2024/04/25 14:07



私の初めてのクラウドファンディングの挑戦を

あたたかく応援・ご支援してくださり

本当にありがとうございます!



初めてのクラウドファンディング
「魂が輝くワンピースを、伝統的な天然の藍染め「正藍染め」でつくり展示会を開く!!」
終了まであと 5日 です!!



今日は、「灰」のお話です。

正藍染めには、良い灰が必要です。

発酵の藍にとっての良い灰とは、

微生物の餌となるミネラルがたくさん含まれている堅木の灰です。

堅木とは、広葉樹のこと。

じっくりゆっくりと育つ、ナラやブナやケヤキなどを指します。

正藍染めを続けるには、

堅木の灰がたくさん必要になります。


灰に天然の水を混ぜ合わせ、上澄み液をとります。

これが灰汁(アク)です。

溶液をアルカリ性にするためではなく、

あくまでも藍の微生物の餌として、灰汁を入れます。

良い灰汁をとるには、堅木の灰でなければいけません。



昔は、灰は暮らしの中に必ずあるものでした。

煮炊きをしても、暖をとっても、灰が出ました。

灰は、料理や洗濯、掃除など、

少量は家庭でも使いました。

酒造りにも藍染めにも農業にも、灰はたくさん必要とされており、

各家庭や銭湯から灰を買い集める「灰買い」という職業もありました。

定期的に「灰市」が立ち、「灰問屋」もあったほど。

灰は高級品で、宝物だったのです。

江戸時代の「灰買い」



今では、暮らしの中から灰が生まれることは少なくなり、

灰はなかなか手に入れられなくなりました。

(高級品ということはかわってないのかもww)

我が家は薪ストーブを使うので灰が出ますが

それでも良質の灰をたくさん作るのは大変です。


そこで、埼玉県の越生町にある

gallery & cafe  山猫軒さんにお願いして

質の良い灰をたくさん分けていただきました。

オーナーの南さんのセルフビルドの山小屋cafe


山猫軒さんは、

去年の春に ′ano′ai  の初めての個展

「あの、藍展」を2ヶ月間、開催させていただいた

とっても素敵なお山の中の cafe です。

2023「あの、藍展」@cafe&gallery山猫軒


新緑、藤の花、柚子の花、、、

大好きな越生のお山の

日々変わってゆく色と香りに包まれながら

大大大好きな山猫さんに通う日々が、

本当に最幸に幸せでした。

とても柔らかく優しく

そして力強く

大きなサポートをくださった山猫ご夫婦には

感謝でいっぱいです。

まわりに明かりがない。夜の山猫軒も素敵


山猫さんご夫婦は、

お米や野菜を育てたり、

お庭で烏骨鶏の親子を育てていたり。

山菜やキノコなど、お山の恵みも受け取って

自然と調和して暮らしています。

お山のお水でコーヒーを入れてくださいます。

美味しい手作りのピザもいただけます。


オーナーの南さんのセルフビルドの山小屋には、

さまざまなアーティストの作品が

たくさん展示されています。

ドアも照明も建物自体も、

全てが想いのこもった作品。

麻紐で吊るされたキャンドル、壁の展示、立派な梁、全てに想いがある、アート作品


そして、

冬の間、この素敵な空間を温めてくれる薪ストーブも、

アーティストの作品なのだそうです。

(肝心な薪ストーブの写真がない。。みなさん、ぜひ実際に見に行ってみてください)

代わりに、暖かくて眠たい猫さんの写真をどうぞ。


木枠の窓の外

雪の積もったお山を眺めながら

編み物や縫い物に没頭したり

本を読んだり

誰かとおしゃべりをして

コーヒーを飲んで

そんな幸せな時間を

体の芯まで温めてくれた

手作りの薪ストーブの中で燃えた

広葉樹からできた

幸せの灰。

こんなに幸せな灰を使って、

藍建てさせていただけることが

本当に幸せです。

木枠の窓から差し込む陽と、キャンドル



正藍染めにはなくてはならない堅木の灰

それを供給してくれる広葉樹の森は、

正藍染めの存続だけでなく、

私たちの生活を、地球を守ってくれています。

ゆっくりじっくりと育つ広葉樹は

大地にどっしりと深く根を張り、土砂崩れなどを防いでくれています。

また、落ち葉でふかふかの地面は

雨水を地下水としてたくさん取り込み

私たちに豊かな水を与えてくれています。

落ち葉が土になり、養分となり、

それは川から海に届いて

牡蠣や海藻の育ててくれる。

全ては繋がっていて

お互いに支え合って生きているのですね。

福島県天栄村の美しい落葉広葉樹の森


たくさんの学びをくれる藍に

今日も触れられることが

とても幸せです。

ありがとうございます。


*gallery & cafe 山猫軒(埼玉県越生町)
@yamaneko_ogose