▼はじめに

人は誰もが見えない山を登っています。山とは、自分の中にある夢や目標です。山に大きいも小さいもないように、夢にも大きいも小さいもなく、自分のアイデンティティーそのものです。

その自分の山に向かうことを誰かに伝えると、否定されたり馬鹿にされることもあるかもしれません。しかし、今まで挑戦を通して僕が見てきた世界は、成功も失敗も超えた「信じ合う・応援しあう」世界でした。

今までの海外遠征で僕が一番苦しかったのは、実は2004年に最初に登った北米最高峰マッキンリー(6194m)でした。

「この山を登りたい」と人に伝えると、「お前には無理だよ」と多くの人に否定されました。

そんな時、マッキンリーへ出発する直前に空港で父から電話があり、一言「信じているよ」という言葉をもらいました。その言葉が今も自分の支えになっています。

本当の挑戦は失敗と挫折の連続です。

このエベレスト生中継による『冒険の共有』の真の目的は、失敗も挫折も共有することで、失敗への恐れや否定という社会的マインドを無くして、何かに挑戦する人、挑戦しようとしている人への精神的な支えになることです。そんな想いから、今年も「冒険の共有」を行います。

皆さんと一緒にエベレストを登って行きます。応援よろしくお願いします。

栗城史多

▼秋季エベレスト無酸素・単独

気温は−35度、酸素は地上の三分の1、そこにいるだけで肺が押しつぶされそうになるくらい苦しく、容易な生存を決して許さない世界。

エベレスト(8848m)は1953年にイギリス隊が初めて登頂してから、数々の歴史とドラマが繰り広げられ、先人たちの努力のお陰で今は多くの人が登頂しています。

今、エベレストの登頂者数はネパール側・中国側を合わせて7000人近くおり、山頂近くが渋滞するほど登山者が多くなりましたが、僕が目指す秋季エベレスト無酸素・単独登頂に成功した人は「0人」という非常に厳しいチャレンジです。

何故、僕が無酸素・単独で挑戦をするのか。それは山を感じたいからです。秋という時期は登山隊の多い春よりも気象条件が厳しく、ジェットストリームと呼ばれる強風が吹き荒れます。またベースキャンプから一人で登るためには軽量化が必要で、食料も1日1個のカップラーメンだけになります。不安や孤独もありますが、それを僕は自然の一部だと考えています。その自然、エベレストを全て感じて登りたい。それが秋季エベレスト無酸素・単独登山です。

 ▼この秋季エベレストに向けて準備してきたこと

この過酷な挑戦に向けて「リズム」と僕が呼ぶ、低酸素に対する耐久性の高い体を作るためのトレーニングを行ってきました。富士山を走って登り、標高6000mの低酸素室でのトレーニング。春にはヒマラヤのアンナプルナ南壁にて調整をしながら無酸素・単独で登る準備をしてきました。8000mの以上の世界でどう身体を動かしたらいいのか。数々の挑戦と研究から無酸素で登る身体を作り上げてきました。あとは天候だけです。

 ▼否定という壁への挑戦

僕の夢は、秋季エベレスト無酸素・単独登頂だけではありません。本当の夢は「否定という壁」をなくして応援し合う世界に少しでも近づくことです。そのために、エベレスト生中継『冒険の共有』を行います。『冒険の共有』は、山頂からの生中継や動画配信をするだけではありません。『冒険の共有』では、失敗と挫折も共有します。

なぜなら、本当の挑戦は失敗と挫折の連続だからです。

インターネット配信との出会いは、2007年のヒマラヤ、チョ・オーユー(8201m)にチャレンジした時に日本テレビとの配信企画を行った時でした。まだ日本にfacebookもYouTubeもない時に、ヒマラヤからのインターネット配信は“変わり者”と思われ、応援の声と混ざりながら「お前は登れない」と否定の声もありました。

最終アタックの日、山頂まで残りわずかな所まで向かいましたが、濃いガスに阻まれ視界がきかず、登頂を断念し下山しましたが、その3日後にベースキャンプから再び登って登頂しました。

誰もがもう栗城のチャレンジは終わったと思っていた時に登頂し、「お前は登れない」と言っていた同じ人から「ありがとう」というメッセージが届きました。

登山をしていて、初めてもらった言葉でした。

僕は日本国内にいる時には、学校や企業などで人材育成のための講演をしています。

ある時、講演中に子供たちの夢を聞いていきました。すると講演終了後に、先生から「お前の成績じゃ無理だよ」と否定されて落ち込んでいる子供を見たことがあります。その光景はまさに、僕が最初に向かおうとしたマッキンリー(6194m)の時と同じ否定という壁でした。

否定という壁は学校だけではなく、社会にもあります。僕は生中継から失敗も挫折も共有して、失敗への恐れや、社会からの否定を無くしてエベレストのように突き抜けたいと思います。

登山家は未踏の壁に挑戦しますが、僕は人の心の壁に挑戦します。

 

▼生中継について

8月16日に日本を出発し、9月中旬〜下旬に登頂予定です。今年は中国側から挑戦します。ベースキャンプ設営後にはほぼ毎日動画配信を行い、山頂登頂前から中継を行います。

 

<生中継実績>
2009年5月:ダウラギリ(8167m)…6500m地点から生中継に成功
2009年10月:エベレスト(8848m)…7500m地点から生中継に成功
2010年10月:エベレスト(8848m)…7400m地点から生中継に成功
2011年10月:エベレスト(8848m)…5400m地点から生中継に成功

*想定されるリスクや問題

・天候不順や事故、また政治的な問題、使用する衛星の位置が変更などで遠征やインターネット生中継を予定通り実施できない可能性があります。

・万が一、事故や政治的な問題などの理由でベースキャンプに入る事もできなかったり、急に退去しなければならなくなった場合には、エベレストのベースキャンプでのリターンに代わってネパールの首都カトマンズや日本で、出来る限りリターン内容に見合う形で対応いたします。

 

▼資金の使い道

支援金はエベレストからのインターネット生中継また動画配信(『冒険の共有』)のための費用に、全て充てさせていただきます。

通信インフラを整え、衛星通信機器を3機使用して生中継を行います。この『冒険の共有』プロジェクトは、衛星回線費、機材レンタル費、日本からのエンジニア人件費、エンジニアとカメラマンをサポートする為の現地スタッフの人件費、その他の許可料と中継の配信技術会社への依託費、ベースキャンプの滞在費用1ヶ月半分などを含め、総額5200万円以上になります。今回は、そのうちの1800万円をクラウドファンディングで募らせていただきます。(栗城自身の遠征費用250万は栗城個人が負担します。)
応援どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

▼リターンについて

このプロジェクトに賛同しご支援くださった方々には、ご支援金額によって様々なクラウドファンディング限定特典(リターン)が用意されています。 

※今回のクラウドファンディングは、サポーター募集期間内に目標額を達成した場合のみ、サポーター(パトロン)から支援額の引き落としを行い決済が成立、その時点でリターンのプレゼントも有効となります。 プロジェクトが成立しなかった場合は、支援金はサポーター(パトロン)に全額返金されます。

===おすすめ限定特典(リターン)===

【リターン2〜10】エベレストにあなたの写真またはあなたの大切な人の写真を持って行きます!「一緒にエベレスト!」

エベレストにあなたの写真またはあなたの大切な人の写真を持って行き、それを写真に撮ってきます。栗城が遠征より帰国後にデータをメールでお送りします。あなたの夢や、あなたの大切な人への想いを、エベレストに!

 

【リターン2〜10】2016年版 NO LIMIT限定Tシャツ!!

2016年版「NO LIMIT」Tシャツです!今年のイメージは「鳳凰」。ここでしか手に入らない限定Tシャツです。速乾性のある素材を使用しており、登山やマラソンなどスポーツシーンでもご活用いただけます。

 

【リターン3と5〜10】エベレスト絶景の選べる写真パネル

エベレスト遠征中に撮影した写真を、オリジナルの木製写真パネル(43cm x 53cm)にしてお送りします!「栗城の冒険から見た世界」をお届けします。
遠征からの帰国後、エベレストで撮影してきた写真のうち数種類から、ご希望の写真を選んでいただき木製パネルにしてお届けします。パネルに栗城直筆のサインを書き入れます。

 

【リターン4〜10】Millet×KURIKIオリジナルザック

フランスの老舗登山装備ラフマ・ミレーさんから、Millet ×kurikiのオリジナルザックが登場!限定個数でお届けします!登山だけではなく、普段使いでも使えるオシャレなザックです。斜めがけにもなる仕様になっています。

・Size : W28_H49_D16cm
・Capacity : 20L

 

【リターン8、9、10】栗城講演

栗城がエベレスト遠征から帰国後、特別講演を1回実施いたします!
「否定という壁をなくす」「夢を共有して実現する」など、年間80本以上の講演を行っている栗城が、企業やイベントなどに伺って講演いたします。社員様や聴講者の皆様に、目標に向かって一歩踏み出す勇気を持っていただける、約90分間の講演です!

他にも多数のリターンをご用意しています!リターンの一覧を是非ごらんください!

 

▼最後に

 登山の資金は個人で準備し、たくさんの講演を行いながら『冒険の共有』のための資金を貯めてきました。

 しかし、5400万円という費用を講演だけで集めるは難しく、現在は様々な企業にスポンサー営業活動を行っています。一人でトレーニングをしながら様々な企業に営業に向かうは厳しいです。また、過去には2度資金が足りず、借金をしながら冒険の共有を行いました。

 そんな中、昨年初めてクラウドファンディングを行った時に多くの方に支援して頂き、資金だけではなく精神的にも大きな支えになり、自信を持って挑戦することができました。本当にありがとうございます。

 自分一人でこの日本のある「否定という壁」に向かうのは難しいですが、皆さんと一緒なら乗り越えられると思います。

「否定という壁を無くして、応援し合う世界へ」

応援よろしくお願い致します。

 

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