世界でわずか、、、、、

4年に1回のパラスポーツの祭典、パラリンピック 車いすラグビーの大会に、審判として参加できる人数をご存知でしょうか?


世界でわずか8人です。
今回のプロジェクトは、『私がその8人のうちの1人になる。つまり、審判としてパラリンピックに行くためのプロジェクト』です。


はじめに・ご挨拶

初めまして。
現在、フランスのリール大学でスポーツマネジメントを専攻しています、修士2年の 石井 郁(イシイ カオル)と申します

ポーランドで車いすラグビーのレフェリーになり、現在は、フランスでレフェリーとしての経験を積みながら、将来的に国際審判の資格取得し、パラリンピックを目指す『車いすラグビーに夢中な大学院生』です。

(左下)


車いすラグビーについて

「車いすラグビー」 とは

車いすラグビーとは、唯一選手同士のコンタクトが認められている車いすスポーツです。
四肢麻痺と言って手と足の両方に障がいがある選手によってプレーされている競技です。
15人制ラグビーとは異なり、室内でバスケットボールと同じサイズのコートで、球状のボールを使用します。


「車いすラグビー日本代表」

2023年8月時点の車いすラグビー 日本代表の世界ランキングは、世界3位です。
五郎丸歩選手や”笑わないラグビー選手”こと稲垣選手で有名な15人制ラグビー 日本代表は世界12位です。

では、これを読んでくだっさている方の中で、15人制ラグビーのように試合会場に足を運び、車いすラグビーの試合をご覧になったことがある方は何人いらっしゃるでしょうか。
実を言うと、私も高校の時からラグビーをしていますが、ポーランドに行くまで車いすラグビーの大会を観戦したことなく、どのようなボールを使っているかさえも知りませんでした。

(人生で初めて参加した大会。)

(IRISの車いすラグビーチーム https://lillerugby.fr/)


車いすラグビーとの出会い・レフェリーを始めたきっかけ

私は現在、フランスのリールに拠点を置く "IRIS” というラグビーのクラブチームで、女子ラグビーのコーチと車いすラグビーのレフェリーとして活動しています。
大学院ではスポーツマネジメントを専攻しており、女子ラグビーについてもっと知りたいと思うようになり、IRISの女子チームの練習にコーチとして参加していました。

フランスでは、ラグビーのクラブチームに車いすラグビーのチームがあるということはよくあることなのですが、
私が所属しているIRISも同様に車いすラグビーチームがあり、さらに通っている大学の近くの体育館で練習をしているということもあり、「友達でもできればいいな〜」くらいの感覚で練習にボランティアとして参加するようになりました。

これが私の車いすラグビーとの出会いです。
当初は車いすラグビーのルールを全く把握しておらず、正直、競技自体に全く関心はありませんでした。

(コーチをしている女子ラグビーチーム)

2023年の2月に大学院のプログラムの関係でポーランドに移りました。
ポーランドでもフランス同様にラグビーのクラブチームを探していました。
しかし、ポーランドではラグビーの人気はあまりなく、クラブチームを見つけられず諦めかけていたところ、IRISの友人にポーランド人のレフェリーを紹介していただきました。
そのレフェリーに連絡をとってみたところ、自分が通っていた大学があるトルンという町で、車いすラグビーの大会が開催されることを教えていただき、人生で初めて車いすラグビーの試合を生で観戦することになりました。

当日、会場に行ってみると、
「じゃあテーブルオフィシャル(スコアキーパーやタイムキーパー)お願いね」
と言われ、人生初めての車いすラグビーの試合を観客ではなくオフィシャルとして経験しました。
試合に人生で初めて参加した感想は、

「車いすラグビーって面白い! オフィシャルって楽しい! レフェリーってかっこいい!」

というもので、それ以来、車いすラグビーに魅了されっぱなしです。
翌週から片道6時間かかるレフェリー講習に2週間通い、約1ヶ月後にレフェリーとしてコートに立ち、私の車いすラグビーレフェリーの人生がスタートしました。
全く車いすラグビーに興味のない私でも少しルールを覚えて会場で試合を見るだけで、虜になってしまうほど車いすラグビーは魅力的ですし、日本は本当にレベルが高いので、ぜひ大会に足を運んでみてください!!

(初めてのテーブルオフィシャル。ちなみに、車いすラグビーのボールはバレーボールを元に作られています。まん丸です。)

(ポーランドでは人生初めての公式戦を一緒に担当するレフェリーを "ラグビーママ”と言います。
  彼女が私のラグビーママで、国際審判の一人です。)


レフェリーをする理由

車いすラグビーは重度障がい者のスポーツであり、足はもちろん手にも障がいがある人でないとプレーすることができません。ですので、健常者が車いすに乗り、大会に参加するということはできません。
そのため、健常者が車いすラグビーに関わる方法は、
・観客として応援する
・チームスタッフになる
・ボランティアなどの形で大会運営に参加する
・テーブルオフィシャル、レフェリー、クラス分け委員、トレーナーになる(詳しくはJWRFをご覧になってください。)

が挙げられますが、前述した通り、私はポーランドの大会でレフェリーのかっこよさに魅了されて以来、現在はレフェリーとして活動しております。

私がレフェリーをしている理由は、
「レフェリーとして日本 車いすラグビーを盛り上げたい
「車いすラグビーをもっと多くの人に知ってほしい」
というのが表向きの理由です。

しかし、本当の理由は、
「車いすラグビーというスポーツが競技として単純に面白い」
レフェリーはコート上で選手と同じように試合に参加できる」
そして何より、
『パラリンピックという "世界トップのスポーツの大会" を目指せる』からです。
筑波大学在学中に東京オリンピックでオリンピック放送機構 "OBS" という団体でインターンをさせていただいて以来、
国際的なスポーツの大会に興味を持ち、パリで2024年にオリンピックが開催されることもあって、現在、フランスで留学をしているのですが、そんな私にとって「パラリンピックに出られるかもしれない」ということは非常に魅力的でした。

(OBSのインターンシップ "BTP" https://www.obs.tv/btp/home)

(初めてレフェリーとして参加した大会。ポーランド、スウェーデン、チェコからレフェリーが参加しました。)


レフェリーとしての現在の状況

これを書いている 2023年8月 時点では、レフェリーを始めて2ヶ月になります。
日本にはレフェリーの階級があるのですが、現在の自分の階級は 未公認 という階級になります。

(JWRFより https://jwrf.jp/support/referee/)

レフェリーとしての拠点は、生活の拠点であるフランスであり、リールの車いすラグビーチーム IRIS に所属しています。週に2回の練習と、公式大会、練習試合などにフランスでは参加しています。
また、レフェリーを始めたのがポーランドであるため、公式戦などにも定期的に参加しています。そのため、レフェリーとして活動するために、フランス・ポーランド・日本を行き来している状況です。


ポーランドでのレフェリーとしての経験

ポーランドは車いすラグビーの世界ランキングは高くないものの、多くの国際審判を輩出しています。
私が初めて担当した公式戦を一緒に吹いたレフェリーやレフェリー講習で講師をしてくれたレフェリーも国際審判でした。

ヨーロッパにはシェンゲン協定というものがあり、EUの加盟国間での移動にビザが必要ありません。
そのため、加盟国間での移動が盛んであり、さまざまな国から来たレフェリーと出会うことができました。

また、レフェリーとして公式戦デビューした1週間後にポーランドのナショナルチームとイギリスのタレントチームの合同合宿が開催され、私もレフェリーとして参加させていただきました。
国際審判が多く、レフェリーとしての経験を積みやすいポーランドで、レフェリーを始められたことは非常に幸運であったと思います。

(ポーランド代表とイギリス タレントチームの合同合宿)


パラリンピックにレフェリーとして参加するためには

パラリンピックにレフェリーとして参加するには、パラリンピックの大会運営から招待されなければなりません。
そして招待される条件としてまず第一にあるのが、国際審判であるということです。

現在、日本人が車いすラグビーの国際審判になるためには以下の2つの条件があります。

・日本車いすラグビー連盟で中級以上の資格をとり、試験に推薦してもらう

・国際審判の資格試験に合格する

一つ目の条件である中級以上の階級になるためには、年に1回行われている「車いすラグビー日本選手権」で少なくとも、2回資格試験を受験し、合格しなければなりません。

(2023年度 車いすラグビー 日本選手権大会 https://jwrf.jp/club_team/the25wr-japannationalchampionships/)



現在、抱えている課題

最も深刻な課題は、移動費宿泊費です。

レフェリーとしての技能を高めるためには、もちろんルールを熟知することも大切ですが、実際に試合で笛を吹くことが非常に重要です。
しかし、車いすラグビーは競技人口が少なく、大会は頻繁に開催されているわけではなく、開催地も自分が住んでいる場所から離れているということも多くあります。
そのため、大会や練習に参加するたびに、移動費および宿泊費がかかってしまいます。
加えて、自分は現在日本に住んでいないため、資格試験を受けるためにはフランスから日本に帰ってくる必要があります。

そこで、大会・練習参加に必要となる移動費及び宿泊費をクラウドファンディングにて集めようと思い、今回このプロジェクトを立ち上げました。


プロジェクトの説明

今回のプロジェクトは、

私が大学院を卒業する2024年9月までに、レフェリーとして必要な活動資金を集めるためのプロジェクトです。

フランス・ポーランドでの活動はレフェリーとして経験を積み、技能の向上を目的とした活動です。
また、日本での活動は 日本選手権の参加 つまり、資格試験の受験が主になります。


拠点にしているフランスと、ポーランド 日本での主な活動を以下にまとめました。

・フランス
週に2回、地元のクラブ IRIS での練習 
月に2回程度、フランス国内で練習試合および、他のチームでの練習に参加 (IRISには現状、レフェリーと選手が不足しているため。)
招待があれば代表合宿や他チームの合宿などに参加

・ポーランド
3ヶ月に1回程度、公式大会に参加
招待があれば代表合宿やクラブチームの合宿などに参加

・日本
日本選手権に参加
日本にいる期間の練習、大会などには積極的に参加

今回の帰国 (2023 7/15-8/26 )での活動を例として紹介します。

2023 7/15-16 フリーダムカップ in 高知
   7/23 ダンデライオン 練習参加 in 福岡
   7/30 ダンデライオン 練習参加 in 福岡
   8/5-6 日本選手権予選 東京大会 in 東京
   8/13 ダンデライオン 練習参加 in 山口
   8/17-18 日本代表合宿 参加 in 東京
   8/23 パラアリーナ 練習参加 in 東京 
   8/25 パラアリーナ 練習参加 in 東京
   8/26 ラグビーサマーフェスタ (大会) 参加 in 東京


私が大学院を卒業する2024年9月までに、レフェリーとして必要な資金及び用途を以下にまとめました。

資金の使い道

日本国内 (2024年1月,7-8月で2回 帰国する予定 )
フランス渡航費:60万円 (1回につき30万円の渡航が2回)
国内移動費:36万円 (1回につき4万円の移動費 主に東京-福岡が1,7,8月の3ヶ月で1ヶ月に3回4万円×3ヶ月×3回)
宿泊費:14.4万円 (1日0.8万円の宿泊費 1,7,8月の3ヶ月で1ヶ月に6日=0.8万円×3ヶ月×6日)

フランス (2023年9-12月,2024年2月-6月 合計9ヶ月)
移動費: 54万円 (1回につき3万円 9ヶ月で1ヶ月に2回=3万円×9ヶ月×2回)
宿泊費: 36万円 (1日につき1万円 9ヶ月で1ヶ月に4日=1万円×9ヶ月×4回)

ポーランド (年に4回)
ポーランド渡航費:8万円(1回につき2万円が4回=2万円×4回)
移動費:4万円(1回につき1万円×4回=1万円×4回)
宿泊費:4万円(1日につき0.5万円×8日=0.5万円×8日)

合計:216.4万円
目標金額:261万円(手数料17%)


最後に

拙い文章ですが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
車いすラグビーのレフェリーを始めたことで出会えた多くの方に、この場を通じて感謝を述べさせていただきます。

フランスのクラブチーム "IRIS"
ポーランドで今も指導をしてくれているレフェリーのみなさん
急に連絡をしたにも関わらず、フリーダムカップおよび 日本選手権予選 東京大会 に呼んでくださった日本連盟
日本で指導してくださるレフェリー、オフィシャルのみなさん、韓国の国際審判の方
フランスのレフェリーの方
そして、サムネを一緒に作ったり、内容を一緒に考えたり、いつもサポートしてくれる両親と姉

いつも、ありがとうございます。

車いすラグビーのレフェリーとしてパラリンピックの舞台に立つという冒険を一緒に歩んでいただけたら幸いです。
ぜひ、ご支援よろしくお願いいたします。



https://instagram.com/ippo_niho_sanpoppo?igshid=OGQ5ZDc2ODk2ZA==


経歴

2022 筑波大学 体育専門学群 ラグビー部 卒業
2022 フランス リール大学 大学院 エラスムスプログラム "GOALS" スポーツマネジメント専攻

車いすラグビーの経歴

2022 8月 フランス リールでボランティアとして競技に携わる。
2023 6月 ポーランドでレフェリー講習を受講し、初めての公式戦を吹く。
   7月 ポーランド代表とイギリス タレントチームの合同合宿にレフェリーとして参加。
   7月 日本のフリーダムカップで初めて日本で笛を吹く。
   8月 日本選手権 東京予選で公式戦デビュー
   9月 フランス コロンビア合同合宿 参加予定
   10月 フランス 公式戦 デビュー予定


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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