【はじめに】

私たち“24D leather craft”は新米の革職人の育成を目的に、このクラウドファンディングプロジェクトを立ち上げました。本プロジェクトでは、新米の革職人が自ら考えてデザインした革製品を受注から生産、発送まで、熟練の革職人が指示監修しながら行うことで、新米革職人の技術力、発想力の向上を目指します。収益は全て新米革職人の育成費用に充てます。

トートバッグ

ショルダーバッグ

【製品の誕生まで】

“24D leather craft”は2008年頃から財布やカバンなどを製作し、全国各地の手作りイベント、音楽フェスなどで販売してきました。過去にも何度か、campfire様にはお世話になっております。今回も同時進行でコンパクト長財布を掲載中です。今回のプロジェクトでは、これらの製品を作る際に残る「ベリー」と呼ばれる革の部位を活用します。この15年の活動で集まった、色とりどりのベリーと、ハギレたち。いつか、何かに使えないかと、大切に集めて保管してありました。

この春に入社した若手作家のリョウスケ君(27才)にこのベリーを託すことにしました

生まれてはじめての作品

試行錯誤の後、形が見えてきました

【制作工程】

裏地となる極薄の豚革の上にベリーのハギレを一枚ずつ重ね、納得のいく模様が完成するまで貼っては剥がしを繰り返し、時間をかけてデザインパターンを制作いたします。一つの製品に約2時間から3時間程度。

デザインパターンが決まったら縫製に入り、ベリーの複雑な模様をしっかり押さえるためにゆっくりと、少しずつミシンを進めていきます。この作業が一番時間がかかり、大きなものになると半日かかることもあります。

最後に開口部とカバンの左右を縫い合わせ、持ち手を留めて製品が完成します。全て手作業で行われるため、職人の技術と手仕事の魅力を存分に味わっていただけます。トータルで一つのカバンが出来上がるまでに1日〜2日かかります。

デザインのパターンを考えます


かなり細かいミシンがけもできるようになりましたこれもなかなか細かいですね こだわりの一品

カラフル 色合わせも上達


【ベリーとは?】

ベリーとは、革の腹部に当たる部位の名称です。丈夫でキメの細かい背中部に比べ、柔らかく、形が歪であったり、穴が空いていたり、傷があったり。一般的には廃棄されることが多い部位です。

使えるのに、廃棄するのは勿体ない!! 

“個性的"、故に、使いづらい素材とも言えるでしょうが、その形は、「動物たちの生きた証」。ベリーの特性をあえて利用するような新しいデザインを開発するため、試行錯誤が始まりました。

鞄の形は、できる限りシンプルにベリーの個性をそのままに活かせるデザイン心がけました。作品一つ一つが違った模様、表情を生み出します。全て本革で作られている為、革の魅力である経年変化を、存分に楽しむことができます。

素材となるベリー、ハギレ

【革という素材について】

革を取るためだけに動物を殺める事はありません。古来より革は、食用になる肉をいただいた後に残る皮を素材として、利用されてきました。現代ではヴィーガンなどの文化に注目が集まっていますが、畜産、食肉文化の副産物として、革は日々生まれています。

革を利用せず、処分する事になると、環境にとても負荷がかかります。それは何より、勿体ないのです。革製品を作ると言うことは、動物の命を余りなく利用させていただくための、一つの形だと思っています。

そして、革は、丈夫でとても長持ちします。お手入れして大切に扱う事で、経年変化も楽しめる、魅力的な素材です。古くなったから捨てる、のではなく味が出て益々愛着が湧き、捨てられない。自然素材ならではの魅力です。

今回使用する素材は、国内消費された純国産、タンニンなめしの豚革を使用します。日本ではあまり馴染みの少ない革の種類ですが、ヨーロッパなどでは高級革として扱われています。


【タンニンなめしとは?】

革は大きく分けて、重金属系薬品の“塩基性硫酸クロム”を使って作る『クロムなめし』と天然の植物タンニンで作る『タンニンなめし』の二つに分類されます。クロムなめし革が1~2日でなめされるのに比べ、タンニンなめしは数ヶ月かけて作られます。手間と時間がかからないなどの理由で、現在流通しているほとんどの革製品がクロムなめしで作られております。 

重金属系薬品のクロムなめしの革に比べ、タンニンなめしは植物の力のみで作られているため地球にもやさしく、人にもやさしいと言えます。

コスト面でもタンニンなめしの革の方が圧倒的に高いわけですが、これまでも、これからもこのタンニンなめしにこだわり、作品づくりをしていく予定です。それだけ、タンニンなめしの革には魅力があるとも言えます。

ミモザアカシアの樹皮を精錬しタンニンを使用

【経年変化、目指すは経年美化】

そして、タンニンなめしの革の最大の特徴は、『経年変化』です。

「革は使うと味が出て良いよね~」と良く聞く言葉ですが、これは半分正解で、半分間違いです。実はこの『経年変化』が楽しめるのはタンニンなめしの特徴で、クロムなめしの革はそこまで経年変化を楽しめるわけではございません。

経年変化と一言で言ってもなかなか伝わらないかもしれませんが、具体的に言うと、使い込んだ時間と共に革が柔らかくなり色艶が増してきます。使う人によって、変化の具合は異なり、自分で革製品を育てていく喜びがあります。 

そして、経年変化を楽しむだけであれば、どんな製品でも良いわけです。その瞬間、使うこと自体もなんだか楽しめるようなものができたら良いなと、日々思いながらものづくりをしております。

最近知った言葉で「経年美化」と言う表現があるようです。アンティークの絨毯などは100年使われたものだから美しく、価値があるという考えです。自分たちが作った鞄もそのように扱ってもらえるような品物を目指したいと思います。

【仕様】

カバンとしての形状は、至ってシンプル。いずれの作品も「性別や年齢を問わず、長く、日常的に持ち歩いていただきたい」という思いがあります。

表の豚革ベリーはもちろん、内側も豚革を使用しております。豚革だからできる超贅沢仕様です。豚革は薄くても頑丈で軽いのが特徴で、二重仕立てにも関わらず、重たくありません。取手部分は3.5mm厚の牛革、金具は全て国内産の真鍮ムク。革と共に変化を楽しめる素材です。

全てにこだわって製作しております。


【サイズ】

◇ 横幅最大(底)× 高(手紐含む)× 厚 cm

【トートバッグLL】42(35) × 30(50)× 10

【トートバッグL】37(30) × 27(45)× 10

【トートバッグM】32(25) × 25(40)× 10

トートバッグ 左:LLサイズ 中:Lサイズ(旧モデル) 右:Mサイズ



LLサイズ トートバッグLLサイズ トートバッグ 収納能力LLサイズ トートバッグ 収納能力 上から


Lサイズ トートバッグ(旧デザイン)Lサイズ トートバッグ(旧デザイン) 収納能力

Lサイズ トートバッグ(旧デザイン) 収納能力 上から


Mサイズ トートバッグMサイズ トートバッグ 収納能力 上から※Lサイズのみ、旧デザインにて写真撮影しております。取手の取り付け方が現行デザインと異なります。お送りするのは現行デザインとなります。


◇ 横幅 ×  高 × 厚 cm

【ショルダーバッグL】35 × 30 × 7

【ショルダーバッグM】27 × 26 × 5

ショルダーバッグ 左:Mサイズ  右:Lサイズ


Lサイズ ショルダーバッグ

Lサイズ ショルダーバッグ 収納能力 A4が入ります

Lサイズ ショルダーバッグ 収納能力 A4が入ります


Mサイズ ショルダーバッグ 収納能力 


◇ 横幅 ×  高 × 厚 cm

【スマホバッグ】14 × 18 × 2

スマホバッグ ワンサイズ

スマホバッグ

スマホバッグ 大きさ比較 大抵のスマホは入ります。


【オーダー方法、受注後の流れ】


ご希望のお品物に合ったリターンをお選びください。備考欄にリクエスト内容をご記入ください。なるべく細かなリクエストをご記入いただいた方が製作はしやすいです。この機会ですので、想像力をかきたてるような、ユニークなリクエストをお待ちしております。備考欄は必須となっておりますので、リクエストがない方は「リクエストなし」とご記入ください。

ご注文後はリクエストがある方は個別に連絡し、ご相談の上、製作、お写真でお品物を確認いただいた上でお届けとなります。

リクエストがない方は、詳細はまだ決まっておりませんが、製作完了後にインスタ、専用ホームページなどで随時ご案内していく予定です。完成作品一覧の写真の中からご自身が気にいったものを選んで頂きます

気にいらないものがお手元に届くということはないですし、万が一気に入らない場合は他のものと交換もお受けできます。(往復送料をご負担頂きます)


【たくさんのリクエストお待ちしております!】




【これまでの作品一例】


【なぜこんなに安いの?】

価格が安い理由は3つ。

①製作者からお客様へ直接お届けのため、余計なコストがかからない。

②一般的に革製品が高くなる理由は、材料の革が高いからです。今回はハギレを使うことで、主な材料費を計算に入れずに価格を算出しております。

③まだまだ革職人の見習いため、一般的な職人さんよりコストが安い。


【展示受注会を開催できるショップさん、ギャラリーさんを募集してます】

全国各地で展示受注会が出来る機会があれば良いなと望んでおります。交通費、滞在費などの最低限かかるであろう費用をリターンの条件、10万円とさせて頂いておりますが、条件等はショップさん、ギャラリーさんによると思いますので、要相談とさせて頂ければと思います。

ご興味ある方は、リターンご支援前にご相談いただければと思います。


【リョウスケ君 本人のコメント】

革の端切れを合わせて、鞄をデザインする。革にもそれぞれの表情がある。染められた色も、少しづつ、日に焼けて変わってゆく。一つの風景や、抽象的な絵を描くように、革を載せてゆく。モノにも顔があり、表情があり、気分がある。せっかく作るのであれば、そういうものを作りたいと思う。

じっと世界を見渡すと、色の組み合わせは、無限にある。晩秋の紅葉、真夏の緑、冬の枯れ木。海の色、波の飛沫、夕焼け。やがて夜の帳が下りて、暗闇。まるで、自らの足で、旅をしているようにミシンを進める。ようやく出来上がり。いつものことながら「こうしよう。」と思って作っていても、作品は勝手に、自己主張を始めてしまう。これが動物の皮を扱うと言うことなのかもしれない。

この鞄は、日々に彩りをお届け致します。最初は派手に思えるかもしれませんが、何年か共に過ごせば、あなたに寄り添った風合いになっていきます。もし、あなたが気に入ったモノに出会えたのであれば、作り手としてはこれ以上ない幸せです。


私は10代の頃から、音楽を始めとした芸術、文化に惹かれ、様々な活動を行なっています。そして今年、“24D leathe craft”との出会いから、以前より興味のあった「革細工」を始める事となりました。

色々な革の製品がある中で、「自分の感性を最大限に活かす」には、どんなものが適しているのか?と考えました。不揃いな形と、耐久性の弱さゆえなど使いづらさ故に残ったベリーですが、そこに私は、襤褸(ボロ、代々使い古された布の事)の様な美しさを見出しました。色とりどり並べると、ポップで可愛らしく。見方によっては何かの形であったり、風景を思わせる様であったり、と。個性的なベリーは、自分好みの素材です。

今回のプロジェクト返礼品は、私が世に送り出す初めての革製品です。一体どんな方が、このカバンを使ってくれるのだろう。それを楽しみに、日々もの作りをしています。


【“24D leather craft”代表のコメント】

リョウスケ君にはこの春から手伝ってもらっておりますが、一人前の革職人になるにはまだまだ修行が足りません。このプロジェクトを通じて、色々成長してほしいと思っております。今回のプロジェクトページの文章も彼が主に考え、写真撮影なども一緒に行いました。それだけでも経験になったと思います。

まだまだ未熟ではありますが、ものづくりに対する熱意もしっかりあり、日々成長を感じております。今回の作品たちも非常にすばらしく、動物たちが生きた証を肌で感じられるような素敵な作品になっていると思います。唯一無二、どれも表情があって、おもしろく、見ているだけで楽しめるものとなってるなと思います。

せっかくの機会ですから、想像力をかきたてるような、ユニークなリクエストをいただければと思います。どうぞよろしくお願いします。


【資金の使い道】

集まった資金は全て、若手作家の育成の費用に当てます。昨年の8月に新米育成を目的に山奥の古い一軒家を購入し、自らの手で改修し、工房化を目指しております。床はりなど大きな仕事は概ね終わりましたが、作業に大事な作業台やミシンなどは一切購入できてません。今回の資金はそれら機材の購入に当てたいと思っております。


【内訳】

設備費:約60万円(工業用ミシン30万円、革漉き機15万円、ハンドプレス機10万円、その他5万円)

材料費:約20万円(革、テープ、ミシン糸、針など)

広報費:約5万円

CAMPFIRE掲載手数料・決済手数料:約15万円  等

目標合計額:100万円


【スケジュール】

2023年7月 新工房、物件契約完了

2023年8月 セルフリフォーム開始

2024年1月 クラウドファンディング開始

2024年4月 クラウドファンディング終了

2024月6月 新工房稼動開始

2024年8月 リターン発送開始




【Q&A】

Q:新米の職人さんで大丈夫?すぐ壊れたりしない?

A:熟練の職人が指示監修しながらの制作なので、ご安心ください。使用に問題のない範囲でちょっとしたミス(ミシンの線が少しゆがむとか)はあると思いますが、それも個性と思っていただければと思います。その分お値段もお安くなっております。


Q:思っていたものと違うものが届いた、返品できますか?

A:気に入っていただけないお品でしたら、違うものを改めて送らせていただきますのでご相談ください。送料等はご負担いただきます。ただ、全て発送前に画像にて確認いただいきますので、気に入らないものが届くということは非常に稀なケースになるかと思います。


Q:形のオーダーメイドは可能ですか?

A:可能です。別途お見積もり致します。


Q:男性用(女性用)はございますか?

A:すべて男女共用となっております。トートバッグにおいては経験的には男性の方はなるべく大きめ、LLサイズが人気の傾向にございます。他のものは特に違いはないようです。


Q : メンテナンスはどうしたら良いですか?

A : 特にむずかしいことはございません。雨などに濡らさないようにお使いください。新しいうちは特にシミになりやすいので、革用の防水スプレーをお使いいただくことをオススメしております。汚れ防止、雨ジミ防止になります。オイルケア等は乾燥を感じた際に行って頂ければ良いので、しばらくは必要ございません。


Q : 保管はどうしたら良いですか?

A : 革はどうしてもカビに弱いです。火の当たらない、乾燥した場所が最も保管に適していて、湿気の感じる押入れはNGです。押入れに長期しまう場合は乾燥剤等を入れることをオススメいたします。適度に使用していただくのが一番良いです。


Q : 壊れてしまったのですが、直せますか?

A : 直せますので、ご連絡ください。


Q : 内ポケットは付けられますか?

A : 今のところは考えておりませんが、ご希望が多いようでしたら検討しようかなと思います。


Q : ファスナーはつけられますか?

A : 今回はそのようなデザインではないので、対応は難しいです。ただ、ご希望が多いようでしたら検討しようかなと思います。


Q : 直接、作品を見ることはできますか?

A : 石川県小松市に工房がございますので、お越しいただければ、お見せできます。また、展示会を開くことができれば、そちらでもお見せできると思います。是非、ギャラリーさん等にご紹介下さい。


【“24D leather craft”について】

最後に改めて自己紹介をさせて頂こうと思います。作家活動を始めたのが今から15年前。大学を出て、アジアを旅したのがきっかけでした。いまでもそうだと思いますが、日本に比べ、アジアではまだまだ当たり前のように手作りの品が身の回りにあります。昔から継承されている工芸品はもちろん、ちょっとしたものは自分たちで作ったりもします。感覚的なものが180度変えられたような気がします。帰国後、すぐにものづくりに没頭しました。

それまでの人生で、ものづくりに携わったのは、学校の技術や家庭科の授業ぐらいでしたが、毎日毎日没頭して作り続けると、すべて独学ではありましたが、人は案外作れるようになるようです。気がつくと、グアテマラに民族衣装を買い付けに行って作品作りをしたり、工房をセルフビルドしたり、自宅をセルフリフォームしたり、レコード屋さんを開業したりと、せいかつそのものを手作りしてました。

この15年間、休むことなく、ものづくりの活動をしてきましたが、変わらぬコンセプトがあります。

「価値なきものに価値を、捨てない美学」「素材を生かす無駄のないデザイン」

機能美、シンプルでありながら、使い勝手の良いデザインを目指してきました。素材を選ぶ際も、一般的に評価されない素材をあえて使うなど、こだわりを持って活動してきました。

そして、今回、同時進行として、『使えるコンパクト長財布第2弾』のプロジェクトを立ち上げております。よろしければ、こちらも合わせてご覧ください。



以下、過去の作品の一部

豚革作品の一部

民族衣装を使ったシリーズ

廃材利用のセルフビルドの工房

ウッドデッキ


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