はじめに
今、日本の介護が「世界中から注目」を集めていることをご存知でしょうか。
日本では少子高齢化が進んでいます。
介護現場のさまざまな課題のニュースを多く見る機会も多いと思います。
一方で、世界でもいち早く高齢化が進んだ課題先進国です。そのため、日本の介護現場でどのような取り組みが実践されているのか、海外からの関心が高まっています。
近年、国際的なアワードの受賞や海外からの視察も増えつつあります。
事例紹介
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例えば、神奈川県藤沢市で小規模多機能型居宅介護やグループホームを運営する「あおいけあ」さん。
高齢者が元気になる施設です。
「寝たきりだったおばあちゃんが、畑仕事ができるまでに回復した」などの報告が多数あります。
決して潤沢な予算、設備、人手があるわけではありません。「できないこと」ではなく「できること」に注目し、一人一人が役割を持てる環境づくりがされています。
この様子は海外でも書籍化や映画化がされ、
「その様子を実際に見てみたい!」と視察の問い合わせが絶えません。
他にも、広島県尾道市を中心に高齢者福祉サービスを提供する「ゆずグループ」さん。
「自分が入りたい施設づくり」をモットーに、環境感情デザインやケアの質を追求しながら、地域社会や行政と連携し、すべての人が自分らしくいられる環境づくりに取り組んでいます。
また「介護×こども」「介護×ホテル」「卒業できる特養」 など、これまでの常識にとらわれない革新的な取り組みを展開。
その実践は国内外で高く評価され、World Ageing Festival 2023の施設部門最優秀賞「FACILITY OF THE YEAR - AGEING-IN-PLACE」 を受賞しています。
その他にも、地域共生型の介護モデルの実践で国内外より注目されている「ぐるんとびー」さん(神奈川県藤沢市)。
単なる高齢者向け施設ではなく「団地を一つの大きな家族に」というコンセプトのもと、高齢者や子どもたちが世代を超えて共に暮らし、支え合っています。
この実践は『従来型の介護の枠』を超えた取り組みとして国内外で注目され、第一回アジア健康長寿イノベーション賞でアジア準大賞・国内最優秀賞を受賞。さらに、8th Eldercare Innovation Awards 2020 において、最優秀賞「FACILITY OF THE YEAR - AGEING-IN-PLACE」を受賞しています。
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このように「課題先進国の実践に世界が注目」をしています。
私たちは10年間の研究を通じて、日本全国の事例を調査してきました。
そして、日本の現場の試行錯誤の中で生まれた高齢者が他者との関わりの中で、最期まで自分らしくいきいきと生きることを支援する介護を世界に発信していくために『KOTOBUKI CARE(コトブキ ケア)』と名付けました。」
自己紹介
私たちの自己紹介が遅れてしまいましたが、本プロジェクトの代表、金子 智紀 (かねこ ともき) は、「とにかく介護一筋!」。
現在、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 後期博士課程に在籍しており、10年にわたり研究と実践に没頭してきた、熱血介護イノベーターです。
研究成果をより多くの人に届けるために、2022年に丸善出版より、『ともに生きることば:高齢者向けホームのケアと場づくりのヒント』として出版。ワークショップや研修でも使えるようにカード版も同時に発売しました。
『ともに生きることば:高齢者向けホームのケアと場づくりのヒント』と「ともに生きることばカード」
経済産業省主催 OPEN CARE PROJECT AWARD 2023にて「OPEN IDEA部門 部門賞」を受賞。
研究成果を、書籍や論文として発表するだけではなく、共同研究や現場の実践支援という形で、介護施設における「ケアの質を高める」研修を、延べ170施設、3500人以上を対象に実施してきました。
介護従事者・家族を対象としたワークショップ
先日、大学での研究の集大成である博士論文を書き上げ、研究科委員会にて承認。今年(2025年)の3月に卒業予定です。
卒業後の進路は「起業」。研究を研究だけで終わらせるのではなく、社会に還元していくために本年1月、「非営利型株式会社KOTOBUKI」を設立しました。
社名の「KOTOBUKI(寿、コトブキ)」という言葉には、「長寿を祝う」という意味があります。
少子高齢化、介護離職、そして高齢化の問題……。
老いることが「課題」として語られることが多い現代だからこそ、私たちは「長寿を祝うことができる社会をつくる」 という願いを込めて、この名前をつけました。
研究としては、「ともに生きるケア」をキーワードに活動をしてきましたが、この度、世界の人にわかりやすく発信をしてくために、『KOTOBUKI CARE(コトブキ ケア)』をキーワードに活動を始めます。
2025年1月、学生時代から研究生活を共にした後輩、宗像このみ(右)と共に、
非営利型株式会社 KOTOBUKI を設立しました。
世界から高く評価される日本式介護のノウハウ
これまで私たちは、国際論文の発表や書籍の出版、ワークショップを通じて、日本の「KOTOBUKI CARE」を世界に広めてきました。
現在、世界各国が超高齢社会(高齢者人口21%以上)に突入し、介護現場の崩壊や高齢者の虐待などの深刻な課題に直面しています。その中で、利用者さんにとっても、家族にとっても、そしてそこで働く介護従事者にとっても心地よい介護はどのようなものなのか。「日本の介護現場を訪れて学びたい」という問い合わせが急増しています。
特にニーズが大きいのは、シンガポール、台湾、韓国、インドネシアなどのアジア諸国。さらに、インド、ドイツ、フランス、スイス、デンマーク、イタリア、アメリカ、UAE、オーストラリアなどからも問い合わせが増えています。
実際、2020年から2030年の間に約30カ国が超高齢社会に移行すると言われる中で、多くの海外の介護現場はまだ2、30年前の日本に近い状態。「認知症の人を縛らなくていいんですか?」といった質問を受けたこともあります。
実際の海外からの視察の様子
課題先進国として、世界のニーズに応えたいという気持ちも、もちろんあります。しかし、何より海外からの視察を受け入れることは、これからの日本の介護の未来を大きく変える可能性を秘めているのです。
なぜ今、海外からの視察を増やすのか?
多くの介護施設が経営難に直面し、深刻な課題となっているのが「介護の質の低下」です。
日本では、介護施設の収入のほとんどが介護保険から支払われていますが、その仕組みは、介護の「質」より「量」を重視しています。結果、寝たきりの高齢者を多く受け入れ、何もせずに放置している施設の方が「稼げる」仕組みになってしまうのです。これでは、高齢者の暮らしの質を大切にしている施設ほど、経済的に報われません。
私たちは、この現状を変えたいと考えています。日本の「KOTOBUKI CARE」を海外にブランディングし、訪日外国人による視察を増やすことで、介護施設に新たな収入源である外貨をもたらします。
日本発の介護「KOTOBUKI CARE」を世界に広め、高齢者の暮らしの質を大切にする施設が正当に評価される持続可能な介護の未来をつくる。そして、介護従事者が誇りを持って働ける社会を実現する—それが、私たちの真の挑戦です。
本プロジェクトが目指すこと:アジア最大の介護福祉イベントで「最優秀賞🎖️」を受賞したい!
13th Asia Pacific Eldercare Innovation Awards 2025
世界に向けて日本の「KOTOBUKI CARE」をブランディングする上で最初に目指すゴールは、✨今年4月に開催される、アジア最大の介護福祉イベントで「🎖️最優秀賞🎖️」を受賞すること✨です。
2025年4月7日~9日に、シンガポールでアジア最大の福祉イベント『Aging Asia 2025 World Aging Festival』が開催されます。
今回、私たちの提唱する 「KOTOBUKI CARE」が、このイベントの目玉であるコンテスト、高齢者介護業界のオスカー賞とも呼ばれる「13th Asia Pacific Eldercare Innovation Awards 2025」のファイナリストにノミネートされました!✨
この会場には、世界中から6,000人以上の介護事業者や政府関係者が集まり、高齢社会・超高齢社会に向けた介護の未来について熱く議論を交わします。
ここで日本を代表するプレゼンテーションを行い「No.1」を勝ち取ることは、「日本の介護=アジアNo.1」として世界にブランディングできる非常に大きなチャンスです。
私たちの目標は、
① コンテストで優勝し、日本の介護=アジアNo.1にすること🎖️
② 世界中から6,000人を超える介護関係者が集まる会場で✨ブースを出展✨し、「日本式介護」を学びたい海外の視察希望者と日本の介護施設をマッチングすること
この挑戦を通じて、よりよいケアをする施設が報われる仕組みをつくります。
資金の使い道
・ブースの出展料 (約30万円)
・ブースにて配布する印刷費等(約5万円)
・イベント参加費 (約5万円)
・シンガポールへの航空券(約15万円)
・その他旅費交通費(約5万円)
総計 60万円
<スケジュール>
4月 シンガポールの「Aging Agia」への参加 コンテストの決勝出場 & ブース出展
5月 オンライン勉強会・説明会の開催
6月上旬 第1回 海外からの視察受け入れ (東京・神奈川)
10月上旬 第二回 海外からの視察受け入れ(東京・神奈川)
12年上旬 第三回 海外からの視察受け入れ(東京・神奈川)
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。
目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
さいごに
今年、2025年。団塊の世代が後期高齢者となり、介護の崩壊が始まる年です。もう「待った!」はありません。介護は他人事ではなく、私たちひとりひとりの未来そのものです。
私たちは、2030年までに日本の「KOTOBUKI CARE」を世界のスタンダードにしたいと強く考えています。
一刻も早く、より良いケアを提供する介護施設と、そこで働く人たちが正しく報われる社会を築き、誰もが「長生き」を心の底から笑って喜べる未来(KOTOBUKI)を共に目指しませんか?
この挑戦に、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
チーム KOTOBUKI 代表:金子、宗像
代表のプロフィール
🔹 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 後期博士課程在籍(2025年3月卒業見込み)
🔹 全国の優良介護施設をめぐり1,300以上の事例調査を行い、そのノウハウを数々の国際学会で発表。
🔹 学術研究を基にした介護の研修・ワークショップが注目を集め、 国内外170以上の介護施設・3,500人以上の介護従事者に向けた教育実績を持つ。
🔹 著書『ともに生きる言葉 高齢者向けホームのケアと場づくりのヒント』(丸善出版, 2022年)が、経産省主催 OPEN CARE PROJECT AWARD 2023「OPEN IDEA部門 部門賞」を受賞。
🔹 GOOD DESIGN NEW HOPE AWARD 2024 受賞
🔹(NEW!) 25年2月26日「TOKYO MOONSHOT ビジネスピッチ The Final」にて、最優秀賞を受賞🎉
チーム紹介
最新の活動報告
もっと見る【活動報告#3】ブース展示、大成功!!400人超に足を運んでいただきました!!
2025/04/11 15:224月8、9日にシンガポールで開催されたWorld Ageing Festival 2025にて、KOTOBUKIとして初めての海外ブース展示を行ってきました!!2日間で400人以上が来場!なんと、2日間で400名以上の方がブースに立ち寄ってくださいました!!開催国のシンガポールを中心に、アジア各国から、高齢者福祉に関わる経営者、政府関係者、研究者など、多くの方々が足を運んでくださいました。特に『ともに生きることば』カードの展示には、たくさんの関心と質問が寄せられました。多くのテクノロジー企業が並ぶ会場の中で、私たちのブースは少し異色だったようで、ここでは何を売っているの?と何人もの方から尋ねられました。そのたびに「私たちは日本から来た研究者です。日本は世界の中でも高齢化が進む国で、そこでは多くの実践と学びが積み重ねられています。私たちのブースでは、その中で培われてきた“ケアの哲学”を世界に届けにきました。」と伝えてたところ、いいね!!もっと詳しく聞かせてと興味を持ってもらえました。ケアの哲学は、世界共通?配布用に印刷していった16種類のカードは、なんと2日目の昼過ぎにはほぼなくなってしまうほどの人気。“これは文化や国を超える可能性があるね”“私これ気に入ったわ。このカード欲しい”“どこで売ってるの?本は?ダウンロードできるの?”…と、途切れることなく声をかけていただきました。あらためて、ケアの哲学が、言葉を通して世界とつながる可能性を強く感じた2日間となりました。次につながる対話も、たくさん生まれましたブースでは、展示内容に共感してくださった方から、“ぜひ視察研修に参加してみたい”“オンラインの研修参加したい”“今後、ぜひ連絡を取り合いましょう!”…と、たくさんのありがたいお声がけをいただきました。すでに数件のオンライン打ち合わせも決定しており、これから名刺交換させていただいた方々に順次ご連絡をとっていく予定です。日本のケアが国境を越えて広がっていく第一歩を踏み出すことができました。クラウドファンディング、まだまだご支援募集中です!今回の渡航・出展にあたり、その費用をまかなうためにクラウドファンディングに挑戦していますが、残念ながら、まだ目標金額には届いていません、、、!!このたびのブース大成功をきっかけに、追加のリターンも間も無く公開予定です。「少しだけ追加で応援したい!」「お祝いに支援したい!」という方がいらっしゃいましたら、ぜひご支援をよろしくお願いいたします。また、お知り合いへのシェアも大歓迎です!みなさまのお力添えを、どうかよろしくお願いいたします。最後に、報告会企画中のお知らせ5,000円以上のリターンの一環として予定していた「KOTOBUKI CARE オンライン勉強会(仮)」を、今回の展示や授賞式の様子をお伝えする場として、『World Ageing Festival 2025報告会』という形で開催したいと考えています。日時:5月30日(金)20:00〜21:30(予定)詳細は改めてご案内いたします。みなさまに直接お礼と報告をお届けできることを楽しみにしています!次回の活動報告では、授賞式の結果やとビックニュースを報告予定です。どうぞお楽しみに!そして、引き続き応援よろしくお願いいたします!! もっと見る【活動報告#2】(速報)プレゼン終了!!明日からはいよいよブース展示スタート!!
2025/04/07 11:00先ほど、13th Asia Pacific Eldercare Innovation Awards 2025 にて、ファイナリストとしてのピッチを無事に終えました!!INNOVATION OF THE YEAR – CAREGIVER MODELという部門のファイナリストにノミネートされていました。朝は余裕でだったのですが、いろいろ事務局がバタバタでプレゼン時間も1時間くらい遅れ。その緊張感が伝わったのか直前に緊張してしまいましたがやり切りました!!質疑応答、この内容言えばよかった、、、と反省もありますが、明日からはいよいよ、KOTOBUKIとして初めての海外ブース展示がスタート!こちらも大きなチャレンジなので明日に備えたいです。日本の介護の魅力、KOTOBUKI CAREを世界に発信してきます。ピッチの結果報告は、9日の夜です。ご支援いただいた皆さんに良い報告をしたいと思っています。引き続き、応援どうぞよろしくお願いいたします。 もっと見る【活動報告#1】博士課程を修了。ここまでの歩みと、これからのこと
2025/03/24 07:36本日(3/24)、博士課程を修了し、無事に卒業式を迎えることができました。まずは、すでにクラウドファンディングを通じてご支援くださった約20名のみなさま、本当にありがとうございます。この節目の日に、改めて「ここまで」と「これから」をご報告させてください。「自分が最期を過ごしたいと思えるケア」を探して2014年に慶應SFCに入学してから、気づけば11年。1年通っていた成城大学も含めると、大学12年生ということになりますが(笑)、その時間のほとんどを「よいケアとは何か?」という問いに向き合い続けてきました。その原点は、中学生の頃の怪我とリハビリ体験。高校では生徒会活動の一環で介護施設を訪れ、そこで「自分が最期を過ごしたいと思える介護とは?」という問いが芽生えました。RUN伴や『旅のことば』の活用プロジェクトを通じて、全国の介護施設を回りながら、「いいケア」に共通点があることに気づき、ボトムアップの視点からケアの知恵をすくい上げる方法を模索し続けてきました。「ともに生きるケア」を支える道具をつくる成城大学時代に「パターン・ランゲージ」と出会い、第一人者であったSFCの井庭先生のもとで学ぶために慶應SFCに。学部時代の修行を経て、修士、博士課程で「思考の補助具」として実践を支える研究を志すようになりました。博士論文のタイトルは、介護現場における「ともに生きるケア」の実現に向けた支援—「思考の補助具」としてのパターン・ランゲージの制作と導入—全12章・3部構成、全214ページの論文です。介護現場には、身体を支えるための補助具が多く存在しますが、「ともに生きるケア」を実践するための補助具――つまり、思考や対話を支えるツールも必要ではないか?そんな問いから出発し、「思考の補助具」としてのパターン・ランゲージの制作と導入を、アクションリサーチとして現場で実践してきました。研究を、社会に還元していくために。この研究と挑戦は、まだ道半ばです。現場とともに歩み、研究と実践をつなげていくこと。そして、未来のケアのあり方を、社会全体で考えていくこと。「ともに生きるケア(KOTOBUKI CARE)」を、世界へ。詳細はクラウドファンディングページをご覧ください!これからも、どうぞよろしくお願いいたします! もっと見る
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