2021/11/23 12:00

【応援メッセージ】

NPO法人日本冒険遊び場づくり協会 代表
関戸博樹 さん

●自己紹介

 大学で福祉を学ぶ中、冒険遊び場づくりの活動と出会い「住民が子どもの遊び場について考え活動することを通じて、自治の力が回復し地域が元気になっていく」ことに大きな魅力を感じる。 

 04年にオープンした渋谷はるのおがわプレーパーク(東京都渋谷区)の常駐プレーリーダーとして8年間従事。その後、長男が1歳半の時から2年間を主夫として過ごし、子育てを経験する。現在はフリーランスになり、冒険遊び場のプレーリーダーとしての仕事に限らず、様々な子どもの遊び環境づくりに関わり、プレイワークのトレーナーとしての人材育成、コラムの執筆、主夫経験を活かした子育て講座なども行っている。著書として「子どもの放課後にかかわる人のQ&A50」(学文社・共著

●フリースクールなど「学校以外の学び場」は何故必要なのか?

 冒険遊び場(プレーパーク)という子どもの遊び場・居場所の活動に長く携わってきました。子どもの生まれながらに自分の関心を頼りに世界を広げる探求心があります。そして、探求心を満たすには遊び心が大切で、学校においても学校外の学び場においても共通と言えるでしょう。

 このことは日本も批准している「子どもの権利条約」の取扱説明書であるジェネラルコメントNo.17にも締約国の義務として次のように書いてあります。 

「学校:教育環境は、第31条に基づく義務の履行に際して主要な役割を果たすべきである。これには以下の点が含まれる。教授法:学習環境は積極的かつ参加型のものであるべきであり、かつ、とくに低年齢の時期においては、遊びの要素に満ちた活動および参加形態を提供するものであるべきである。」

 学校がその子どもにとって遊び心を発揮して学ぶ環境でなかったとしたら、他の選択肢が用意される必要があります。子どもは自ら学ぶこと、遊ぶことで「自分」をかたちづくり、人生を手作りできるようになっていきます。つまりはそれが「生きること」です。すべての子どもが多様な学びの場を保障される社会の実現が私たち大人の急務であると考えています。