
2月は私たちにとって辛い月です。2022年2月22日(スーパー猫の日)に愛すべきセサミが人間の悪意によって重い腎臓病を患い…数ヶ月の闘病の末、私たちの腕の中で虹の橋を渡った。それから2年後の2月8日にいちば猫のボスのほーちゃん(芳一)」がたくさんのはーべーるー猫の仲間たちに囲まれて天に旅立ちました。私たちが出会った市場で15年以上も外猫暮らしをして来たほーちゃんです。5年前はチューバー(強い者)で鳴らしていました。しかし、私達と出会い、名前をもらい、去勢し、栄養のある餌を定期的にもらい、寒い時には手作りのハウスで休む日々は彼を劇的に変えました。穏やかなボスとして市場に瀕死でたどり着いた子猫やガリガリのメス猫たちを優しく見守り、TNR活動の折には恐怖で震える外猫たちに大丈夫だよ!と励ますように捕獲器に寄り添ってくれました。
市場の猫たちは彼に外猫としてのマナーを教わり、ほーちゃんが認めた猫たちが「いちば猫」として市場の見回りや訪問者の接待を受け持っていました。
さて、今年よりいよいよ沖縄県アクションプランが公に始動を宣言しましたが(あくまで建前)私たちの住む北部3市町村でも「外猫ゼロ」広報活動が2500万に予算で実施されています。「捨て猫ゼロ」であるはずが、いつの間にか「外にいる猫は希少種を襲う悪い猫」と大宣伝され、行政に委託された愛護団体が市内外で悪しき啓蒙活動を展開しています。
昔から猫や犬との住民との暮らしや文化を一朶にしない、乱暴な施策が各地で問題を引き起こしています。ヘビやネズミが異常に増殖し、北部一帯には膨大な外来ヘビの捕獲器が並んでいます。また、森林や集落のネズミが増え、希少種であるケナガネズミのロードキルも話題になっています。
ほーちゃんのように市場でネズミの害を防ぎ、外猫に人と生きる知恵を授け、みんなに愛され一生を終えた「外猫芳一」、彼の跡を継ぎ、市場のイマル商店やさくら食堂の看板猫を勤めるソラやミッキーなど彼らなりの仕事を持った「使役猫」はやんばるに健在です。
2022年2月22日セサミの命日に「にゃごねっと•やんばる」は「外猫ゼロ」を謳う沖縄県アクションプランに真っ向から反対して活動を開始しました。
写真は昨年の夏に2週間行方不明になった時のポスターです。ガリガリに痩せて市場に戻って来てから、すっかり体調を崩し毎週の病院通いの日々でした。彼もまた人間の悪意によって何らかの被害を被った可能性も否定出来ません。
彼に何があったのか?それを彼に聞くことは出来ません。しかし、このようなもの言えぬいのちを脅かす人間たちを決して許しません!
それが個人であれ、団体であれ、行政であれ、いのちの尊厳を奪う権利はなく、動物愛護法という法律に則って処罰されるべきと考えます。