はじめに・ご挨拶
こんにちは!
芝浦工業大学建築学部 空き家改修プロジェクト 稲取設計室
です。
まずは私たちの自己紹介をさせていただきたいと思います。
私たちは空き家の改修を通して、学生として学んだことを実践しながら経験を積み、そうして自分たちが作り上げた物件を地域の方や主体者の方に運営活用してもらう。そんな自分たちの活動を見て、空き家改修や企画の現場を提供してもらう。そういった相互関係によって私たちは成り立っています。
私たちは、稲取の小さな空き家からはじまり、鳥羽や開成など様々な地域に活動範囲を広げながら、なんとメンバー全体で130人以上!
稲取を活動のメインとしている私たち稲取設計室も、地域の人々に支えられ、続けてきた活動も来年で10期という節目を迎えようとしています。
コロナによってまちとの交流が絶たれ、まちとの交流が大切である空き家改修プロジェクトの活動も現地に赴いての活動ができない期間が続きました。
稲取設計室も例外なくそのあおりを受け、まちとの関係が薄くなりつつありました。しかし、だからこそ、今回改修する建物は今までまちに対してより一層愛される店舗にしたい!と意気込んでおります。
ぜひ最後までお読みいただき、このプロジェクトだけでなく、稲取の良さ、そしてそこで活動している我々空き家改修プロジェクトについて少しでも好意を持っていただけたら幸いです。
これから東伊豆町を訪れる方、この活動に興味があって訪れる方、まちの方、など関わる全ての人達に東伊豆町の良さを伝え、そしてその魅力の一つになれるよう誠心誠意頑張っていきますのでよろしくお願いいたします!
このプロジェクトで実現したいこと
◆観光客だけでなく、地元の人にも愛される。まちの内外から愛される店舗づくり
私たちはただ空き家を改修するだけでなく、まちに来てくれる観光客、そして地元の人に愛されるような店舗を作り、まちに貢献したいと考えています。
コロナによる5回の緊急事態宣言は、東伊豆町、そして稲取に大きな打撃を与えました。その影響は旅館だけなく、旅館の運営を支える事業者や、地域の飲食店、ひいては町の税収にも大きく影響を与えました。
今は移動が緩和され、観光客も徐々に戻ってくる傾向にありますが、コロナ禍を経て、人々の価値観も大きく変わった印象を受けています。
そんな中で東伊豆町は、コロナ禍で外から、ましてや東京から来る私達学生を受け入れてくれました。
日常的な挨拶にはじまり、自分たちの活動を聞きつけ様子を見に来てくれたり、道具や施工方法など私達の手の至らない部分を補助してくださったり等、まちから活動を受け入れてくれるだけでもありがたいのに、その上で非常に手厚く支えられ私たちは活動を行っています。
実際に、東伊豆町の方々は大学生がまちに入ってくることに対して7割以上が良いと思ってくれています。
そんな、心優しいまちに恩返しができるようにただ観光客を集めるような場所ではなく、まちに愛される建物を改修した上で、まちの人々と交流を続けより良いものとできるよう考えています。
店舗内容決定までの流れ
◆稲取での今までの活動が育んだ “縁”
私たち空き家改修プロジェクトが稲取で活動してきて今回で改修した物件が五軒目となります。
その中のいくつかの物件をご紹介させていただきます。
「山の家プロジェクト」
もともとは、稲取ふれあいの森管理棟と呼ばれるこの施設を宿泊施設として改修しました。
森の中ということで施工中は夏は虫が多く蒸し暑かったり、冬は寒くとても苦労しました!
「EASTDOCK」
もともとは遊覧船の待合所兼発売所であった建物をシェアオフィスなどに改修しイベント会場など様々な活用をされています。
「ダイロクキッチン」
使われなくなってしまった、地元の消防団「第六分団」を改修し、「食」をテーマにしたシェアキッチンへと生まれ変わらせました。オープニングイベントでは稲取高校の生徒さんや地元の方と交流しながら、大きく盛り上がったそうです。
こうした私たちの活動の実績を受けて学生に改修してほしいとのご連絡をいただき、今回のプロジェクトは立ち上がりました。今まで私たちの改修に使用する空き家はまちの住民の方と話し合いのもと、物件が決まっていきました。しかし今回、五軒目にして初めての民間依頼となったのです。
その依頼主が、現在の改修物件の近くの温泉旅館・石花海を営業していらっしゃる定居さんです。地元稲取の観光に携わっており、同じく近くで現在運営されている、クレープ屋TATENOICHIの物件改修クライアントの一人です。また、そのプロジェクトアドバイザーとして関わっている守屋さんは私たち空き家改修プロジェクトの先輩であり、非常に縁の深いプロジェクトです。
◆「pick」をテーマにしたプロジェクトが始動
店舗として成り立つのであれば学生の自由にしてもらって構わないと、プロジェクトを託していただき、私たちは完全に一から店舗について考えることになりました。
おにぎり屋さん、レンタサイクル屋さんなど様々な案を模索し、運営するための飲食の部分とまちの魅力を伝えたいという思いの掛け合わせから、
揚げ物×お土産屋さん(セレクトショップ)という考えに至りました。
度重なるミーティングを経てプロジェクトテーマは「集まる・出会う・訪れる」になりました。
「集まる」ことへの店舗コンセプト
「出会う」ためのデザイン意匠
「訪れる」ことへのきっかけ作り
に沿った、プロジェクトの方針が決まりました。
◆建物の概要
地域と密接に関わり合いながら知ったまちの人たちが選ぶ「内部視点」での魅力と、私達や観光客が選ぶ「外部視点」の魅力の掛け合わせによって”厳選された魅力”を、訪れる人に伝えられるいわば、
「自分たちなりの稲取の魅力を紹介できる場をつくる!」
というのを目指しています!
セレクトショップと揚げ物屋さんを掛け合わせたこの店舗は私たちの思いを反映させるために、来店されるお客さんが、どちらの目的で来店されても両方の商品に関心が寄せられるようにするにはどうすればよいか考えながら設計しました。
揚げ物が出来上がるまでの時間を、セレクトショップブースを見ることで解消する。あるいはセレクトショップで商品を見ている時間に揚げ物のいいにおいやイートインスペースでの楽しそうな雰囲気につられてしまう。そんな体験をぜひ完成後に堪能していただきたいです。
これまでの活動
◆設計&施工
私たちは、設計をするだけでなく、施工まで自分たちで行います。
自分たちでは解決できないところは、大学の先生やまちの大工さんなどにも協力していただき、試行錯誤しながら進めていきます。
◆設計以外の商品やパッケージデザインの会議
今までの施工とは違い、今回は建物を立てるだけでなく、店舗の運営のシステムづくりや商品のパッケージデザインなどのシステム面も私たちが考えています。会議では、学生たちだけでなく、経営者の方々に協力をしていただきながら進めています。
zoomを使った会議は実際に地域と私たち学生を結ぶ大切な会議です。
資金の使い道
設備・内装費で100万程度を想定していたのですが、木材などの資材、空調機器などの値段の高騰や解体改修を行っていく中での計画変更によって追加での費用が必要になりました。
CAMPFIRE様への手数料 約30万
支援者様へのリターン 約20万
を差し引いた約120万をその追加費用として下記のように活用することを考えています。
設備費60万
内装費50万
広報費10万
どうぞよろしくお願いいたします。
スケジュール(2022)
4月:解体・実測・企画
5月:基本設計・概算見積もり
7月:実施設計・見積もり・材料発注
8月:着工
9月:施工
10〜1月:メニュー開発・パッケージデザイン
2月:竣工・オープン
リターンについて
空き家オリジナルのステッカーやバッグ、私たちの活動をまとめた本などのグッズや今回のオーナーである定居さんが運営していらっしゃる石花海などの旅館などで使えるクーポン券をリターン品として用意しています!
最後に
ここまで読んでいただきありがとうございます。
私たち空き家改修プロジェクトは、空き家の改修だけでなく自分たちとまちの関係を常に考えながら活動しています。
たくさんの仲間とたくさんのまちのひと、そして支援者の皆様と一丸となって進めているこの店舗が東伊豆町の魅力の一つのなるように頑張ります。
応援よろしくお願い致します!
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