このプロジェクトは、4月25日を失語症の日にするという目標があります。
実は記念日制定自体はそれほど実現不可能なことではありません。
もちろん申請には厳選な審査が伴いますが、資金の問題だけで言えば、主要なメンバーが数人いるなら、頭数で割って認定料を払えば可能です。
失語症者は全国に50万人います。その数にも驚きますが、失語症者から一人1円ずつ集金すれば十分な額があつまり、実現可能です。
でも、それではダメなこと、分かりますよね。


例えば私が大好きなポッキー。11月11日はポッキーの日です。
正確にはポッキー&プリッツの日だそうです。
あ、プリッツも好きです!
さてさて、ポッキーはすでに商品としても有名で、
しかも江崎グリコが自社商品を信頼性を高めるために登録しました。
そういう流れだとスマートですよね。
「失語症」って知っていますか?
知らない人がほとんどですよね。

なになに?4月25日が4(し)2(つ)5(ご)で失語症の日?
なるほど。語呂合わせは分かった。ところで失語症って何?
ええっ!!そんなに大変な障害なの??
ええっ!!そんなに大変な障害なのに、国からの支援があまりないの??
ってか、私も知らなかったわ!ごめん!今から何かできることある?
私にできることあったら何でも言って!

このプロジェクトを通じて、失語症のことを「知って」もらい、ムーブメントを起こしたいのです。


失語症は、脳卒中や頭部外傷などの脳損傷による後遺症の一つで、

・聞くこと
・話すこと
・読むこと
・書くこと

が困難になる障害です。
本人が自分の気持ちや意思を伝えることが難しく、意思決定の障害を伴います。

生活面では、コミュニケーションを図ることが難しくになることで、社会復帰が困難を極めます。
公共機関を使う、通院するなど様々な場面での自立が阻まれ、家族による介助や見守りが必要となりますが、介護認定では重要視されていません。
社会復帰できたとしても、職場の理解が不十分なため、苦慮している人も多いです。

この動画をポチッと再生して、この方の話に耳を傾けてください。
この方は、失語症者の加藤さん。
言語聴覚士の奥様が、ブログ「うちの失語くん」を書いています。
 *奥様はご主人の発症をきっかけに猛勉強し、言語聴覚士になったそうです。

この動画では、ご主人の加藤さんに、2がtwoで「つ」に該当するということが伝わりません。
失語症の症状は人によって様々で、よく話すのに読めない、読めるけど話せない、話せるけど書けない、書けるけど聞けないなどなど、本当にひとりひとり違います。

ATMでうまく手続きできない。何回も最初の画面に戻ってしまう。
「そんなことあるんだ……」
私はこのエピソードを伺った時、自分の想像力が足りなかったことに、心底がっかりしました。

失語症者の困りごとも多岐にわたります。
「コーヒー屋のメニューが文字だらけ。みんなが飲んでいる美味しそうなあれ、どれのことなんだろう……」
「バスを降りる時に、料金表を確認したんだけど、数字が読めなくて、私の後ろに列が……」
「お金が数えられないから、レジではいつもお札を出しちゃうの。だからお財布には小銭がいっぱい……」
「そもそも、職場に、自分の障害を説明できない……」

こんな人たちが50万人もいるんです! 私たちは絶対に何かできるはずですよね。

初めに書きましたが、失語症は、脳卒中や頭部外傷などの脳損傷による後遺症の一つ。
そう、誰もがなる可能性がある障害です。
自転車事故などで子どもでもなりますし、潜水などでもなると聞いて驚いたこともあります。
実際、この障害はあまりよく知られていないので、障害名を聞いて初めて調べてみたというご家族もいるのです。

失語症は、長期にわたって改善が見込まれることがあきらかになっています。
しかし、回復過程にある多くの失語症者は、たとえ本人が望んでもリハビリを受けることが難しい状況にあります。
また、リハビリで回復をした言語機能は、その後、必ずしも維持されるとは限らず、コミュニケーションの機会が得られない人の中には、せっかく回復した言語機能が低下してしまいます。
長期にわたってのリハビリ継続と、コミュニケーションの機会と社会参加の双方が、言語機能の回復には必要とされていますが、なかなか実現できません。

障害福祉制度においては、身体障害者手帳の対象となりますが、最重度の失語症でも、失語症は3級の「音声機能、言語機能または咀嚼機能の喪失」または4級の「音声機能、言語機能または咀嚼機能の著しい障害」しか該当せず、ましてや簡単な日常会話ができるレベルであれば対象となりません
年金制度では2級の「音声又は言語機能に著しい障害を有するもの」3級の「言語の機能に相当程度の障害を残すもの」があり、障害手当金は「言語の機能の障害を残すもの」に対して支給とありますが、主に癌などの器質性の構音障害や音声障害を想定したものになっています。

記念日に認定された暁には、勢いをつけるために、さらなる周知が必要です。
私たち「失語症の日制定委員会」というチームは、東京と大阪に拠点を作り、2020年4月25日に第1回の記念イベントを開催する計画を立てました。
東京会場の様子を生中継する案もあります。
そしてこの記念日は、私たちが占領するのではなく、失語症者に関わる人たちが、毎年どこかで何かの形でどんどん開いていく。そんな有名な日になってほしいのです。

40年以上の長きにわたり、支援活動を続けてきたメンバー
この障害を支える側だったのに自分が障害者になってしまったメンバー
熱い思いと勢いでこのプロジェクトを動かすメンバー

失語症の日制定委員会のメンバーを紹介します!


NPO法人日本失語症協議会

園田尚美
http://www.japc.info/

失語症は外見からはわからない障害の一つです。日本全国には、およそ50万人超の失語症のある方がいます。脳卒中や脳外傷、脳炎等が原因で、脳の前頭葉言語野が損傷されて失語症状を呈します。言いたいことが浮かばなかったり、思ったことと違うことを言ってしまったりする等の話す側面、聞こえているのに言葉の意味が理解できないなど聞く側面、更に、声を出して読むことも困難となり、声を出して読めても意味が解らない、数字が理解できない等の症状もあります。話す、聞く、書く、読む、計算する等に大なり小なり困難を生じる障害です。社会的動物である人間の「ルール=コミュニケーション」が困難になります。言葉を失うことは、社会との接点が希薄になり、孤独になり、孤立します。失語症という障害を社会の多くの方にご理解いただくために、「失語症の日」を制定し、失語症があっても、家族と一緒に日々の生活を楽しみ、社会参加ができる等、当たり前の生活ができる「ユニバーサル社会」日本を目指します。


三鷹高次脳機能障害研究所所長 

言語聴覚士
関啓子
http://brain-mkk.net/

私は言語学の学生だった大学3年の時、失語症者と出会い、大きな衝撃を受けて言語の専門家を目指す決意を固めました。神戸大学在職中は一般の方の理解を得るために書籍(「失語症を解く 言語聴覚士が語る言葉と脳の不思議」、人文書院、1983)を出版しました。その後マスコミにも取り上げられましたが、残念ながら依然失語症を取り巻く状況は改善されていません。記念日として失語症に関し広報されれば、一般の方が知識を得、これを深く理解し、さらに当事者が社会参加できると思われます。「失語症の日」の制定を心から願っています。


NPO法人Reジョブ大阪 

理事長
言語聴覚士
https://re-job-osaka.org/

初めて勤務した老人保健施設で、一人ぽつんと座っている失語症の方がいました。
「あの人はしゃべれないから」
そういって、当たり前にように置き去りにされている状況にショックを受けました。その後、病院に勤務するようになったのですが、そこでも同じセリフを何度聞いたことでしょう。あたかも、意思がない人のように扱われ、悔しい思いをしている患者さんを、何人も見てきました。NPO活動を通じては、職場復帰されている失語症の方の苦労も知りました。これらはすべて、失語症に対する理解が乏しいことから起きています。

言語聴覚士のみなさん、「言葉くらい」と、失語症の方へのリハビリを軽視された経験はありませんか? 失語症のリハビリは、とても大切な言語聴覚士の職務です。一緒に啓発活動に取り組み、社会から置き去りになっている、復職しても困りごとを多く抱える失語症の人に、しっかりリハビリができるよう、環境を改善していきましょう。

実は、ここだけの話(笑)、先日、日本記念日協会の厳選な審査を経て「失語症の日」の審査が通りました!
そこで「順序が逆では?」と考えなかったあなたは、鋭い!
そう、先にクラウドファンディングをして情報を公開してしまうと、他の人に記念日を取られてしまう可能性がありました。なので、私たちは申請だけは先にしていたのです。資金もないのに(笑)

さて、これからいよいよ資金集めです。
そしてその資金は、冒頭で書いたように、障害を持つ当事者から集金するのではなく、知らなかった人や、知っていたけど、どう支援していいか分からなかった人にお願いしたい、そう思ってこのプロジェクトを後出しした次第です。

集まった資金は、私たちのクラウドファンディングを掲載、公開してくれたキャンプファイヤーさんに手数料を支払ったのち、記念日の認定料(税抜 150,000円)に使います。そして、それ以上集まった金額は、きちんと繰り越し、2020年4月25日に開催する予定の「第1回失語症の日記念イベント」の資金にします!

今回のクラウドファンディングは、純粋な支援で、お名前掲載などのリターンが多めです。
まずは最初の一歩を一緒にこぎ出してくださる方、支援をお願いします!
そして、失語症のことを知らかなった人に、失語症のことを知っていただきたいと思いまして、失語症の本もリターンに設定しました。支援付きのリターンにしてありますので、定価よりも高くなることをご了承ください。お礼文〈サンキューレター〉はお付けします。
失語症の日イベント参加券付きグッズなどは、イベント決定時に、ホームページなどでご案内します。

日本には様々な記念日があります。
でも、その中であなたが制定に関わった記念日ってありますか?
実は私も、この「失語症の日」が初めてで、おそらく、私の家系では初の出来事です(笑)
また、私の人生でも、記念日を作るなんて、おそらくこれが最初で最後でしょう。
この記事を目にしたあなたにとっても「私、この記念日にちょっと関わったんだよね」と自慢できる記念日にしたいのです。
より多くの人と、この記念日制定エピソードを共有することで、「失語症」を有名にして、動ける人が動けき出す、そんなクラウドファンディングにしたいです。

みなさん、ぜひ、私たちに関わってください!


※このクラウドファンディングは、<All-in方式>です。
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


失語症の日制定委員会

NPO法人日本失語症協議会 園田尚美
三鷹高次脳機能障害研究所所長 関啓子
NPO法人Reジョブ大阪 理事長 西村紀子

ホームページ

https://peraichi.com/landing_pages/view/425



文章:NPO法人Reジョブ大阪 理事 松嶋

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください