民謡未来ネットワーク代表の小池梨沙と申します。民謡未来ネットワークは、全国あるいは世界で日本民謡や文化を未来に伝承する活動をしている人たちが、力を合わせ情報共有と伝承活動を実施するため2023年4月に活動を開始しました。今まで伝承活動に対して個々に動いていた仲間が、エネルギーを集約できる場となるべく整備していきます。
この度、クラウドファンディングで立ち上げた事案としては、民謡愛好家の研鑽と憩いの場である「民謡酒場」の維持存続と、子供たちへの民謡文化伝承にかかわるものです。何卒お力添えのほどよろしくお願い申し上げます。
東京都墨田区にある民謡酒場「栄翠(えいすい)」で、こども食堂をはじめるため、ご支援をお願いします。
このプロジェクトは、2つの社会課題の解消に繋がります。
一つは民謡酒場の維持存続です。
民謡酒場は日本各地に伝承されている郷土音楽の発信スポットです。
民謡ブームと言われた昭和中期には、仕事に勤しんだ大人たちがそれぞれの故郷の民謡を楽しめる癒しの場でした。
しかし、時代の流れと共にその役割は変化を成し、次第に民謡愛好家の研鑽の場となっていきました。民謡酒場は飲食店ですので、長きにわたるコロナ禍での休業要請の影響も受け、暖簾を下ろした店舗もありました。様々な制約が見直される中でもなお、コロナ禍前の活気を取り戻すには時間がかかり、存続が危ぶまれています。
民謡酒場は普段はお酒を提供する場ですので、子供たちが立ち寄る機会が多くはありませんでしたが、営業していない時間帯を利用して子供たちが立ち寄れるスポットとして新たな価値を創出します。
二つ目は、子供たちへの日本の音楽や文化の継承です。
特に都心部では、伝承行事の残っている地方より、日本らしい文化に触れる機会が少ないと言われています。一昔と比べて核家族が増えることで、世代間のコミュニケーションを図れる機会が減り、当たり前のように伝承されてきた仕組みが崩れ、日本で暮らしているにもかかわらず日本の文化を感じにくい環境になってしまいました。逆に世界から日本の文化は高い評価を受けています。
日本で育った子供たちがいつか世界に羽ばたいた時、自国の文化を説明できるのでしょうか。民謡は庶民の暮らしの中から生まれた素朴な音楽であり、伝統芸能のように敷居の高いものではありません。本プロジェクトでは子供達に、日常の活動の中で民謡に親しんでいただく機会を提供できます。
民謡酒場とは、日本民謡を生演奏で楽しめる飲食店です。集団就職の時代であった昭和30年代に、故郷を懐かしむスポットとして、上野界隈に100件以上あったと言われています。
昔は、同郷同士が仕事の疲れを癒すため、郷土の唄、民謡を唄って英気を養っていました。当時は民謡ブームともいわれており、大変賑わっていたと言います。
しかし、時代の流れと共に、その数は減少していきました。現在、上野界隈で一見さんが行ける民謡酒場は3軒ほどになってしまいました。
メイン会場となる「栄翠(えいすい)」はそのうちの1軒です。
家庭における共食(きょうしょく)が難しいこどもたちに対し、共食の機会を提供する取組として広まった「こども食堂」ですが、近年は地域との連携のもと食育を推進する役割と共に、防災面での繋がりの強化や街の中での子供たちの居場所としてもその活動が注目されています。多くの活動において食事提供のほかに、ボランティアが、子供たちの宿題を見てあげたり、様々なアクティビティを提供しています。私たちは、民謡の生演奏や、和楽器に触れられる機会を提供したいと考えています。
また、食事の提供に関しては、9つのこ食の改善の取り組みの一つとして子ども食堂の運営経験はもちろん、日本の食文化や行事食を大切にされている、一般社団法人ベジモア食育協会様にご協力をいただき、民謡文化と共に、日本ならではの食文化も伝えていきます。
あることが当たり前だと思っていた民謡酒場の存続が危ぶまれている。コロナ禍の休業要請が解除された後も、以前のような活気が戻ってこない。そもそも子供たちへの民謡継承を考えている中で、民謡酒場の存続の問題が浮上し、2022年9月に民謡酒場の空き時間を活用し、親子で楽しめる民謡喫茶を立ち上げました。その時の活動を公益財団法人音楽文化創造様で取材をしていただき、記事として掲載していただいています。
親子で気軽に楽しめる民謡喫茶~日本民謡の魅力を子供たちの心に伝えるために~|公益財団法人音楽文化創造
民謡喫茶のプロジェクトは大変好評で、毎回、満員御礼が続いていました。
しかし、お店の近隣地域を巻き込めていないことがずっと気がかりでした。もう少し地域の中、日常の中のお店としてのエッセンスを加えるための仕組みを、どうしたら構築できるだろうか。
そこから思いついたのが、「こども食堂」としての再スタートでした。
2023年7月22日(土)午後に「民謡こども食堂」第一回の開催が決定しています。その後、子供たちに夏休み中の居場所提供として、平日に3回こども食堂を実施します。今回のプロジェクトは、合計5回分の運営資金として活用させていただきます。夏休み以降も、制度活用なども視野に入れながら継続して「民謡こども食堂」を実施していきます。予算より多くご支援をいただけた場合は、その後の運営資金に充てさせていただきます。2023年度内に合わせて6回開催を計画しています。
第1回 7月22日(土)ランチ提供
第2回 8月 4日(金)夕食提供
第3回 8月11日(金・祝)ランチ提供
第4回 8月18日(金)夕食提供
第5回 9月30日(土)ランチ提供
第6回 (調整中)
【予算計画】
来場見込み 各回 親子30名 大人300円 子ども無料(予定)
予算割り当ては事業遂行中の見直しで変更になる可能性があります。
ご支援くださる方々の様々なお立場やニーズをイメージし、主催や関係者で様々なリターンをご用意させていただきました。各コースで、上乗せ支援をいただいた場合は、民謡未来ネットワークHPでのお名前の掲載と、報告書をメールで送付させていただきます。応援メッセージも励みになります!
2023年4月 こども食堂開始の届け出及びすみだ食で繋がるネットワークに登録
2023年5月 こども食堂ネットワークに登録
現在 開催日のメニューの詳細やプログラムを調整中
2023年7月13日(木) クラウドファンディング終了
2023年7月22日(土) 第1回 民謡こども食堂開催
2023年7月下旬 各リターン順次発送
※お願いと注意事項※
民謡未来ネットワークHPへのお名前掲載について
・掲載を希望するお名前や会社名を「備考欄」にご記入ください(15文字以内)
・お名前掲載不要の場合は「備考欄」でお伝えください。
・上乗せでご支援いただいた場合も掲載する名前は「1つ」とさせていただきます。
・掲載できないような文字列を希望された場合は別途ご相談させていただく場合がございます。
・掲載期間は2023年8月ごろから1年間とさせていただきます。
東京は従来からお住まいの方に加えて、地方から移住してきた方も多い場所です。そのような特徴のある街の中で、郷土の音楽を継承できるスポットは、大変貴重な存在です。しかし、時代の流れと共にその役割がゆるやかに変わりつつあると言えます。人々が有意義な時間を過ごせるコミュニティとして、必要とされる空間にその存在をシフトさせることが、維持存続に繋がる。そのための具体的なアクションとして、「民謡こども食堂」は、日本の食文化と共にあたたかい食卓を囲む機会を提供できると自負しております。
いずれ子供たちが成長して世界に羽ばたいた時に、日本にはこんな音楽があって、こんな食べ物や文化があるんだよ、と胸を張って語っているときに、「民謡こども食堂」での経験を思い浮かべてくれていたら良いなと願っています。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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