com


【オンラインイベントです】

『Zoom』を利用しますので、参加者の皆様に事前に参加情報をお送りします。


【読書会の進め方】

各回、それぞれの章を、事前にみなさんの方でお読みいただいて、

(本は各自でご購入ください。https://www.kadokawa.co.jp/product/321604000032

感想や気になった部分、自分自身の「大丈夫」とつながる部分、

あるいは問いを深めた部分などをまとめておいてください。

最初に、小出が、いまあらためて、各章を読んで感じたことをシェアして、

次に、みなさん、おひとりおひとりのお声を聞かせていただきます。


【参加者FBグループについて】

参加者の皆さんには参加者専用のFBグループを別途お知らせします。

こちらで連絡事項などお伝えしていきます。

また、各回の録画をシェアしていきます。

※お顔や名前等映るのは遠慮したい・・・という方などご相談ください。


・主催 小出遥子/他力本願寺

・サポート フジムラヨシヒロ


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「さとり」というテーマへの理解を通して、

「大丈夫」を体感できるような場にしていきたいな、と思っています。

お気軽にご参加くださいね◎

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