2018/12/24 09:18

本日Day16で折り返しです。半分まで来ました!

毎日が濃く、そしてあっという間でもあります。


Day4 Fifth Avenue (Tiffany前)

5番街で描こう!と思い向かってみると、クリスマスシーズンの為恐ろしいほどの人混み。

たまたまTiffanyの目の前がフェンスがうまい感じに立っていて人がたまらないようになっていたので、結婚指輪を買った思い出の場所ということもあり、ここで描くこと決めました。

ちなみに背中はTrump tower。そっち向いて何か描いてもよかったけど、セキュリティーもいて変なトラブルになったら嫌だなと思い、そちらは諦めました。

いつも何描くか全く決めずに描き始めるのですが、まず目に入ったTiffanyのロボットのインパクトが強かったのでその顔を描き始めました。

一筆(ペンだけど)入れると勝手にどんどん進んで行くので、自分もいつもどこに着地するのかわからずただただその時に降りて来たものを描きます。

アメリカ国旗が遠くではためいていたので描いたのですが、後ろのトランプタワーの妖気にあてられてなんだか溶けたような、ぐにゃりとしたものに変形しました。

爽やかなものを描こうと思ったのに、この時勢の影響を受けてなのか、あまりに多くの人たちが周りにいたからなのか、雑然とした作品になりました。

また、アーティストでありUtah大学のアートの非常勤講師のJimmyさんという方に話しかけられました。だいたい話しかけてくるのは自分もアーティストだという人か、ローカルor観光客で、たまに買いたい!という人もいます。こうやったら売れる!とか言ってくる人もいたけど、その話はまた別の時に書きます。

↑Tiffanyのロボット

Day5 Brooklyn Bridge

これは今回の旅で1,2番の寒さの中描きました。そしてとにかく揺れる!人もめっちゃ多い!

自分自身の肉体とメンタルとの戦いでした。イーゼルも風ですぐ倒れるので、養生テープで橋のロープに無理やり固定して描きました。

ほぼブルックリンブリッジ要素ないやん!と思うでしょうが、よくみると下の真ん中ちょっと右に橋の一部が描いてあったり、遠くの景色が混ざっています。また、その日は後光が差しており、その光も描いてあります。

毎日描く時に悩むのですが、この時は自分の得意なスタイルと、景色を入れる、ということがまだ整理がついておらず、描きたいように描けばいいのに色々な思いが交差し始めた時です。

そしてこの日の夜、元ルームメイトに誘われてBushwickにあるコワーキングスペースで"Drink and Draw"というイベントに参加しました。

ここは$10払うと缶ビール飲み放題(Brooklyn Lagerが協賛!)で、ヌードモデルが一人おり、2-30人がひたすらそのモデルを描くというものでした。毎回モデルは白人黒人男女痩身肥満、、色々ランダムに決定するらしく、その時は白人の細い女性モデルでした。

僕は基礎が全くないので、これはいい訓練になりそうだなと参加してみましたが予想以上に面白かったので、日本でも形を変えて開催したいと思います。

↑自分のポップなスタイルとデッサンを融合させてみました

また、この夜Ian Cincoさんというアーティストとも繋がり、彼の家でその後少しパースなど基礎について教えてもらいました。彼の絵はグロテスクなものがありますが、精密で、本当に毎日描いてるんだなと思わせる確かな技術でした。彼の本を買ったらスラスラと15分程度でイラスト付きのメッセージまで添えてくれました。めちゃ優しい。初対面の人の家なので写真撮れなかったんですが、家の中もかなりクリエイティブでした。


Day6 Bedford Avenue station platform

この日は完全に前日の夜の影響を受けて、早速練習してみました。

機械は難しいし、角度つけるのもフリーハンドで描くのは本当に難しい!

人に至っては動くし本当に無理。

なのでここに描かれている人々はそれぞれ別の時間にいた人たちが描かれています。

真ん中だけイメージで自分を描きました。

面白いのが、基本的に完全ゲリラで描くので、許可もとらず、どきなさいと言われるまで描いているんですが、ここではサブウェイの職員たちも応援してくれて、"俺のことを入れるのを忘れんなよ!"とか笑いながら言ってくれます。ちなみにそのおじさんの後ろ姿も入っています。

普段はアブストラクトな自分の中の概念や直感を絵にするのですが、風景を真剣に描いたのはもしかしたらこれが初めてかもしれません。

めちゃくちゃ難しい!!けど、10年、20年と時が経った時に、現在の風景を自分なりに切り取って保存できるというのは面白いし、貴重だなと新鮮な気持ちになりました。

ここで自分のスタイル"フリースタイルでポップに描く"ものから、"下書きをしてありのままを写す"というある意味真逆のことをすることで、自分の中に新たな葛藤も生まれましたが、何よりも絵を描くことがやっぱり大好きだなと改めて感じました。

この日を境にスタイルに変化が出て来ましたが、それはまた改めて書きます。

あとたった2週間、されど2週間、自分の全身全霊をかけてぶつかっていきたいと思います。

クラウドファンディングはあと1週間ほどで締め切りなので、どうぞ最後まで応援頂けますと幸いです。

宜しくお願い致します!!


田中紳次郎