2020/07/02 08:00

「SBIと金融庁、急接近? OBを次々スカウト」


将来的に全国10行以上と資本・業務提携すると公言するSBIホールディングス(HD)。「地銀連合構想」が大言壮語ではないと信ぴょう性を持ち始めたのは、金融庁と急接近しているからだ。同庁OBを次々にスカウトし、同構想を推進する事務局長に、地銀を監督する銀行第2課元課長の長谷川靖氏を招く人事を固めた。金融庁も頭痛の種である「限界地銀」に手を伸ばすSBIの存在を認知せざるを得なくなってきた。


地銀は強固な村社会で、一部の警戒を解くとともに、政府系や大手金融機関などの協力を得るには、時にSBIを前面に出さない方が良いと感じた可能性がある。長谷川氏が就く「地方創生パートナーズ」も社名から「SBI」を落とした。


SBIはOBだけでなく、金融庁との距離も縮めてきた。きっかけはシェアハウス業者への不適切融資で経営が揺れていたスルガ銀行。北尾氏が18年9月、金融庁主催のシンポジウムで講演し、「我々ならスルガ銀行をうまくマネージできる自信はある」と誘い水のように発言した。


グループ会社に行政処分を下したこともあり、金融庁傘下の証券取引等監視委員会が執拗にSBIを監視していた。それが一転、困った時にSBIの出方に期待を抱くように変化していく。


「島根銀行」「福島銀行」「筑邦銀行」「清水銀行」。SBIが資本・業務提携を発表した地銀は金融庁が18年までの検査で持続可能性を点検していた「限界地銀」だった。


限界地銀を見過ごせない金融庁は苦境に陥った時、資本支援に動いてくれるスポンサーとして頼りにし始めた。一方、SBIは地銀の支持を集めるため、国の賛同を得たいという思いがありそうだ。両者の思惑は重なっているように映るが、金融システムを守りたい金融庁と、新たな市場開拓を狙うSBIが同床異夢となる懸念はなお消えない。


(柳澤のコメント)

元々はソフトバンクのグループ会社だったのを、野村証券出身の北尾社長が独立し、資本関係を解消しています。


傘下のSBI証券はネット証券会社では最大手です。


元金融庁長官もスカウトし、虎視眈々と手を打つ姿は、非常にしたたかな経営者です。

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