みなさんはじめまして!
ケーキハウス・シャンボールのオーナー兼パティシエを務めます、田尻香里(たじりかおり)と申します。広島県で3代続けて菓子屋を営んでいます。


このプロジェクトで取り扱うのは、ケーキハウス・シャンボールの看板商品、

バタークリームケーキ
「アデーシャン」

です。

広島県三原市の小さな洋菓子屋で売られているアデーシャン、知らない方がほとんどだと思います。ぜひこの機会にアデーシャンについて知っていただき、「食べてみたい!」とご注文いただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。


アデーシャン(Adecham)は、2代目の父がケーキハウス・シャンボールの看板商品として考案した、バタークリームをふんだんに使った真っ白なドーナツ型のケーキです。


アデーシャンは、サンドクーヘン(Sandkuchen)という、ドイツ生まれのバターケーキがベースになっています。Sandは砂、Kuchenはケーキ。ドイツ語読みならザントクーヘンなのですが、日本ではサンドクーヘンと呼ばれることが多いようです。

日持ちもするしシンプルだしということで、このケーキをベースにしたのではないでしょうか。

優しい味わいのスポンジ生地に、あっさりしたバタークリームと、アーモンドパウダーの甘さが絶妙にマッチ。おかげさまで、「定期的に食べたくなる味」と評判です。付属のレモン塩をちょっぴりつけて食べると、また違った味わいを楽しめます。

原材料にとことんこだわり、ポストハーベストの心配がない、北海道産の高品質な小麦粉やビートグラニュー糖(てんさい糖)などの厳選した素材を使っています。レモン塩のレモンは、瀬戸内海の温暖な気候で育った無農薬レモンです。


「なんでアデーシャン、って名前なの?」

よく聞かれるのですが、名付けた父が他界してしまった今、本当のところはよくわかりません。伝え聞いているのは、父と親しくしていたフランス菓子の技術指導者であるフランス人シェフが命名したらしいということだけ。

父はきっと、看板商品にするつもりのこのケーキにどんな名前を付ければいいか、そのシェフに相談したのでしょう。そして彼が勧めてくれた「○○っていう名前にするといいよ!」の「○○」がうまく聞き取れず、それらしい綴りを当てて「アデーシャン」になったのでは?と想像しています。

ちなみに店名の「シャンボール」は、フランスはロワール渓谷にあるお城の名前です。湖面に映る姿が特に美しく、世界遺産にも登録されています。「菓子の美しさで誰もが知るくらい有名になれるように」という願いを込めて、名付けたのだそうです。


多少の時代に沿ったアレンジはしていますが、50年以上も変わらず、ケーキハウス・シャンボールの看板商品であり続けているアデーシャン。ECサイトでの販売も始め、全国にお届けできるようになりましたが、まだまだ知名度が足りません。

昔懐かしいバタークリームケーキは今流行りの洋菓子屋さんでは取り扱っていないことも多く、食べたいけれどどこで買えるのかわからない、ある意味幻の商品です。

広島のケーキハウス・シャンボールで
アデーシャンっていうバタークリームケーキが買えます!

ということを全国の皆様にお伝えしたくて、このプロジェクトを始めました。


昭和37年(1962年)、ケーキハウス・シャンボールの前身である清月堂は、祖父の藤井敬三により広島県三原市に誕生しました。

祖父は瀬戸内海の小さな島、因島の出身です。自然豊かな島で育った祖父は、日本の四季や花鳥風月を写実的に表現する工芸菓子、特に干菓子の繊細さに魅了されたと聞きました。

1960年代は高度経済成長期の真っただ中、三原市は重工業と繊維業で栄える工業の街でした。そんな街に住む人々に「和菓子の美しさと美味しさを伝えたい!」と、和菓子屋を始めることにしたそうです。

祖父の使っていた菓子の木型たち

一方、父は和菓子の修業に行った先の大阪で、フランス菓子と出会いました。

1960年代後半の日本は、映画も音楽もファッションも、フランス文化が世の中を席捲していました。製菓の世界でも同様に、専門学校ではフランス人のパティシエがフランスの技術を教えるなど、変わりつつありました。

父は洋菓子、特にフランス菓子の洗練された味わいと美しい見た目に惹かれ、修行先を勝手に和菓子屋から洋菓子屋に替えたのだとか。

そして昭和47年(1972年)、修業から帰ってきた際に「これからは洋菓子の時代だ!」と店名を「シャンボール清月」に改め、半分和菓子屋、半分洋菓子屋を始めました。その後、洋菓子一本に絞ったときに、店名を「シャンボール」にしたのだそうです。

家族旅行で宮島へ。祖父、父、私の3代勢ぞろいです

そして、シャンボールの看板商品として考案されたのが、当時主流だったバタークリームを使ったケーキの「アデーシャン」でした。「美しく美味しいケーキを作って、お客様に喜んでもらいたい」と口癖のように言っていた父は、日常のひとときを、華やかに演出したかったのだと思います。


私は実は乳製品が苦手で、小さい頃もケーキは全然食べられませんでした。だから、お店を継ぐことは全く考えていなかったんです。短大で大阪に出たのも、乳製品の乳臭い匂いから離れたいっていう気持ちがあったからでした。

でも、7人家族という大所帯からひとりで暮らすようになったら、なんだかちょっと寂しくて。そんな時に、洋菓子屋さんの換気扇から出てくる匂いがすごく懐かしく思えたんですね。

祖父が危篤になったこともあり、ひとまず店を手伝うことを決めたのですが、まだ店を継ぐつもりはありませんでした。そんな「自分には他に何かできることがあるのではないか」と外ばかり見ていた私に、「今いる環境で全力を尽くしなさい」と言ってくださった人がいたのです。


改めて店を眺めて思ったのは、「お菓子屋さんってなんて幸せな仕事なんだろう」ということでした。

自分が作ったものを美味しかったと喜んでもらえて、お金をもらっているのにありがとうと言っていただけるって幸せなことですよね。2代続いたお店が終わると思うと寂しくもあり、お店を継ぐことを決めて今に至ります。

父から教わった昔ながらの製法による素朴な味わいを楽しんでいただけるのもシャンボールならでは。素材にこだわり、ご家族みんなで安心して食べられる、そんなお菓子を作る日々です。

保育園で、出張ケーキ作り体験。子どもたち、大喜びでした


私はこのアデーシャンに、何度か助けられています。

一度目は、三原に帰ってきて、新たにお店をはじめたころでした。

「もう和菓子は減らして、ケーキ屋で行くぞ」

そんな矢先、父の直腸がんが発覚し、手術が必要な事態になりました。私が生まれてすぐぐらいだと思います。入院中、父はお菓子を作ることができません。

そんな状況を救ってくれたのが、アデーシャンでした。

父が復帰するまでの3か月の間、お店はシャッターを半分だけ開けて、アデーシャンだけを作って売っていたのです。このケーキだけは父以外でも作れるように教わっていたんですね。結果それが功を奏し、なんとかお店を続けることができたそうです。

バタークリームなのにあっさり味で、ぺろりと食べられると評判です

二度目は、バタークリームが下火になったころでした。

今でこそ「懐かしい!」と言っていただけますが、15年ぐらい前は「味にクセがある」などバタークリームのお菓子は敬遠されがちでした。同じころにバターが品薄になったこともあり、作るのをやめようかとも思っていました。そんな時、三原に道の駅ができるという話が持ち上がったのです。

道の駅でアデーシャンを販売させていただけないかとお願いしたところ、主任の方がシャンボールををご存じだったこともあり、快く置かせていただけることになりました。そうしたら、一か月半でアデーシャンが600台売れたんです!その売り上げで、なんとかお店も回していくことができました。

フランボワーズソースの酸味がたまらない、アデーシャンルージュ。

私たちを何度も助けてくれたアデーシャンを、もっとたくさんの人に知ってもらいたいと思い、このクラウドファンディングを始めました。

「バタークリームのケーキ、探してたんです!」

っておっしゃるお客様、すごく多いんです。ぜひ、そういう方に届けたい。「広島県三原市のシャンボールっていうお店に、アデーシャンっていうバタークリームケーキがあるよ!」って、全国のバタークリームケーキ好きの方に知らせたい!

皆様のお力をお借りできたら、幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。


一押しはもちろん、アデーシャン!全国にいらっしゃる、バタークリームケーキ好きの皆様にお届けしたいと思い、さまざまな組み合わせでご用意しました。アデーシャンを心ゆくまで食べたい!と思ったら15cmの2個セットがお勧め!ルージュも気になる…という方はぜひアデーシャン・ルージュのセットをお選びください。


贈答用にはバラをあしらったバージョンをご用意しました。大人数でいただくなら18cmを、異なる味を楽しみたいならアデーシャン・ルージュのセットを。お祝いに記念日に、心を込めてお送りいたします。

アデーシャン・ルージュのセットは、記念日などにあわせてお届け日のご指定も可能です。備考欄に、2024年7月〜2024年9月までの期間で記載をお願いいたします。


「アデーシャンのバタークリーム、塗ってみたい!」そんな方のために、アデーシャンのバタークリームを塗ることができる体験会をご用意しました!

体験イベントは7/28と8/4の日時指定となりますが、3名様までご一緒にご参加いただけます。個別体験会は日時調整の上、マンツーマンで体験していただきます。世界にひとつだけのアデーシャンを作りに来てください!皆様のお越しをお待ちしています。


その他のリターンおよびリターン詳細については、リターン一覧をご覧ください。


2024年5月末日 クラウドファンディング終了
2024年6月1日~ 調整が必要なリターンについて調整開始
2024年7月1日~ 準備でき次第、リターン送付開始

クラウドファンディングが成功した場合、製品の生産ラインを整備し、生産を開始する準備を進めてまいります。製品の発送は7/1より順次行いますので、どうぞお楽しみに。


間もなく50歳を迎える年になり、子どもが大きくなるにつれて、地元の子どもたちが大人になったときのことを考えるようになりました。地元に残って、ここで働きたいと思うような魅力あるお店に育てたい、そう思ってもらえるような仕事がしたいと思い、日々の仕事に励んでいます。

今後力を入れていきたいのは、新製品の開発です。近くに病院があるからか、食事療法をされている方もよくいらっしゃいます。食べるものにいろいろな制限がある方でも対応できるお菓子や、成長期の子どもたちの体の栄養になるようなお菓子を作りたいし、もっと地元の食材を取り入れるのもいいですよね。

レモン塩にも使っている、瀬戸内レモンも広島の特産品です

最近は、中学生の息子にお店を手伝ってもらっています。もうレジも任せられるぐらいになりました。

私に似たのか生クリームはあまり好きではありませんが、この間は「職場体験したい」と、友達を4人連れてホワイトデーのお菓子を作りに来たんですよ。

作るのが楽しい、作って美味しいって言われたら嬉しい。そんな体験を積み重ねて、パティシエという職業に興味を持ってもらえたら。全く興味がないわけではないようなので、自然にそうなったらいいなと思っています。この先さらに3代とか続いてくれたら、嬉しいですね。

「お菓子作りって楽しい」と思ってもらえたら嬉しい

昭和・平成、そして令和へと時代が移り変わっても変わらないのは、静かに燃え続けてきたお菓子づくりへの情熱です。

『美味しいお菓子で、できるだけ多くの人を喜ばせたい』

そんな想いに支えられ、昔ながらの製法を守りつつ、素材にこだわり味にこだわり、優しいお菓子を作ることに気を配ってきました。「アデーシャン」をはじめお届けするすべての洋菓子や焼き菓子を、お子さんや高齢の方と一緒に安心して召し上がれるよう、心をこめて作っています。

ケーキハウス・シャンボールの『バタークリームケーキ「アデーシャン」を全国に広めたい!』という挑戦にぜひご賛同いただき、ご支援いただけますよう、どうぞよろしくお願いします。

ケーキハウス・シャンボール オーナー兼パティシエ 田尻香里


ケーキハウス・シャンボール
〒723-0011 
広島県三原市東町2丁目8−8
0848-63-8050
営業時間:10:00~17:30
定休日:月、火曜日
駐車場は店舗近くにございます



支援金の使い道

集まった支援金は以下に使用する予定です。

  • リターン仕入れ費

  • オリジナル包装資材・製品しおりの作成
    (箱に強度を持たせ、ギフトにも使えるようにする)

※目標金額を超えた場合はプロジェクトの運営費に充てさせていただきます。

  • 2024/05/02 01:25

    ご支援くださった皆さま 本当にありがとうございます。順番にお礼メールをしておりますが、遅くなってごめんなさい。ゴールデンウィークの手土産用に、今日も朝からアデーシャンを作ってます!支援、応援、シェアして頂けると、とっても嬉しいです。引き続きよろしくお願いします。

  • 2024/04/27 22:56

    支援してくださった皆さまありがとうございます。初めての挑戦で不安だったので、めちゃくちゃ嬉しいです!今日はリターンのアデーシャンに添付するレモン塩を、無農薬レモンの収穫が終わる前に、作っております。こちらは白いアデーシャンに少量を振りかけて食べると、また違う味が楽しめて2度美味しい体験ができる...

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