
やんばるの犬猫たちの逼迫した状況の中で、私たちは9月上旬に2つの学習会を準備した。しかし、生憎の迷走台風のおかげで見事に両方とも吹っ飛んだ。会場に公共施設を設定したために使えなかったからだ。
しかし、風雨の隙間をぬっての小島教授とのやんばる視察は極めて重要だった。
初日は名護市内のTNRと餌やりエリアの現場視察、
翌日は今帰仁から本部にかけての開発現場視察、
最終日は大宜味村から東村のやんばる2村の現状視察と(残念ながら国頭村だけは天候と時間の都合で回れなかった)やんばる一帯を駆け足ながら巡る事が出来た。
小島教授は改めて沖縄における人権無視の現状とそれに比例する他の命の惨状を深く受け留められた。
また、私自身も一帯の開発事業が沖縄の自然や地元県民の文化や暮らしを脅かしている現実を再確認する事が出来た。
以下は、視察先の嵐山展望台で出会った豊見城に在住するお年寄りの正直な声です。「自然があって人々の暮らしがあるのに、自然を壊して何を造っても、何も残らない。。。基地や開発に反対だと言っても、分断されて意見など言えず、あきらめるしかないのか…子や孫に残せるものは何もない。。。」何ともやるせない沖縄県民の本音です。
今回の視察の成果をどう活かせるか?教授も私たちもこの秋が勝負です。
にゃごねっと・やんばるの学習会は来月に再度設定します。なお、沖縄県議会では9月議会では「沖縄県動物の愛護及び管理に関する条例(案)」はまだ提案されていません。
参考までに学習会の呼びかけ文(市民向け)を貼り付けます。他に議員向けの学習会も準備しました。
学習会は流れましたが、小島教授と比嘉議員との有意義な意見交換も出来ました。
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1回学習会へのお誘いです。
テーマ「私たちの望む沖縄の動物愛護条例」を考える
ー「動物愛護法」(動物の愛護及び管理に関する法律)から学ぶ
2024年度より沖縄県北部やんばるにおいて希少種保護を目的とした「ずっとやんばるうちネコアクションプラン」が実施されてから、名護のボランティア窓口に寄せられる該当地域での外猫の状況は耳を疑うものです。
集落でヘビやネズミの防除を担っていた外猫たちの姿が消え、飼猫も一旦屋外に出たら10日間内に迎えに行かないと二度と家族の元には戻れない。
表向きは各地域のシェルター(小規模)に一旦収容されるとは言うものの…捕獲された猫たちの数や行方は明確ではありません。
その一方、同じやんばるの北部3市町村(今帰仁村、本部町、名護市)では
本来、沖縄県行政として啓蒙すべき動物の適正飼育の指導や教育が全くなされず、放置状態で、過剰繁殖や遺棄の猫が溢れています。
見かねた個人ボランティアがTNRや保護猫活動を続けていますが、財政的な支援も皆無な上に、地域住民の理解も薄く、これ以上の継続は困難な状況になっています。理解ある地域の区長さんや書記さんも孤軍奮闘し、解決の見えない地域の動物対策に頭を悩ませています。
それに加えて沖縄県では新たに「沖縄県動物の愛護及び管理に関する条例(案)」を策定する動きの中で第13条の「餌やり・水やりの禁止」条項が世論の大きな批判を受けました。全国の愛護団体からの抗議を受けて、今年2月の県議会に条例案の提出を延期しています。しかし、既に各地では策定もされていない条例の先取り的なチラシやポスターが貼られ、餌やりさんへの圧力は増しています。
私たち北部の住民は強行された「アクションプラン」を受け入れるものではなく、まして、このような理不尽なプランを下敷きにした「沖縄県動物の愛護及び管理に関する条例(案)」の策定を許すことは出来ません。
そこで私たち北部の個人ボランティアは9月県議会に向けて「動物愛護法」の基本と、先例として実施されている奄美大島での猫の排除の現状から学び、野生動物と愛護動物について人間とのかかわりという観点から研究されている川口短期大学の小島望教授をお迎えしてささやかな学習会を準備します。(動物愛護議員連盟におけるレクチャーもされています)
日時 9月15日(日)13時〜16時
場所 名護市中央図書館