葛西真理恵と申します。2匹の元保護猫と暮らす40歳、一児の母をしております。動物たちが新しい飼い主さんと巡り合うまでの間に必要な支援を、寄付のみに頼らず安定的に供給する道を探したいとの思いから、2018年から会社員として「ネコリパ不動産」を企画・運営。ねこと暮らせる不動産オーナーと、ねこと暮らしたい入居希望者さんとを繋ぎ、仲介手数料の一部を提携保護猫カフェに還元する取り組み等を行ってきました。このたび新しいご縁があり、次なる保護動物さんへの支援ルートを模索・開拓するために、ペット霊園、また飼い主様も一緒にお入りいただける霊園の運営に取り組みます。

✳︎現在那須の丘では、余生を終えた引退競走馬、犬、猫、小動物、鳥類などのペットたちの他、飼い主様、自然葬をお選びになったが現在眠っていらっしゃいます。(画像はイメージです)✳︎


こちらが今回のプロジェクトのステージ「那須の丘」現在の様子です。専用区画ごとにご契約可能、人間+ペットさんご一家でのご利用、ペットさんだけのご利用、どちらも可能な無宗教の霊園です。


ネコリパ不動産」「猫旅籠」の企画・運営に携わる中で、動物を安全に保護するために絶対に削れない費用を知り、そのお金に向き合い続ける環境下に在りました。お金のことで保護活動が行き詰まり、保護できたはずの命が失われていく。その状況を解決すべく、このプロジェクトを立ち上げました。

寄付だけに頼らず、必要なお金を自分たちで稼ぐ。それは大変なことであると、綱渡りの日々であると、保護猫カフェの毎月の収支を見てきたことでつくづく実感しています。それでも、いま生きている子たちの命をお金を理由に諦めたくない方々が自費で活動している現実があり、まだその状況は変わりそうにありません。私の家には元保護猫が2匹います。自宅で迎え入れることができるのは2匹までです。他に何ができるだろうか。常にそのことが脳裏にありました。

そんな折、我が家に1柱ある愛猫の遺骨が気になりだしました。病気で亡くなった後、ペットセレモニー業者さんのところに連れて行き、火葬しました。マンション住まいで庭もない我が家に遺骨を連れて帰り、家族を眺められるリビングの棚の上がこの子の居場所です。いわゆる手元供養です。

いつでも見える場所に居てくれると、なんとなくその子がそこに居てくれる気がして、ついつい数年そのままにしてきました。

この頃常々思うのです。それでも、いつかは君をも「片付ける」日が来るのだと。ペット専用の納骨堂に納める、粉骨して海や山に散骨するなど方法は検索すればすぐ見つかりました。

いつも飼い主の体のどこかに触っていたがる甘えん坊だったので、遠くの海や山に散骨するのは、なんとなく違う気がしました。納骨堂については、いつまで契約するかが気にかかりました。自分の知らないところで合葬になったなら、本当のお別れを言いそびれるような気がしました。我が家には小さい子供がいますが、子供と亡くなった子には面識がありません。子供に管理の手間と費用を負わせるべきだろうか。ペットと人間が一緒に入れるお墓は多くありません。

私が子供の頃は田舎でしたので、ペットが亡くなると、庭木の根元に埋めたものです。今暮らしている東京は、そういったことは難しい環境にあります。自分がこの子をどうしたいか考えました。もしできれば、粉骨して、花咲くお庭に散骨してあげたい。お庭なら、植物の栄養になって自然に還り、虫も鳥もやってきて、種や実を遠くに運んでくれる。事実として、この同じ空の下で、自然に還っていくことを見届けることができる。避妊去勢手術をして、ずっと室内にいた子です。この広い世界に還してあげたいという気持ちもありました。

それなら、私も含めて同じ気持ちを持つ方のために、散骨のできるお庭を作ればいいのでは?誰か人が近くにいて、寂しくないお庭を。そして、その場所のご使用代金としていただく費用の一部を、いま命ある保護動物のために還元することで、大切な命が、めぐり巡っていけたら素敵なんじゃないか。長くなりましたが、これが今回の企画に思い至った経緯です。


今回ご縁をいただき、後継者を探しておられたペット霊園事業に参画させていただくことになりました。場所は那須の御用邸の西に位置し、観光地からすぐの場所です。広さはおおよそ1ha。1981年から水野一さん、いち子さんご夫妻が長年守ってきた霊園です。ペット霊園として、また現在はペットと一緒に眠りたい飼い主様もお入りいただける自然葬・樹木葬の霊園として運営されています。犬・猫・鳥類・小動物、また引退し余生を終えた競走馬達と、その飼い主様たちが眠っています。

✳︎現在那須の丘で眠る飼い主様、動物たち(画像はイメージです)✳︎

開園当初から稼働する火葬用固定炉(ペット専用)。ペットは個々に火葬し、飼主様にお立ち合い・お骨あげをしていただけます。固定炉の良さは周辺環境に左右されず、落ち着いてお見送りができることです。都内近郊からペットさんのご遺体と最後のドライブをしてここまで来られ、お別れをされる方もいらっしゃいます。

那須の丘 公式HP:https://nasunooka.jp/


現地にはこれまで、区画ごとに販売されてきた散骨専門の墓地があります。このうち未利用だった空き区画、500㎡ほどの場所に、動物達が眠れる「散骨ガーデン」を創ります。完成予定イメージをご覧ください。

ガーデン予定エリアは川のすぐ横に位置しており、水の流れるせせらぎが聞こえてきます。その中で休憩できるベンチやシェードがあり、バラやハーブのあるグラスガーデン、秋冬にはローズヒップなど赤い木の実が輝いて、冬の鳥たちの食糧になる。そんな風景を目指しています。ガーデン造成の様子を活動報告でお知らせするのが今から楽しみです。

ガーデン散骨はペットのご遺骨のみの受付となります。現地にてご遺骨を粉骨し、お庭に散骨していただくことができます。ガーデンのお庭に軽く土を掘り、イメージのように散骨し、土をかぶせます。(※画像はイメージ撮影のため、ご遺骨ではなくダミーの粉を使用しています)

その際、数ヶ月で土に分解する用紙の便箋にお手紙をお書きいただき、お骨と一緒に土に埋めていただけます。最後のお別れとなる散骨に際して最後のメッセージを書いていただくことで、お別れの心の整理をお手伝いできると思います。

また粉骨されたご遺骨の一部を、小さい小瓶にお入れしてご返却することも可能です(希望の方のみ)。

返骨されるご遺骨ボリュームのイメージです(※撮影にはご遺骨ではなく、ダミーのパウダーを使用しております)。

現地にご来場のうえ直接散骨していただく以外に、ご輸送いただいたご遺骨を当園スタッフが代行して散骨することも可能です。輸送をされる場合には、あらかじめ散骨する日にちを霊園からお知らせし、ご希望の方には後日、散骨の様子を動画等にてお送りするプランもあります。遠出ができないご事情がある方にはこちらをお勧めします。

今回、宅配可能なご散骨プランをリターンとして2種類ご用意しました。

【88,000円のリターン(ご来場または宅配)内容 個別での散骨:散骨風景のお知らせあり】

・ご遺骨の受け渡しはご来場または宅配にて承ります。後日録画した動画で散骨の様子をお知らせ、またはスケジュールが合えば現地からTV電話等を通じた中継で散骨を行います(当日の電波状況により、録画のみとなる場合もございます)/お手紙、ご返骨がご料金に含まれます/現在お手元供養中のご遺骨、またはご予約も承ります。

→2柱以上を希望される場合はコメントからお知らせください。

【35,000円のリターン(ご来場または宅配)内容 合同での散骨:散骨風景のお知らせなし】

・ご遺骨の受け渡しはご来場または宅配にて承ります。録画した動画や中継でのご報告はありません。合同のため他のペットさんのご遺骨と混じり合って散骨されます/お手紙、ご返骨がご料金に含まれます/現在お手元供養中のご遺骨、またはご予約も承ります。

→2柱以上を希望される場合はコメントからお知らせください。

ご料金の一部は、提携する保護団体さんに支援金としてお渡しします。支援したい団体を選んで頂く、または、選択を委ねていただく事もできます。委ねていただく場合、提携の団体数で平等に割り、配分します。現在参加中の保護団体さんは公式HPでご覧いただけます

那須の丘公式HP

※ペットと飼い主様がご一緒に入られたい場合は、区画埋葬のエリアをお選びください。

今回、この事業のステージになる那須の丘には今、環境的にいくつかの問題があります。ここは創業時には森に囲まれ、ペットの飼い主さんやそのご家族にとっての、大切な家族の心の拠り所として存在してきました。しかしここ数年の間に、周囲の森が太陽光発電所に姿を変えました。太陽光発電所もまた現在の我々にとって必要なものですが、現地では美観の問題が次々と現れています。

まずは日差し。伐採で森が取り払われたことで、陽の当たる時間が長くなりました。そのため、紫陽花など直射日光に弱い園内の植栽が枯れこむ事態となりました。

また隣地の森林伐採の後、園内に流れていた清流は赤く濁ってしまいました。水質に毒性などは現在見られませんが、クレソンが自生するほど綺麗だった清流の流れは水の中のバクテリアのバランスが変わったことで大きく美観が損なわれました。また太陽光発電所の問題とは別に、経年変化による設備の老朽化(防草シートなどガーデン設備の劣化、お手洗い設備など)・損傷の問題も出ています。

赤く濁ってしまった川の様子。清掃と濾過が必要です。

これらの問題の影響で、自然葬のお問合せはあっても、利用を見送られるお客様が増えました。ご利用されるお客様が減ると、最終的には園内の管理に係る費用を賄えなくなります。

私は思うのですが、思い出は場所に詰まるものなのです。その場所に来れば、亡くなった大切な存在のことを思い出せる。思い出すことで、また前を向くことができる。1981年から、この場所はたくさんのお別れと、その瞬間に溢れ出る愛も悲しみも見守り続けてきました。園内には、犬や猫などの他、引退して余生を終えた競走馬さん、鳥さん、小動物たち、そして飼主様たちが眠っています。那須の丘の利用者さんにとっては、ここはずっと存在し続ける聖域であることに変わりはなく、ずっと守っていきたい。その想いを現オーナーの水野ご夫妻から強く感じますし、それを受けて存続の道筋を本気で探していく必要がある、そういった状況に置かれています。

これら美観の問題を改善するため、今回のクラウドファンディングでは太陽光発電所との敷地境界に新たな植樹を行い、園内の川の流れを濾過、またデザイン変更による美観の改良を試みます。園内の枯れ込んだ植栽を更新し、老朽化している設備の修理、塗装、修繕を行いたいと考えております。


多くの方が、動物たちの命を守るために保護活動をビジネスとして自立させようと試みを続けています。今回のペット霊園散骨事業もその1つです。

今回の試みが新しい命の循環に資するように、まずはこの場所を存続させ、それがいま生きている保護された動物たちの居場所を守り、お金の流れを創る取り組みに繋がるよう、育てていきます。

そして今回の事業が安定した暁には、保護動物のためにお金の流れを創るのみならず、動物保護の担い手を育てることにも挑戦したいと思っています。多くの保護活動家さんが手弁当で、ボランティアとして担っておられる膨大な業務があります。例えば保護活動家さん同士を繋ぎ、情報交換や物資のトレードなどを行える人材に、ちゃんとお給料を払ってお仕事をしていただけたなら、それぞれの活動家さんの抱える状況は今よりもっと、良くなるのではないか。どうにかこの事業を黒字化した次に、すぐに取り組むべき課題だと考えています。

また以前は、火葬を希望されるお客様については、園内に咲くお花を利用者様に摘んでいただき、火葬前に動物たちのご遺体に添えていただいておりました。周辺森林の伐採で園内の日照・植生が変わったこともあり、現在このサービスを中止しておりますが、お別れのお花をご自身で選んでいただけるサービスは是非再開したいと考えております。


先にも述べさせていただきましたが、散骨ガーデンの造園費用、太陽光発電所との間に植え込む新しい樹木に係る費用、園内に清流を取り戻すための調査・工事、老朽化した事務所の整備などに活用させていただきます。

※募集方式について>本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合、上記内訳の上部から優先的に実行して参ります。


【3,000円】プロジェクトの進捗報告

【3,500円】那須の丘ロゴ入りタオルハンカチまたはリングノート
【5,000円】(2023年春以降、メールでお礼のご連絡をさせていただきます)
【30,000円】2024年6月以降、園内に咲く植物を使ったボタニカルキャンドル・または栞をお届けします。散骨エリア外の植物を使用します

【35,000円】合同ガーデン散骨とお礼のお手紙(2023年夏以降を予定)。お手元で供養中の遺骨、または将来の散骨のご予約も可能。ご来場または宅配便での実施となります。
【88,000円】個別ガーデン散骨とお礼のお手紙(2023年夏以降を予定)。お手元で供養中の遺骨、または将来の散骨のご予約も可能。ご来場または宅配便での実施となります。
【50,000円】2023年春以降、植樹する新しい樹木にお名前のプレートを掛けさせていただきます。
【100,000円】2023年春以降、植樹する新しい樹木にお名前のプレートを掛けさせていただきます(法人向け)。
【500,000円】管理人(葛西)による霊園ご利用に関するご相談(2~3時間程度)、ペットも飼い主も同じ場所から自然に還りたい方はこちら

最後は静かに散骨し、ゆっくり自然に還したい、還りたいと願う方にとって、ここ那須の丘は本当に大切な聖域として守られてきました。森ではなく太陽光発電所に囲まれるというまさかの事態に見舞われていますが、一歩中に入れば別世界が広がっています。園のそばに流れる川のせせらぎと花の香りに包まれた、たくさんの愛された子たちと飼い主様たちが眠るこの場所を守り、さらに、遺骨が今ある命を支える、命の循環への試みをどうか応援してください。



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