2022/10/28 02:45

今日はクラファン終了まであと4日でした。


外はどんどん寒くなっているのに、沢山の人の温かさを感じていて、心はいつもポカポカしている今日この頃です。ありがとうございます。


今日は何故、美大生の私がファッションショーを開催するのか。ということのついて話していきたいと思います。


服飾学校や、服飾科、ファッション学科にも、布の染色科、テキスタイル学科にも所属していない、美術大学の美術学部洋画専攻に所属している私。

服の作り方、歴史、機能のことを学んだことがありません。

そんな私が何故、服にこだわり、今回ファッションショーを企画したのか。


それは一言で言うと、ファッションの中に、日常のアートを見出したからです。


私は、絵やアートが好きで、迷いもなく大学は美術大学を選び、入りました。アートをもっと続けたいのはもちろん、少し浮いていた当時高校生の私にとって、自由でなんの縛りもない、どんな人も認めてもらえる自分の居場所を見つけたかったのもありました。

美大に入り、好きな絵も学べて、それなりに楽しかったのですが、徐々に疑問を抱き始めました。確かに、私が大学にいる間は、同じようにアートが大好きな友達がいて、そこにいれば安心でした。しかし、授業が終わり、大学から家に帰宅するときの帰り道、さっきまでの世界と普段の日常の世界の違いに大きなギャップを感じていました。日常は沢山のいろいろな性格や価値観を持った人が共存して、生活をしており、勿論、絵やアートに好きな人もいますが、興味がない人、苦手な人、嫌いな人も沢山います。守られていた私の生活と現実の周囲の生活の差を感じ、悩む日々が続きました。音楽やダンスなどの表現はアートよりも日常に近く、人気の音楽番組が多数あったり、カラオケも皆よくいきます。ダンスも、アイドルやミュージシャンがかっこいい踊りをし、その振り付けを女子高生から子供がTikTokにあげ、その動画がバズったり、楽しいことや面白いこと、美味しいものを食べた時に踊りだしたくなったり、クラブハウスでも沢山のノリノリな音楽がかかり、皆踊っているくらい日常に親しんだ存在です。しかし、アートは、以前よりは変化しているけれど、まだ、どこか敷居の高いものというか、共有されることのない個人の世界なものとされている間もあり、日常にあまり親しんでない感じがします。多くの人に他人事のように扱われているような気がしました。

私はこの状況が悲しく、なんとか日常の中のアートを、用意された環境だけに限らず、普段生きている日常という舞台で様々な人と共有して体感したいと考えていました。

そしてある時、ファッションにアートを見出しました。絵を描いている時の表現の仕方に似ていました。服は、朝起きて、何着もある自分好みの色やデザイン、フォルムや材質が沢山詰まっているクローゼットの中から、その日の気分や、季節・天候などの環境、誰と会うか、どこに行くかの目的によって服を選び、自分自身のスタイルにコーディネートします。ポジティブ・ネガティブ。夏・冬。晴れ・雨。好きな人・友達。仕事・デート。そして鏡の前に立ち整え、外(社会)に出ます。この様子が、パレットから自分の何色もある絵の具の中から描きたい色を取り出し、頭の中の描きたい絵を真っ白いキャンパスに描き出すという行為にものすごく似ていると感じました。

そして、自分の中にある表現を外に出すという意味で、アートをファッションに感じました。


そう考えると、世の中にいる人みんな表現者です。会社に行くスーツを着たサラリーマン、ゆったりとした服を着て、足を広げ電車で雑誌を読むおじいさん。大きい買い物袋を持つ淡い色の服とスカートをはくお母さんと、手を繋がれているキャラクターがついているズボンを履いている子供。スカートが短いすらっとした足の女子高生や、時々見かけるセーラー服を着ているおじいさん。もこもこのセーターの上着を着ているリードに繋がれた犬。みんな表現者でアートでした。


そして、そんな表現者たちが周りの目や人の目を気にせず、自分を思いっきり表現し、自分の期待服を着る。なりたいものになり、自分らしく生きる。その背中を押してくれるのもやっぱりフアッションだと感じました。時には社会から身を守ってくれる盾になり、時には社会と戦うための武器となる。そんなファッション。

今回そんなファッションに身を包んだモデルさんたちが、自分らしくランウェイを歩き出します。

そしてモデルさんを筆頭に、お客さんやスタッフ、運営陣、すべての人が歩み出せるように。


そのため、今回のファッションショーはお客さんも好きな格好を着てきてください。どんな格好でも大丈夫です。自分らしいファッション。


私も当日、好きなファッションを着ていきます。

たくさんの色が混ざり合って、当日どんな色になるのか楽しみです。


めっちゃ長文になりましたが、ここまで読んでいただいて、本当に、本当にありがとうございました。


当日まで応援よろしくお願いします。素敵な1日を。

                                      ひまり