はじめに・ご挨拶
この村に図書館を建てたい!

皆さん、こんにちは。私は大学4年生の TRAN THI HONG VAN(チャン・ティ・ホン・ヴァン)です。日本の東京に在住しているベトナムの留学生です。

2021年に、「VYSA CHARITY BOOK」という東京で本を売って募金するチャリティープロジェクトを参加ている際に、たまたま「名もなき村」を知りました。私たちは日本にいる方々から古本を取り寄せ、任意の価格で転売しています。すべての収益は、恵まれない子どもたちを支援するために、ベトナムに送金されます。子どもたちの支援が必要な地域を探していた時、ベトナムのあるボランティア団体からこの貧困村を紹介されました。

村への視察で得た情報をもとに、2021 年度の本の売上総額451,579円の全額を子どもたちと村人のために、きれいな井戸の建設にすべての支援金を使用することにしました。井戸の工事は2022年10月16日から開始しました。

しかし、団体できれいな井戸システムの構築に貢献した後でも、子どもたちが勉強熱心で読書が大好きだという校長先生の話がずっと自分の中に引っかかりました。先生は前から子どもたちのために、種類豊富の書籍が揃った図書館を作ってあげたいと思っていましたが、学校側の資金が不足しているため、未だに実現できていません。

私自身は背が小さく、内気な女の子でしたが、本のおかげで自分で自信を持って前向きになり、自分の夢が何かを知ることができました。

そのため、本は子どもたちによりよい未来をもたらしてくれると信じています。たくさんの本が揃った図書館を作り、子どもたちの好奇心と創造性を育み、有用な知識をたくさん与えるとともに、夢に向かうための多くの選択肢を与えたい!畑仕事という選択しかない、衣食住で苦労するような生活にならないように、自分たちの可能性を発揮するチャンスを作ってあげたいと思いました!

これを実現させるためには、本当に皆様のご協力が必要です。

この村の子どもたちに、本がたくさんあふれる図書館を私たちと一緒につくりませんか?

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図書館の設置場所のご紹介

図書館は、ベトナム中部のダクノン省、ダックロン郡、ダックルマン町、「名もなき村」にある La Van Cau(ラ・ヴァン・カウ)小学校のサブスクール「Primary School Cluster 8」の敷地内に建てられる予定です。なお、ダクノン省では、40族以上の少数民族が暮らしています。

(※)注:「Primary School Cluster 8」は La Van Cau 小学校の附属小学校(サブスクール)です。「名もなき村」からLa Van Cau(ラ・ヴァン・カウ)小学校まで遠く離れているため、1・2年生の小さい子どもが通いやすいように、村内でこの附属小学校が作られました。3年生以上になると、ラ・ヴァン・カウ本校に進学します。

「貧困」を反映する数値データ

「2021~2025年の多次元貧困指数」に基づく ダックルマン町の2021年の貧困世帯および準貧困世帯の割合「2021~2025年の多次元貧困指数」(※1)に基づくダックルマン町の2021年の貧困世帯および準貧困世帯の割合

2021年の貧困世帯お(※2)よび準貧困世帯(※3)調査結果によると、ダックロン郡内のダックルマン町では、合計1137の貧困世帯と187の準貧困世帯があり、それぞれが全世帯数の64.38%と10.59%を占めています。

ダックルマン町の1人あたりの月収が70.000VND(約397円相当):

ダックルマン町の人々の平均収入は、70,000 VND/月 (416 円相当) 未満です。一方、ベトナム統計局の2021年人口生活水準調査の報告書によると、2021年のベトナム人の平均月収は約4,205,000VND(約24,971円相当 )となります。

(※)注:上記の外貨レートは2022年11月21日時点のものです。

「名もなき村」の起源と、山部に生まれた貧しい子どもたち

「名もなき村」で暮らしている住民は、元々森で暮らしていたモン族(ベトナムの少数民族の一つ)であり、後で地方自治体が生活を安定させるためにダクノン省、ダックソン町、ダックナン村の方へ移住させました。しかし、生計が困難なため、住民たちはダックルマン町に移住し、密かに森林に侵入し、作物を植え、徐々に自分たちで住宅群を形成しました。

そうやって、電気も水もなく、出生証明書さえ作れない山奥で、子どもたちは生まれました。子どもを学校に行かせたいと思う場合のみ、出生届を取得しています。

104人の子どもたちの学習環境

当校は、2019年に韓国の自動車会社「ヒュンダイ」によって建設されました。森や山を越えて本校に通うことができない村の1年生と2年生(約6~7歳)の幼い子どものために建てられました。しかし、校舎には5つの教室しかなく、設備、トイレ、教師と学生のための下宿、図書館、電気など不足しているのは現状です。

写真にある附属小学校「Primary School Cluster 8」は、1・2年生の約104人の子どもを教えるために使われています。3・4・5 年生になると、ラ・ヴァン・カウ 小学校に通うことになります。

曜日から金曜日まで学校に泊まる子どもが約7人います。子どもたちの家は学校から遠く離れるため、親たちは子どもが泊まるために小さな宿を一緒に建てました。毎日、子どもたちが小川から水を汲んで自炊し、食事は米、野菜、塩のみです。熱心に勉学に励む子どもたちの話を聞いたり、写真を見たりして、心が痛みました。電気も、水も、充実した食事もありませんが、彼らの学ぶ意欲は強く燃えています。

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なぜ子どもたちに図書館が必要なのか?

1. 本を読みたい気持ちは強いが、本がない

学校の先生たちによると、教科書以外に本やマンガを手に持つ子どもを見かけることがほとんどありません。ベトナムでは、ほとんどの都市部や平野部のあらゆるところに図書館がありますが、山間部や農村部では公立図書館はほとんどなく、本屋さえありません。

読む本がないからこそ、ここにいる子どもたちは、誰よりも読書への憧れが強いです!

当校のA先生によると、ある慈善団体が訪れ、子どもたちにベトナムの民話をたくさん持ってきてくれました。本の段ボールを見かけると、子どもたちはみんな駆け寄ってきて、明るい笑顔で興味津々の様子でした。

子どもたちを落ち着かせ、本を配布するのに時間がかかりました(笑)。一冊を読み終えると、別の子に渡して読んでもらいました。子どもたちが並んで本を手に取り、本を選び、時間をかけて貪欲に読む様子を見ると、とても愛おしく感じます。慈善団体が帰るときに、子どもたちは女性1人の手を握り、「次またマンガを持ってきてくれませんか?」と話しました。 一般の子どもには特別なものではないように見えた本が、「名もなき村」の子どもたちにとっては何だか新鮮で貴重な宝物だったようです。その姿に、誰もが感動し、心に染みました。

2. 校内には書籍を保管する場所がまだない

学校の先生たちは、本を買って子どもたちにあげたいと考えていますが、みんなが読むための本の保管場所がありません。一人1冊の本をあげる場合、予算的に厳しいだけでなく、子どもたちがさまざまなジャンルの本や新たな知識に触れるのに限界があります。

3. 読解力が不十分な状態

校長先生によると、放課後に読んだり練習したりする本がないため、多くの子どもたちがベトナム語を理解する能力がまだ遅く、将来に深刻な影響を与える恐れがあると話しました。

校長先生によると、現在子どもたちの自由時間の活用として、適切な娯楽はまだありません。放課後や週末になると、子どもたちは素足を引きずって一人で地面を歩き回ったり、親について行って畑仕事をしたりしています。本当は子どもたちに自分で勉強してもらいたい、家でもっと知識を身につけてほしいと先生は打ち明けましたが、現地には図書館や本屋が充実していません。学校側は図書館や本を充実させたいが、十分な経費が足りていません。

ですので、ぜひ私たちと手を合わせて、皆さんにご支援していただければと思います!

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皆様からいただく支援金で実現できること:

本プロジェクトは、ベトナムで長年の慈善活動経験を持つPlay Learn and Grow(PL&G)(※)との共同でのクラウドファウンディングのプロジェクトです。

このプロジェクトの収益はすべてPL&Gに送られます。PL&Gは直接材料を購入し、建設会社に連絡し、工事の過程から実際に使用されるまで直接監督します。また小学校は実質の受益者(寄付先)となっています。

(※)注:PL&Gの詳細は記事の最後にてご確認ください。

1. 受益の対象者:

・主な対象者:附属小学校「Primary School Cluster 8」の104名の1・2年生。

・その他:「名もなき村」のすべての村人が学校で登録手続きを行い、図書館を利用することができます。

2. 建築許可と土地所有権について:

この図書館建設プロジェクトには、校長先生から同意をいただきました。建築許可を得るために、校長先生は私たちとともに関係のある機関へ申請書を提出しました。現在、このプロジェクトは、ダクノン省人民委員会と計画投資局に認可・承認されています。必要な資金(=募金)が調う次第、すぐに着工できます。

3. 図書館の設計について:

附属小学校「Primary School Cluster 8」のキャンパス内に建てる予定です。

・建築面積:64㎡ (内部面積:33㎡ ・庇面積 :31㎡)

・収容人数:子ども50人から60人、大人35人から40人程度(図書館内と玄関含みます)

・子供たちが自然の中で本を読むことができるように、庇に読書用椅子を置く予定です。

・イメージ:子供たちの知的好奇心を刺激するために、暖かく、開放的で、カラフルな空間を出すデザイン

・収容量の目安:約300~400冊(本の厚さにもよります)

**建設および土地所有権のライセンスについて:

建設工事は、ダクノン省の人民委員会と計画投資局によって認可・承認を得ました。

図11:平面図


図12:各詳細図

 **建築材料

図13

**図書館で備える図書の予定冊数について:

最初の期間、PL&Gが子どもたちのために本の寄付募集を行い、さまざまなジャンルの本、新聞、雑誌など約300冊を募集する予定です。

(※)注:小学生の子どもだけでなく、村の住人や若者にも利用してもらう予定です。

4. 図書館の管理および維持活動の方向性について:

・図書館の主な利用目的:寄贈された図書の保存・保管。PL&Gと学校のやり取りを通じて、学校側が図書館の活動推進に向けて監督、管理、および維持を行います。

・先生たちは、生徒が熱心に本を読み、積極的に本を求めた上で読書能力を高め、周囲の世界に関する理解と好奇心を広げるように導き、読書へのモチベーションを上げることに尽力します。

・学校側は地域と連携し、生活の場、文化の強化、少数民族との交流、お祭りの開催、知識向上のため家族計画や法律などの講義実施を目的として図書館を活用する予定です。現在は共同生活空間がなく、住民間のつながりが疎遠になっているため、お互いに交流することはほとんどなく、離れて暮らしています。

(※)注:図書館にまつわる活動・利用状況については、運用開始日から3ヶ月以内に月一回程度CAMPFIREのサイト上で更新されます。

図14:完成予想図

子どもたちに知の翼を与えるだけでなく、人々の知識をより豊かにし、未来に向けてより良い生活を実現する場となることを願っています。

5. 資金の使い道・実施スケジュール

 **工事見積書:

(※)上記の工事見積書は工事会社によって作成されたものです。

(※)2022年11月時点の原価で計算されたため、市場価格の変動により変わる可能性があります。

(※)上記の通貨換算レートは2022年11月21日時点のものです。

 **目標金額(708,460円)の資金使途:

(※)支出に関する詳細な情報は、資金使用の完了後、CAMPFIREのサイト上で詳細にご報告します。

(※)CAMPFIREでのプロジェクト実施に必要な全額がが集まらない場合、追加の募金を行って続けます。私たちはこのプロジェクトを必ず実行し、「名もなき村」の子どもたちのために図書館をつくります。

(※)一定額以上の募金をいただいた場合、残りの金額は、子どもたちに必要な学用品や本などの購入に充てられます。

 **実施計画について:

(※)CAMPFIREが支援金を振込して頂くタイミングー振込予定日: 2023年3月31日(2月末締め→3月末日に振込【※週末・祝日の場合は前営業日に振込】)

(※)梅雨時期・台風の場合は工期が延びる可能性があります。

6. 寄付金のお礼について:

(※)贈り物(ポストカード&トートバッグ):全て日本国内より郵送致します。

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※PL&Gの紹介・活動実績など 

本プロジェクトの現地運営担当は、ホーチミン市の経済大学傘下のPlay Learn and Grow(PL&G)の慈善団体です。 

Play Learn and Grow(PL&G)は、2008年に設立され、教育、健康、環境における多くのコミュニティプロジェクトの実施に13年の経験があります。

南部子どもの権利保護協会、Hung Thinh Real Estate Corp、Phat Dat Corp、Kem Nghia JSC、MOL Japanese、KFC、TH True Milk、BOO Water JSC、Navigosなどの多くの国内外の組織の信頼できる仲間です。また、ソニーベトナム、LGベトナム、香港ビジネス協会、LDSCおよびBASF(米国)、AEFA(日本)、フルデンバーググループ(ドイツ)...および他の多くのスポンサーからの支援を頂いております。

2022年10月16日、PL&Gは、教師用の下宿場、生徒用の下宿場、キッチン、トイレ、洗濯場、衛生的な地下活用システム、発電機の充実化など、「名もなき村」の附属小学校「Primary School Cluster 8」に必要な施設・設備の整備プロジェクトを開始しました。

この度、PL&Gが私たちと一緒に、「名もなき村」の子どもたちの未来のために図書館をつくります。

※WEBSITE: https://play-learn-grow.vn/

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【共同でのプロジェクトの実施について】

※日本の連絡先:プロジェクトコーディネーター

チャン・ティ・ホン・ヴァン (cwwp.vantran@gmail.com)

タン・グェン・アイ・ニ(tannguyenainhi@gmail.com )

※ベトナムの連絡先:

・PL&Gの担当様:Bui Nhat Le Uyen(lephuonghauyen@gmail.com)

・小学校(校長先生):Ha Huu Phong(hahuuphong@gmail.com)

最後に:

ベトナムの山岳地帯には、電気も水も書物もなく、古い風習や習慣で生活が困難な村が多く、貧困のために読み書きができないまま生活を過ごしている子どもたちが多く、明るい未来を夢見ることもできていません。

私とプロジェクトのメンバーたちは経済的・時間的に余裕ではありませんが、困難な状況にある「名もなき村」、勉強熱心で、本への憧れを抱く子どもたちの姿を見ると、じっとしてはいられませんでした。このまま何かしてあげないと、助けに来るのをいつまでに待たないといけないのか。

皆さんぜひ、私たちと一緒に行動し、子どもたちに健全な遊び場をつくり、より多くの情報と知識に触れられるように支援していきましょう。知識は彼らの夢を実現させ、明るい未来を切り開くのに役立つと信じています。

「名もなき村」が、設備や環境が整った村へと移り変わり、特に新世代が「知識」を身に着けられるように、皆さんのご支援をお待ちしております!

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【チーム紹介】:






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