はじめましての皆さま、いつもご利用いただいている皆さま、当プロジェクトをご覧いただきありがとうございます。

横浜天王町のクラフトチョコレートメーカー「2U chocolate」(トゥーユーチョコレート)の代表、西山と申します。

これまで 2U chocolate として新たなステップを踏み出すタイミングで何度かクラウドファンディングを実施してきましたが、その度に皆さまからの温かなご支援をいただき、大変ありがたく思っております。

立ち上げ時から一貫して「カカオの個性を引き出し、カカオそのものの豊かな香りをお届けする」という方針の基、多くの産地からカカオを仕入れ、それぞれの魅力的な風味をチョコレートに仕上げて皆さまにお届けしてきました。

Bean to Bar が初めてという方には「こんなチョコレートがあるんだ」という驚きを、既にご存知の方には「2U chocolate はこういう風味の出し方をするんだ」という気づきを感じていただいており、1人でも多くの方に Bean to Bar チョコレートというカテゴリーに親しんでもらいたいという想いも少しずつ形になってきているかなと思っています。

世界中の様々な産地からカカオ豆を仕入れ、チョコレートに仕上げてその個性的な魅力をお届けしています

そして 2U chocolate として5年目に入っていくタイミングでさらなる進化と深化を求めるなかで、より多様な形でカカオの香りを、チョコレートを愉しんでもらいたいと考えるようになり、これまで製造してきたシンプルなチョコレートのさらなるブラッシュアップに加え、Bean to Bar チョコレートにさらに手を加えた商品の開発にも取り組み始めています。

試作を重ねてデータを蓄積しながら新たなチョコレート商品のレシピを構築しつつ、いくつかのプロトタイプを店舗イベント等で試食してもらいお客さまからの反応に手応えも得てきました。

店舗イベント等でプロトタイプをご提供し、改良を重ねてきました

いくつかの候補の中で半年以上前から最も試作を重ねてきた「Smooth」という商品にメドがたった一方、これまで製造してきたシンプルなチョコレートでは少なかった「冷蔵/冷凍」での原材料や商品の取り扱いが増えてくることに対して、製造体制の再構築や冷蔵/冷凍設備の新規導入も検討を始めています。

今回のプロジェクトでは、ブラッシュアップを重ねたクラフトチョコレートや新たに開発した「Smooth」をリターンとしてお届けするとともに、いただいたご支援を基にこれから新たに創り上げていくチョコレート商品の製造体制を強化していきたいと考えています。

これまでとは違ったタイプのチョコレートを製造しやすい体制を整えていきます

以下で新たなチョコレート商品の開発に至った経緯やその魅力、現状での課題について述べていますのでぜひご覧ください。

これまで Bean to Bar チョコレートに触れてこなかった方も普段からよく手にしている方も、2U chocolate の取り組みや姿勢に魅力、興味を感じていただけたなら、ご支援をいただけると大変うれしく思います!



SNSにてコメントをいただいたり、店舗にてお声がけいただいたり、皆さまからの温かな応援がいつも励みになっています。



2U chocolate はカカオ豆からチョコレートを製造する(いわゆる Bean to Bar)クラフトチョコレートメーカーです。

様々な工程を経てトータルで2週間、長いものでは1ヶ月以上の時間をかけてチョコレートを製造しています

多産地のカカオにこだわったチョコレート製造をしている 2U chocolate ですが、そのカカオにはそれぞれ本当に様々なフレーバーがあり、それをどう加工するかで風味は大きく変わってきます。

「どのカカオを使うか」「カカオ以外の原料は何を使うか」「焙煎は何℃で実施するか」「磨砕の程度はどれくらいにするか」等々、チョコレートに仕上げるまでに調整できる製造条件は多岐にわたり、何も制限をかけない状態では無数の可能性が広がっています。

カカオ豆には実に様々なフレーバーが含まれています

無数の可能性があるということは、すなわちオリジナリティのあるものを創り出せる余地が多分にあるということですが、一方でより良いものを求めて際限なく試行錯誤を繰り返すことができるということでもあります。

2U chocolate では科学的な視点をベースにチョコレート製造を追究しているため、純粋な探究心だけで言えばとことん試行錯誤を繰り返したいところではありますが、人的資源も資金も限られている小規模製造体制である以上、どこかに制限をかけないといつまでもチョコレートを完成させることができなくなってしまいます。

現在販売しているチョコレートも、多くの試行錯誤を経て完成しています

そこで 2U chocolate では、まずは極力シンプルな原料でチョコレートを製造することとし、その中でいかにカカオの香りを引き出しチョコレートとして表現するか、という観点でそれぞれのカカオに最適な製造条件を追究してきました。

昨年には「International Chocolate Awards」という国際品評会のアジア太平洋部門において、ベトナムのカカオを使用した「Ben Tre」という Bean to Bar チョコレートで銀賞を受賞することができ、2U chocolate としての風味作りの方向性に客観的な手応えも得ています。

国際品評会でも 2U chocolate の Bean to Bar チョコレートは一定の評価を得られています

このようにして得てきた自信と積み上げてきた製造技術をベースにしつつ、ここから今以上にそれぞれのカカオの個性を引き出していくことを目指し、昨年後半から使用するカカオごとに砂糖の種類を変えたりココアバターの使用量を変えたり、今まで固定していた部分の制限を外し、製造条件や使用原料のより細かい部分までカカオごとに調整することに取り組み始めています。

そしてその取り組みの中で、現在のシンプルなチョコレートだけでなく「より広く多様なチョコレートでカカオの香りをお届けしていきたい」と考えるようになってきました。

砂糖の種類やココアバターの使用量等、より細かい部分まで追究したチョコレート製造に取り組み始めています

その考えに至ったのは多産地のカカオに触れる中で、カカオによっては他の原料と組み合わせてチョコレートにすることで、シンプルな原料で仕上げたチョコレートでは現れなかったフレーバーが出てきたり、香りが広がりやすくなったり、シンプルな Bean to Bar チョコレートでは表現しきれなかったカカオの魅力を出せる場合があるということに気づき始めたからです。

例えばミルクを加えてミルクチョコレートにしたり、生クリームを加えてガナッシュにしたり、Bean to Bar チョコレートに使う原料を増やす、あるいは Bean to Bar チョコレートをさらに加工することで、これまで 2U chocolate では触れることができなかったカカオの魅力を今よりも多様な形でお届けできるのでは、と考えたわけです。




少々細かい話にはなりますが、Bean to Bar チョコレートをさらに加工することで、香りの現れ方(フレーバーリリース)がどのように変わるかをお示ししたいと思います。

具体例として、今回新たに創り上げた「Smooth」という商品のレシピを見ていきます。

「Smooth」は、Bean to Bar チョコレートに水分を加えてガナッシュ状にし、そこに小麦粉を加えて生地を作り型に入れて焼成したものです。

Bean to Bar チョコレートを加工しフレーバーリリースを変化させた「Smooth」

最も注目してもらいたいのが水分で、水分を加えることで「水溶性香気成分」の広がり方が変わるというポイントです。

チョコレートをミクロな視点で見てみると、ココアバター(油脂)中にカカオマスと砂糖の粒子が分散した構造をしています。

チョコレートの微細構造モデル

このココアバターは32〜33℃で融解するという特徴を持っているため、チョコレートを口の中に入れて噛み始めるとまずココアバターが溶けてココアバター中の脂溶性香気成分が放出されます。

一方、この段階ではまだ唾液の分泌が少なく咀嚼も進んでいないため、水溶性の成分はココアバターに取り囲まれた状態となっていて、そこから咀嚼が進み唾液の分泌が増えてくると、ココアバターに包まれて放出されにくかった水溶性香気成分が唾液に抽出されて口腔内に広がり、香りとして感じられるようになります。

口中で唾液と混じり合うことで香りの広がりが変化します

シンプルなチョコレートは口中でこのように変化して香りが移り変わっていきますが、水分が含まれた状態のチョコレート加工品では最初から水溶性香気成分が広がりやすい状態となっているため、Bean to Bar チョコレートで感じられるカカオの香りやフレーバーリリースとは異なる印象になることがあります。

また、水分が含まれることで口溶けや舌触り等も変化するため、そのテクスチャの違いによって口中での物理的な広がり方や咀嚼のされ方も変わり、それに伴ってフレーバーリリースも変化します。

フレーバーリリースやテクスチャが変わることで、カカオの新たな魅力が現れます

さらに「Smooth」はバター(乳成分)を加えたり、小麦粉を加えて焼成するという加工も行なっています。

この原料の追加や加工によってもフレーバーリリースやカカオの香りの感じ方、テクスチャが変化し、新たな印象のチョコレートとなるわけです。




このように Bean to Bar チョコレートをさらに加工することでカカオの新たな魅力が出てくる可能性があるわけですが、問題となってくるのが「保存温度」です。

シンプルな Bean to Bar チョコレートの最適な保存温度は「15-18℃」で、これはチョコレートの「品質の保持」と「良好な口溶け、香りの広がり」を両立できる温度域です。

チョコレートの保存に利用しているワインセラー

シンプルな Bean to Bar チョコレートは水分を含んでおらず傷みにくいためこの温度域で保存でき賞味期限も比較的長いですが、生クリームを加えたガナッシュのように水分を多く含むチョコレートは傷みやすいため冷蔵保存が必要で、賞味期限も短くなっています。

これまで 2U chocolate では冷蔵保存が必要なチョコレートの製造があまり多くなかったため、保管庫としては15-18℃に設定できるワインセラーなどを多数設置して在庫管理を行なってきました。

しかし今後「Smooth」のような水分を含むチョコレートを製造していくとなると、冷蔵での保存場所を増やす必要があり、加えて使用原料が増えると他商品への影響を避けるために製造場所を分ける必要が出てきたりするため、製造体制全体を再構築していく必要があります。

限られたスペースのFactory内を再編成し、適切な製造体制を構築していきます

物理的なスペースは限られているため導入できる冷蔵/冷凍設備のサイズには制限がありますが、これまでもうまく工夫を凝らしながら最適な製造体制を構築してきましたので、今回もしっかりと時間をかけて新たな体制を作り上げていきたいと思います。




チョコレートのお届けがあるものについては発送時期についてそれぞれ《7月お届け》《10月お届け》をご用意しております。

プロジェクト終了後すぐに送ってほしいという方は《7月お届け》を、少し涼しくなってきてから送ってほしいという方は《10月お届け》をお選びください。

※チョコレートの発送は全てクール便(冷蔵)にて行います。

 

◇ クラフトチョコレートセット(4種、7種、10種)のお届け ◇

2U chocolate で製造販売しているクラフトチョコレートの中から Bean to Bar を中心に、カカオの産地の違いによる風味の個性を感じていただける4種、7種、10種をセットにしてお届けします。

カカオの香りの違いを愉しんでいただきながら、ぜひ産地にも想いを馳せてみてください。

※ 2U chocolate で製造販売しているクラフトチョコレートについてはコチラ

 

○ チョコハルモ4種セットのお届け ○

香り、風味、食感の掛け算を追究し、Bean to Bar と素材の組み合わせの魅力をお届けする「チョコハルモ」シリーズの4種セット。(トマト、マンゴー、ライス、バナナ)

Bean to Bar の新たな魅力をバリエーション豊かにお愉しみいただけますので、クラフトチョコレートセットと合わせてお選びいただくのもオススメです。

※チョコハルモシリーズの商品詳細はコチラ


□ Smooth(1本、1本×2種、クラフトチョコレートとのセット)のお届け □

2U chocolate の新たなフラッグシップとなる可能性を秘めた新商品「Smooth」をお届けします。

2種の方はそれぞれ使用するカカオを変えて製造しますので、カカオの違いによるフレーバーの差も感じていただけるかと思います。

※「Smooth」はプロジェクト終了後、7月以降に受注生産という形でオンラインショップにてお求めいただけるようにする予定です。(その際の使用カカオは今回のリターンと異なる場合があります)


◆クラフトチョコレートとベルギービールのペアリングを愉しむ会(お土産付き)◆

2U chocolate 店舗にて Bean to Bar チョコレートや Smooth と様々なベルギービールをペアリングさせて愉しむ会を開催いたします。

開催日時は 2024年7月26日(金) 20:00 - 22:00、あるいは 2024年10月25日(金) 20:00 - 22:00 の2回を設定していますので、ご都合に合わせてお選びください。

多種類のベルギービールの多様な風味とクラフトチョコレートとのペアリングを自由に探索したり、チョコレートやカカオのストーリーをお聞きいただいたりして、特別な時間をお愉しみください。

お帰りの際には Smooth や Bean to Bar チョコレートのお土産もお渡しいたします。

※こちらのリターンは店舗でのアルコール提供が含まれますので20歳以上の方のみ選択可能です。


いただいた資金は以下に示すCAMPFIREへの手数料、リターンの製造/発送費用を除き、全額をチョコレート製造設備購入費用の一部に充てさせていただきます。

(50万円達成の場合の費用予定)
・CAMPFIREへの手数料(17%):8.5万円
・リターンの製造/発送費用:約25万円(原材料費、製造費、梱包費、送料等)

5/16〜6/30 クラウドファンディング募集期間
6月 設備選定 / リターン用チョコレートの製造
7-10月 設備導入 / リターン用チョコレートの製造、発送




Bean to Bar チョコレートの魅力を知ってもらいたいと取り扱いカカオを増やし続けて4年、今後も素晴らしいカカオとの出会いを求め続けるところは変えず、お届けするチョコレートのカテゴリーを多様化させるフェーズに入っていきます。

小規模製造体制で商品のバリエーションを増やしていくことのリスクは十分に理解しているつもりですが、それでもメーカーとして、いちカカオ好きとして、まだ見ぬカカオの魅力をお届けしていきたいという想いを軸にチャレンジしていきたいと思います。

新商品の第一弾として創り上げた「Smooth」を、そして技術の深化によりブラッシュアップされたクラフトチョコレートをまずはお愉しみいただき、今後少しずつ増えていく新たなタイプの商品もぜひ楽しみにお待ちください!




2U chocolate (トゥーユーチョコレート)
https://2u-chocolate.com
横浜市保土ケ谷区天王町1-4-5
営業時間:火、木、日 11:00-14:30、15:00-18:00
※最新の営業情報はHP、各種SNSをご確認ください。

X (旧Twitter):@2u_chocolate
Instagram:@2u_chocolate


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2024/05/23 12:16

    クラウドファンディング開始から1週間、皆さまの温かなご支援に改めて感謝いたします。過去クラウドファンディングの活動報告ではプロジェクトの進捗状況やリターンの製造状況等を主に書いてきたのですが、今回は新たなタイプのチョコレートが完成したタイミングでもありますので、プロジェクトページ本文には書きき...

  • 2024/05/16 18:00

    本日5/16(木)より、2U chocolate の新たな展開に向けたクラウドファンディングを開始しました!朝の開始から数時間で早速ご支援もいただけており、大変ありがたく思います。こちらの活動報告では各種お知らせやリターンの製造状況等について定期的に発信していきたいと思っていますので、適宜ご覧...

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