こんな一文がバンドの中に飛び交い始めたのは、前作のリリースツアーが始まって1ヶ月ほど経った2018年12月の末頃だった。昨年4月に「2年かけて4枚のCDを出す"四部作リリース"に挑戦する」と発表した時から、4枚それぞれのコンセプトは決まっていた。

1枚目「CLAP」
2枚目「STOMP」
3枚目「SHOUT」
4枚目「(#まだ秘密)」

1枚目「CLAP CLUB」のリリース前には2枚目「UNSTOP STOMP」の収録曲が半分以上完成していたし、1枚目のリリースツアー中にはレコーディングも同時進行していた。

だからこそ1枚目「CLAP CLUB」のツアーファイナルの会場で、2枚目「UNSTOP STOMP」のリリースパーティーの日程を伝えられた。バンドの中で2枚目に対するイメージもある程度固まっていた。


2018年9月8日。

四部作第2弾「UNSTOP STOMP」のレコーディング全行程が終了し、さあこれからリリースというタイミング。メンバーの心の中には同じ言葉があった。

「次はシャウト」

バンドは既にその次を見据えていた。

2018年11月4日「UNSTOP STOMP」のリリースパーティーを開催しリリースツアーに出た。まだ3枚目に対するイメージは誰一人定まってなかった。

「シャウト、どうしようか?」

前回であればレコーディングに取り掛かっていたタイミングに、曲はおろか「どんな作品にしたいか」も真っ白だった。
2019年におさえていた全ての会場の仮予約をバラした。

▲2018/11/4〜2019/2/2に開催されたリリースツアー「#ストストツアー」の模様


その日も4人はリハーサルスタジオで顔をつき合わせていた。4人で集まると話題は専らシャウトについて、だ。この頃には「シャウトをどうするか?」はより深く潜り「シャウトで何をしたいか?」に変化していた。

新メンバーとしてナガシマタクロウが加入した2018年1月から1年間、THE JIVESは走り続けて来た。四部作リリースへの挑戦。リリースパーティー、初のリリースツアー、ツアーファイナルで初のワンマンショウ。ある意味"お決まり"とも言えるバンド活動をした。バンドっぽいことをした1年だった。

4人にとっても新鮮でエネルギッシュだったし、とてもパワフルだった。当然、もっともっとやりたいし、やるならもっともっとアップデートをしたかった。

「…シャウトってなんだ?」

叫ぶ、声を上げる、騒ぐ…そんなイメージのある言葉だ。しかしTHE JIVESは何回も何回も話し合いを重ねる中で、とある違う側面に気が付く。叫ぶ、声を上げる、騒ぐ…どれも自分の内にあるものを外に出そうとするエネルギーじゃないか。

「"シャウト=内を外に出す=晒す"なんじゃないか?」

こうふと言葉にされた時、顔をつき合わせていた4人の雰囲気が何となくアイスブレイクしたように思えた。

「確かに」

シャウトという言葉のイメージは深く共有できた。その時、ドラムのナガシマタクロウが口を開いた。

「THE JIVESに入って1年経ったけど…シンプルにバンドとしてミュージシャンとしてのやりたいことや表現したいものと、それと違うエンターテイナーとしての音楽以外の皆の世界観ややりたいことのふたつをやるのがTHE JIVESにとって良いと思ったんだ」

なるほど。やりたいことは、ふたつ。

ナガシマタクロウは続けた。

「その上で、シャウトはTHE JIVESやメンバーの内面を全部吐き出す作品になると思う。だから難しい」

確かにそうかもしれない。

よし。

「シャウトをどうするか?」

ではなく

「シャウトで何をしたいか?」

でもなく

「俺らは何がしたいか?」

だ。再び、スタートラインに立ち直った。


実はこの話題は結成時からずーっと続いている。話題に上がる度に、なんとなく咀嚼出来る程度の答えを出してごまかして来た。俺らのやりたいことは一体何なのか。ツアーを回りながら、ワンマンショウをやりながら、THE JIVE NIGHTをやりながら、新曲を作りながらイベントに出ながら…本当にたくさんのやり取りをメンバー同士でした。当然だが、本当に色々なシーンがあった。

スタジオに入り、一回も楽器を鳴らすことなく時間を迎えた日もあった。小難しい話も沢山した。スタジオの予約を投げ出し、4人で1日公園のベンチで話したこともあった。それじゃ足りず、コンビニでビールを買い込み座り込んだこともあった。

俺らは何でバンドしてるんだっけ?何がしたくて楽器を弾いてるんだ?

話せば話すほどに理解出来なくなり、故意に耳を塞ぎこむことも珍しくなかった。届いた2,3行の文字列に目を通しそのまま画面を真っ暗にするなんてしょっちゅうだ。

正直、活動休止や解散の文字も頭には浮かんでいた。というより、それも不思議じゃなかった。

「やりたいことがないなら、やらない方がいい」

考え込み深く潜った先に待っていたそんな文章は、これまでの道のりや思いを黒く覆ってしまうほどには厚くて大きかった。


THE JIVESのやりたいこと

その日はよく晴れた日だった。まだ暑さは本腰を入れておらず、4人で屯していた公園のベンチには気持ちいい風が吹いていた。本来ならスタジオに入っているはずだが、まだどうしても楽器をもって「せーの!」する気分にはなれなかった。

快適な日陰に腰を置く。

無邪気に遊ぶ親子や楽しそうに談笑するお年寄りを横目に、目の前の壁から目を背けるように馬鹿話に興じる。そこから何時間話し込んだのか。どんな話をしたのか。世間話もあったし、日々の疑問、やりたいこと、子供の頃考えてたこと...もはや鮮明には覚えてない。

ただ辺りが暗くなっていき、馬鹿話の流れでまたいつものように一つの妄想に火がついた頃、いつのまにか4人にとっての解は出ていた。

「THE JIVESがやりたい」

もう、それ以上でもそれ以下でもなかった。THE JIVESがやりたい。


・THE JIVESを続けたい
・THE JIVESに時間を使いたい
・THE JIVESで大勢の前でやりたい
・THE JIVESと馬鹿話してたい
etc…

色んなことがTHE JIVESでなきゃ意味がない。

「何がやりたいか?」なんて話を突き詰めると「何をしたら死ねるか?」なんて物騒な話にもなる。残念だか今はまだ「あれをしたら死ねる」と言える具体的なイメージはない。しかし一つ確かな思いはある。

「THE JIVESをやり遂げないと死ねない」


ここまで読んでくれたファビュラスなあなたに最大級の感謝を。ありがとうございます。We’re THE JIVES from 22nd century, based in Tokyo, Japan. 2014年結成。来たる8月31日で5歳になります。


1年目〜3年目。武者修行がてらまずは海外に行ってきました。台湾のフェスと香港のコンペティションに出演。台湾の音楽フェスでは3年連続で熱狂を呼び込み「日本よりも10年音楽シーンが遅れている」らしい台湾にて60年前ベースの音楽で圧勝。大型フェスのトリもやりました。香港コンペはもちろん優勝。


4年目。武者修行を終えて、改めて活動の軸を「そして、日本だ」とし、四部作リリースへの挑戦を発表。第2弾までは見事リリース。バンド初のリリースツアーもワンマンショウも大盛況を掴み取りました。タワレコでの試聴機展開やヴィレッジヴァンガードでの取り扱い開始。全国バンド図鑑やCDジャーナルへの掲載。夏フェス"OTODAMA 2018 ON THE BEACH FES"への出演…少しずつだが着実に、日本のシーンに歩を進めています。


5年目。さあ、加速です。一気にいきましょう。俺らはTHE JIVESをやりたい。THE JIVESを続けたい。やりたいことは固まりました。


2019年8月31日、四部作第3弾「SHOUT」をリリースします。

そして8月31日に東京・渋谷にある「GARRET udagawa」にてリリースパーティーを敢行いたします。元・渋谷屋根裏。歴史を塗り替えるにはもってこいの場所です。そしてそのあと、CDを届けにリリースツアーに出ます。

ツアーのスケジュールなどはここから決めていきます。レコーディングは来週末から取り掛かります。過去最大級に時間がありません。しかし曇りはありません。

THE JIVESがやりたいんです。

THE JIVESを続けるために、THE JIVESを大勢の人に楽しんでもらえるように、僕らは「SHOUT」をリリースしなければならないのです。そして沢山の人に「SHOUT」を届ける。それをしなければ僕たちは「納得して」THE JIVESを続けることが出来ません。THE JIVESを続けるためにSHOUTを届けに行く。どうかご協力をお願いいたします。あなたにも届いてほしい。

「SHOUT」のリリースと今回のクラウドファンディングに対する思いを動画にしたのでご覧ください。


ご視聴ありがとうございます。

ご覧いただけた通り、今回このプロジェクトに参加してくれた方にはTHE JIVESの新作CDをリターンとしてお届けします。8月31日以降は流通会社等を通さず「THE JIVESが」全国に届けに行きますが、それより一足先に触れていただきます。

応援してくれたあなたの名前が歌詞カードに載るリターンも用意したので、ぜひこのタイミングでTHE JIVESに乗っかってください。


我々はTHE JIVESがやりたい。四部作の第3弾「SHOUT」をリリースしたい。ぜひ、応援をお願いします。今回の目標金額は50万円。目標金額的にも過去1番のチャレンジです。

四部作第1弾時のプロジェクトの目標金額は30万円。達成率は109%でした。ありがとうございます。

四部作第2弾時のプロジェクトの目標金額は40万円。達成率は117%でした。ありがとうございます。

そして今回は50万円。金額や達成率はもちろん、今回は参加者「100人」という数字を越えたいです。

集まったお金からCAMPFIREへの手数料を引いた金額を受け取り、
・レコーディング費用
・盤面プレス費用
・プロモーション費用
・グッズ展開諸経費
など、制作とリリースに関わることへ充て、良い作品を作るために使わせていただくことをお約束いたします。

そして。

4部作の第3弾「SHOUT」をリリースします。

今作はバンドにとって一つの重大な転換を示す作品となります。バンドのメンバー各々を晒します。だから「4人で4曲」をかきました。濃度・密度の高い4曲を楽しみにしていてください。これからTHE JIVESは色んな形で「SHOUT」していきます。絶対に今よりももっともっと大きくなります。

THE JIVESをやり続けること、あなたを楽しませ続けることが我々の目的であり未来です。ぜひ、THE JIVESを応援してください。一緒に大きくなりましょう。よろしくお願いします。


2019年6月
ロックンロールバンド
THE JIVES


▼リリース情報
THE JIVES「SHOUT」[CD] 2019年8月31日発売 / 1500円 / TJLP-6013 

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください