【2023/06/27更新】

今回、ファッションブランドのクラウドファンディングではあるものの、
「服はなくてもいいけど応援はしたい」という方向けのリターンも追加しています!

商品に価値を感じていただくことはもちろん嬉しいですが、
「ただただ応援したい!」「スポンサーになりたい!」などのご支援も大歓迎です!

なお、「服は実際に触ってみてから買いたい」という方は、
今後開催する予定のポップアップストアにお越しいただけますと幸いでございます。
2023年2月に開催したポップアップストアのご案内は↓に記載がございます。

==========================================================================

↓ここからが本題です!

はじめに

 この度はページをご覧いただきありがとうございます。NPO法人コンフロントワールドです。

 私たちはペルーの刑務所発ファッションブランド《Pietà(ピエタ)》と販売委託契約を結び、日本でTシャツやパーカーなどの商品を販売しています。 

 日本とペルーの外交関係樹立150周年にあたる2023年に、在日ペルー大使館の協力のもと第3回Pietàポップアップストア(販売イベント)を東京都渋谷区にて開催いたしました。

2023年2月のポップアップの様子。多くの方にご来場いただきました!

 私たちはPietàの素晴らしい企業理念とストーリー、質の高い商品を日本でもっと広めていきたいと思っています。

 しかし、Pietàを日本のみなさまにお届けするのは簡単なことではありません。日本とペルーは遠く離れているうえ、近年は物価高や円安などコスト面の難しさも増加しています。

 そこで私たちは、クラウドファンディングを用いることで、より多くの日本のみなさまにPietàの商品やストーリーを届けることができるのではないかと考えました。

 是非ともこのページを最後までご覧いただき、刑務所発ファッションブランド《Pietà》の存在を知るとともに、その商品に込められた特別なストーリーを楽しんでください!



刑務所発ファッションブランドとは

 刑務所発ファッションブランド《Pietà》は2012年にペルーの首都リマで立ち上げられました。

 創業者のフランス人ファッションデザイナーThomas Jacob氏が友人の紹介でリマの刑務所を訪れた際に、囚人たちの「何かしたい」「働きたい」という声を聞いたことから、Pietàのストーリーは始まりました。

 彼は「完成した”服”そのものではなく、それまでの”過程”で、今までになかったようなオリジナルの物語を紡ぎだせるのではないか」と考え、刑務所に洋裁の作業場を設置する許可を求め、囚人たちとともにファッションブランドを立ち上げました。これがPietàの原点です。

 最初に制作したサンプル品は完成度が低く、とても販売できるレベルではありませんでした。しかし、彼らは地道にサンプル品を作り続ける努力を重ね、約2年もの歳月をかけて最初のコレクションを世に発表するところまで漕ぎつけました。

 そして、彼らの社会的かつ革新的なこの活動はペルー国内のみならずアメリカ、イギリス、スペインでも報道され、多くの注目を集めました。

 「刑務所発ファッションブランド」というジャンルのパイオニアとなったPietàはその後順調に規模を拡大し、活動に参加する刑務所が増え、製造に携わった囚人は累計500名以上に達しました。

 現在でも刑務所内で全ての製造行程が完結されることにこだわりながら、ペルーの首都リマにある3か所の刑務所内の工房で、囚人たちの手によって一つ一つ丁寧にPietàの商品は製造されています。そして、リマ市内に6店舗を展開するとともに、全世界に向けてオンライン販売でその魅力を発信しています。

南アメリカ大陸の形をしたPietàの商品タグ。
裏面の黄色マーカーで示された部分を見るとどこの刑務所内で製造された商品であるかがわかります。
この商品はリマ州ルリガンチョ地区のサン・ペドロ刑務所からはるばる日本にやってきました。

 Pietàは刑務所の囚人たちを安価な労働者ではなく1人の職人として捉えています。新しくPietàに参加した囚人は、最初はすでに働いている職人のお手伝いとして働き始め、ミシン、プリント、裁縫などの技術を身に着けることで少しずつ職人として成長していきます。

 そして、Pietàは商品の販売で得た利益を元に彼らに適正な対価を支払っています。日本の刑務作業とは異なり、Pietàの労働条件は一般的なペルーの労働法で要求されているものを超えています。つまり、彼らはPietàの製造に従事することで刑務所の中にいながら塀の外で働く場合に近い水準の賃金を得ることができているのです。

 日本と比較してペルーでは若いうちから子どもを持つ家庭が多くあるため、家族の柱である父親が刑務所に入ってしまったことで収入が途絶え、食費、家賃、子どもの教育費が残された家族にとって大きな負担になってしまうという課題があります。Pietàは彼らに刑務所の中にいながら十分な賃金を得る機会を提供することで、この課題に大きく貢献しています。家族を持つ男性の多くは刑務所に入ってしまったことで家族に負担をかけてしまったことを悔いながらも、父親としてのプライドをしっかりと持ち、Pietàの製造で得た給料を家族に送金しています。また、それは彼らにとって刑務所の中にいても家族の役に立つことができるという自尊心を保ち、家族との関係を維持することにも繋がっています。

 また、Pietàは彼らが出所後により多くの雇用へアクセスする機会を提供することでも貢献しています。Thomas氏は彼らがどの役割、場面でもっと成長できるか、どんな能力を伸ばせるか、何をするのが得意なのかを観察し、それらを考慮して仕事を割り振ることを常に心掛けています。Pietàの製造で彼らが得るミシン、プリント、裁縫などの技術は、刑期を終えた彼らが新しい職を探し、社会に再統合するための大きな後押しとなっています。

 このようにPietàは彼らに「社会と繋がれるチャンス」と「社会に戻るチャンス」とを提供し、出所後の彼らとその家族が貧困、排除、そして犯罪の悪循環に陥らないようにするためのセーフティーネットの役割を担っています。

 Pietàに参加することは、彼らにとって人生の再出発の準備をする機会なのです。

Pietàに携わる職人たち。中央後方の白いTシャツの人物が創業者のThomas Jacob氏  Pietàのブランド名は芸術の歴史に名を刻むミケランジェロの傑作「ピエタ」に由来しています。

  つまり、Pietàとは再生を引き起こす復活前の最後の段階でもあります。

  一度罪を犯してしまったPietàの"職人たち"が、刑務所から社会復帰を目指して再出発する過程にこそ価値がある。

  そんな彼らだからこそ創り出せる世界観がある。彼らにしか作れないものがある。

  私たちはこのようなPietàのブランド理念に共感し、世界中にその理念を広めるべく日本でPietàの販売を行っています。



商品の特徴

 Pietàのシンプルかつ洗練されたデザインは、創業者兼デザイナーであるThomas Jacob氏によるものです。刑務所を想起させるモチーフや、ペルーという国を表す象徴的なモチーフを大胆にあしらった、ここでしか手に入らない独創的なデザインとなっています。南アメリカ大陸をかたどった特徴的なタグにも注目です。

 Pietàの商品はただ囚人たちがマニュアルに沿って商品を作っているだけではありません。Pietàでの就労は彼らの機械や裁縫の技術向上に貢献しています。そして、大量生産ではなく一つ一つ丁寧に囚人たちの手で作られているため、想いのこもった商品となっています。

 また、Pietà創設当初、Thomas氏と囚人たちは一緒に一からブランドをスタートさせています。 囚人たちだけでなくThomas氏自身もノウハウを蓄積させたことで、今のPietàがあるのです・・・!

 また、Pietàはそのストーリーとデザインだけではなく、品質にも強いこだわりを持って生産されています。商品には古くから上質なコットンの産地として有名なペルー産のコットンを100%使用し、滑らかな肌触りを実現しています。

 商品に使用されているコットンはタンギス綿というペルーの在来品種であり、ペルーの山岳地帯でのみ生産されているものです。 

 しかし、近年ペルーの綿産業はより安価で効率の良い穀物生産に置き換わりつつあります。つまり、Pietàの事業をサポートすることはペルーの綿産業を守ることにも繋がります。 



リターン

・起毛素材(フランネル)

・柔らかく高貴な感触が特徴であるペルー産のタンギス綿100%

手首のペルー国旗、胸のラマの刺繍はペルー人であることの誇りを表している

・カラー オーツ/カカオ

・ジャージー素材

・柔らかく高貴な感触が特徴であるペルー産のタンギス綿100%

・エコロジカル染料を使用した水性プリント

(左から)Handmade by inmates(受刑者の手作り)、Legalize love(愛を認める)、I love you(様々な言語で「愛してる」を表記) 愛情がこもったデザインです!

・起毛素材(フランネル)

・柔らかく高貴な感触が特徴であるペルー産のタンギス綿100%

手首のロゴは刑務所の檻を表している

胸の刺繍はスペイン語でペルー人という意味であり、男性名詞がPeruano、女性名詞がPeruana

・カラー ブラック/ホワイト

・起毛素材(フランネル)

・柔らかく高貴な感触が特徴であるペルー産のタンギス綿100%

Escudoというペルーの国章をモチーフにしたデザインで、手首と胸には月桂樹が描かれている

・Pietà公式インスタグラムでも「クラシックに流行り廃りはない」とコメントされており、ペルーで人気のデザインである

・カラー ブラック/ホワイト

※ハンドメイドのため同じサイズの商品でも着用感に多少の差がある可能性があります。ご了承ください。



プロジェクト運営者の思い

 

 はじめまして。スタッフの山下です。私はこの事業のことはほとんど知らずにコンフロントワールドに入りましたが、2月のポップアップや今回のクラファンの準備を通して「商品自体の魅力だけでなく、裏にあるPietàの理念やストーリーを届けたい」と思うようになりました。

 Pietàは囚人の人たちが作っているものであると上でお伝えしました。皆さんはどう思われたでしょうか?なぜ代表であるThomas氏は彼らを救済し、社会とのネットワークを作ろうとしたのでしょうか?

 Pietà事業の過去の記事を読み返している時(詳しくはこちらからご覧ください)、こんな記述が目につきました。それは「余談ですが、ペルーでは窃盗、強盗、殺人などの犯罪が蔓延しています。しかし、罪を犯してしまうことがある意味仕方ないのでは、と思ってしまうような経済事情があることもまた事実です。」気になってすぐ調べたところ、近年はロシア・ウクライナ情勢も影響する中、インフレで人々の生活は厳しくなっていることを知りました。またそれに追随するように犯罪率も上昇しています。囚人たちの中には家族を養うため仕方なく犯罪に手を染めてしまった人が居てもおかしくありません。

 私が皆さんに伝えたいのはPietàは現在のペルーの社会状況を変える力を持っている、ということです。そして日本からPietàを応援してくださること、関心を持ってくださることはペルーの犯罪を減らしより良い社会を作る一助になるかもしれないのです。


 
 はじめまして。スタッフの原山です。

 2月にPietàは東京都渋谷区のペルー共和国大使館にてポップアップストアを開催し、多くの方にご来場いただきました。大使館がPietàをペルーの魅力向上に貢献してくれるプロダクトであると評価し会場の提供と広報や運営のサポートをしてくださったこと、そして決して交通の便が良いとは言えない場所にPietàを目的に多くの方がわざわざ足を運んでいただけたことは非常に嬉しかったです。私たちがこのブランドを広めたいと思ったときに感じたPietàの魅力は日本でも多くの方に伝わっていることが、自分たちが扱う商品に自信を持つことができました。

 首都圏以外の方やポップアップストア当日ご予定が合わなかった方にも手に取っていただきたいと思い、今回はクラウドファンディングを開催いたします。

 日本での日常生活ではあまり関わりを感じることのない、遠く離れた国であるペルー。Pietàの商品を手に取った皆さんに、その国で社会復帰を目指すPietàの作り手たちに思いを馳せ、彼らの人生の再挑戦を後押ししていただけたらと思います。



実施スケジュールご支援の使い道

 みなさまから頂いたご支援を「商品の仕入れ費用+ペルーから日本への送料+日本からお届け先への送料」に充て、余剰分は本サイトの手数料とNPO法人コンフロントワールドの事業資金として活用させていただきます。

 本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。



さいごに

 ここまで文章をお読みいただきありがとうございました。

 ペルーの刑務所で生まれたブランド《Pietà》を知っていただき、少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。

 そして、是非みなさまには商品を手に取って、社会復帰を誓う囚人たちの熱い想いを感じていただきたいです。

 洗練されたデザインとペルー産の最高の生地と共に、彼らのメッセージを地球の裏側からお届けします!

 皆さまのご支援を心よりお待ちしております。



NPO法人コンフロントワールドとは

 NPO法人コンフロントワールドは「不条理の無い世界の実現=生活と権利が保障され、誰もが自分で未来を決められる社会の実現」を目的として活動する国際協力NPOです。メンバーの大半が20代の若いNGOであることと、全てのメンバーが副業として活動に関わっていることが大きな特徴です。「紛争・貧困などによって困難な状況にある人々の自律を後押しする」「情報と選択肢を届け、人々の社会貢献を後押しする」の2つをミッションに、社会人スタッフと学生スタッフが協力して活動を行っています。

 今回紹介させていただいたペルーの刑務所発ファッションブランド《Pietà(ピエタ)》の販売の他にも、ウガンダでの貯水タンク、トイレ、石鹸生産工房の建設やタンザニアでの学校建設などを行っております。タンザニア事業につきましては、先月保育園建設のクラウドファンディングを実施し、みなさまのご協力で成功させることができました。

団体ホームページ
https://confrontworld.org/

  • 2023/07/26 23:00

    コンフロントワールド学生メンバーの山下が代表してお届けします。この度は「ペルーの刑務所から、ファッションブランド《Pietà》を届けたい!」へのあたたかいご支援、本当にありがとうございました!おかげさまで、目標金額30万円に対して34万6千円をご支援いただくことができました。(達成率115%!...

  • 2023/06/30 07:30

    【最終日になりました!服以外のリターンもあります!】おはようございます!コンフロントワールドです!ついに最終日となりました!昨日、目標金額の30万円を達成いたしました!少しでもコンフロントワールドを応援したいと思ってくださる方は、ぜひリターンのチェックをお待ちしています。また、「服以外で応援し...

  • 2023/06/28 22:17

    こんにちは。コンフロントワールドです。スタッフミニブログ「周囲に助けられたエピソード」第9回をお届けします!今回は公務員として働く傍ら、育児をしながら海外支援とファンドレイジングを担当する岩尾が寄稿してくれています!=======================================...

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください