◆はじめに・ご挨拶

はじめまして。プロジェクト起案者の鈴木バイオリン製造株式会社 小野田祐真です。

私たち、鈴木バイオリンは、日本のバイオリン製造のパイオニアとして明治20年に創業以来、約130年間にわたり、バイオリンをはじめとする弦楽器の製造に取り組んできました。

近年、少子化による楽器需要の低下や海外製の安価なバイオリンが市場に出回り、当社の売上は減少傾向にあります。さらに今年は、新型コロナウイルス感染症の影響を多分に受け、現在の経営状況は、まさに崖っぷちに立たされています。

私自身も3歳から鈴木バイオリンの楽器でバイオリンを習い、現在もアマチュアオーケストラでの演奏や友人たちと室内演奏を楽しんでいます。

鈴木バイオリンの品質を知っているからこそ、日本のバイオリン作りの文化を100年先にも残したい!「鈴木ブランド」の高品質な楽器を世界中に届けたい!

今回、会社の再建をかけたプロジェクトを敢行します!

皆様、ご支援のほどよろしくお願い致します。


◆鈴木バイオリンの歴史(明治20年に創業)

バイオリン製造の本場といえば古くからヨーロッパでした。明治時代半ば、日本に持ち込まれた1台のバイオリンをモデルに、外国人技術者の指導を受けずにたった一人で一からバイオリン製造に取り組み、国産初のバイオリンを作った男がいました。鈴木バイオリン製造の創業者であり、日本のバイオリン王と呼ばれる鈴木政吉です。

    【創業者 鈴木政吉】

    【第1号バイオリン】

政吉は、1887年(明治20年)に名古屋の地で鈴木バイオリン製造を創業し、分業制によるバイオリンの製造にも成功。一方で、古楽器ガルネリをお手本に高級手作りバイオリンを作ることに没頭しました。

現天皇陛下が故高松宮宣仁親王から贈られ愛用されているバイオリンも政吉が手作りした逸品です。

1900年(明治23年)にはバイオリン製作の本場ヨーロッパ、パリ万博にて鈴木バイオリンが銅賞を受賞。国際的な評価を確立し、事業は飛躍を始め、最盛期には毎日500本ものバイオリンを製造する世界的弦楽器メーカーに成長しました。

その間も政吉は研究を怠ることなく、ドイツの製作大家を多数訪問し、製造技術に磨きをかけ続けました。「ストラディバリが名器を生み出した産地『クレモナ』では、巨匠の遺作に匹敵する絶品」という評価を受け、天才バイオリニストのフリッツ・クライスラーの友人であるアルバート・アインシュタイン博士も絶賛しました。

アインシュタイン博士は、「このような音色は、200年前のイタリアの巨匠の手に成ったものでなければ、世界のどこにも求めることはできない。それを日本で、名器と同じ音色を出すものが作り出されるとは驚きである」と評価し、後日政吉へ宛てた直筆の手紙の中で、「自分が愛用しているバイオリンと弾き比べをしたところ、その場にいた皆が貴社のバイオリンの方が優秀だと判断した」と驚きを綴っています。

 【アインシュタイン博士からの手紙】


◆鈴木バイオリンの歴史(世界恐慌から現在まで)

このように順調に進んでいた事業も1929年(昭和4年)に起こった世界恐慌で一変しました。鈴木バイオリン製造は、一度破産まで追い込まれたのです。政吉の長男鈴木梅雄は再建を図ろうと各地を奔走。1935年(昭和10年)に現在の愛知県大府市に大府分工場を新設しました。梅雄が工場を大府に決めた時に思い描いていたのは、ドイツで見た「楽器生産の村・Markneukirchen(マルクノイキルヒェン)」です。ドイツのように町と一体となったバイオリンの里を大府に再現しようと考えたのです。しかし、戦争による経済統制により楽器製造はままならなくなり、1944年(昭和19年)に大府分工場の歴史は幕を閉じ、梅雄のバイオリンの里をつくる夢は幻となりました。

現在は、名古屋市内に工場を置き、創業者政吉が、バイオリンを初めて製作して130年余り、今もなおその技術と情熱が受け継がれ生き続けています。国産のバイオリンとして主に教育分野を中心に使われており、「品質の良いものを、皆が使えるように」とコストを抑えながらも品質に強いこだわりを持ってバイオリン製作に取り組んでいます。コスト削減だけでなく、匠の世界で習得に長い歳月のかかる技術を持つ職人を大切にし、また職人個々の更なる技術力の向上をもってストラディバリやガルネリの手に成るクレモナ銘器への研究・挑戦も推し進めています。

さらに鈴木バイオリンの歴史をご覧になりたい方は、下記のURLをご参照ください。


◆鈴木バイオリンの品質

鈴木バイオリンの製作は木材のブロックから各パーツを削り出す作業から始まり、数十種類の刃物類を使った精巧な木工技術を施し、やっと白木地までが完成します。白木地の完成後は、ニスを使用した塗装と乾燥を数十回繰り返し、サウンドチェックをした後にやっと1本が完成します。数ヶ月~1年にも渡り製作期間がかかるものもあり、現在も政吉の情熱と技術を受け継いだ職人たちの手による高品質のバイオリンを作り続けています。

    【ネックのスクロール加工】

        【魂柱立て】

     【バイオリンの塗装】


◆このプロジェクトで実現したいこと

1. 本社工房を愛知県大府市へ移転し、まちに音楽が溢れる情緒ある「バイオリンの里」を作ります!

   【鈴木バイオリン 新本社工房】

2. スズキ・メソード バイオリン教室を開講します。

スズキ・メソードは、政吉の三男である鈴木鎮一が創設し、世界中で有名なバイオリン教室です。鈴木バイオリンの本社工房とスズキ・メソードの教室が一体となった「世界で一つだけのバイオリン教室」を開講します。

3. バイオリン文化を広めるイベントを開催します。

幼稚園・小中学校の子ども向けバイオリン講座、大人向けバイオリン講座、本社工房の見学会、コンサートなど

4. 次世代のバイオリン職人を育成します。

インターンシップや職業体験を通じて、バイオリン製作の面白さや木工技術の奥深さを体験してもらい、より多くの若者に関心を持ってもらい、次世代の職人を育てます。


◆スケジュール

2021年

1月~  本社工房移転準備

2月   バイオリン教室開始(スズキ・メソード バイオリン教室)

4月   本社工房移転完了

4月下旬 本社工房オープニングセレモニー

5月   鈴木バイオリン大府市移転記念コンサート(おおぶ文化交流の杜 | allobu にて)


◆資金の使い道

皆様から寄せられた応援資金は、鈴木バイオリン製造の再建のため、本社工房移転に係る経費(引越費用、機械運搬・設置工事費、看板設置等)やバイオリン教室の開設、バイオリン関連イベントの開催などの資金として大切に使用させて頂きます。


◆応援メッセージ

政吉の三男である鈴木鎮一が創始した「スズキ・メソード」からは多くの著名な音楽家が輩出されており、世界的に活躍されているバイオリニストの皆様などから応援メッセージをいただいています。

◎竹澤恭子さん

Photo: 松永学

愛知県大府市出身。3歳でバイオリンを始め、小学6年生の時には大府市音楽祭で演奏した。1986年第2回インディアナポリス国際バイオリン・コンクールで圧倒的な優勝を飾り、国際的スターダムにのし上がる。http://www.hirasaoffice06.com/artists/view/186


◎水野紗希さん

愛知県大府市出身。大学在学中から2015年1月まで「高嶋ちさ子12人のヴァイオリニスト」のメンバーとして活動。クラシック音楽に限らず、ポップスやロック、ジャズなどジャンルを越えたセッションにも意欲的に取り組み、現在は東京を拠点に活躍している。https://ameblo.jp/saki-violin/


◎愛知県大府市

子どもたちから高齢者まで多くの方々にバイオリンに親しんでいただき、大府のまちがバイオリンの里と呼ばれるよう、鈴木バイオリン製造さんと協力していきたいと思います。


◆リターンについて

今回のリターンには、本社工房移転を記念した特別仕様のバイオリンセット、バイオリン製作に使用する材料で作った小物グッズなど、バイオリン製造メーカーらしいリターン品はもちろんのこと、30年ほど前に生産終了となったSUZUKIギターにリペアを施し、限定数蔵出し品としてラインアップに加えました。SUZUKIギターを鈴木バイオリンから直接届けられるのは、今回が最後です!

また、大府市出身のバイオリニスト水野紗希さんに出演いただく記念コンサートのチケットアインシュタインの直筆手紙を実際に見ることが出来る本社工房見学チケット などもご用意しました。

皆様、ご支援のほど宜しくお願い申し上げます。

  • 2021/02/06 20:05

    皆様のご支援・ご協力のお陰で、支援額は目標を大きく上回ることができました。改めて感謝申し上げます、誠にありがとうございます。去年のクリスマスイヴに立ち上げたクラウドファンディングも、ついにあと1日で終了となりました。支援額以外でも皆様からの温かいコメントを頂戴し、社員一同大変うれしく思っており...

  • 2021/02/05 18:21

    本日、東海テレビの取材がありました。職人のバイオリン等楽器の紹介はもちろん、職人の作業風景や実際の音色なんかも紹介します。色々と工房内も紹介されますので、是非見て下さい!放送予定日: 2/15(月)スイッチ! am 9:50~11:15  東海テレビ

  • 2021/02/05 17:48

    当時の大府分工場時代の工場長ご関係者様より、ご寄附を頂戴いたしました。立松勇夫様、福島淑子様、福島恵美子様この度は、誠にありがとうございます♪

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