
薬院Make部では、メンバー各自が自由にものづくり活動に取り組み、わからないことを周りの詳しいメンバーに尋ねながら日々活動を行っています。
この記事では、活動の一環としてメンバー数名が出品したコンテストへの道のりを紹介します。
活動開始!…からの「まん防」発令
2022年1月13日に薬院Make部の活動が開始し、週1回のオープンラボがスタートしました。これまでのコロナ禍で人が集まることが極端に少なくなったこともあり、「一緒にものづくりができる」というのはとてもワクワクするものだなと。帰り際に「また来週!」と言い合って帰るのが不思議な感じがして、こういうのが部活だったよなと懐かしい気持ちにもなりますね。
しかし、新型コロナウイルスの「第6波」が急拡大し、活動拠点がある福岡県でも2022年1月27日から県内全域でのまん延防止等重点措置が発令されました。薬院Make部の活動もまん防の発令に伴い、オープンラボを中止してその代わりとしてZoomによるオンライン座談会を定期実施することを決定しました。
オンライン座談会!…からのコンテスト出場へ
2022年1月27日~3月3日の期間は、Zoomでの通話によるオンライン座談会を毎週木曜日に実施。工作機械や工具を使ったものづくりがメインとなっている以上、オンライン活動だとできることは限られますが、雑談をしつつ3D-CAD(Fusion 360)やプリント基板設計用CAD(KiCad)などのソフトウェアの使い方の勉強会にもチャレンジしてみました。
レーザーカッターで加工するデータを3D-CAD(Fusion 360)で設計する練習
座談会で雑談をしている中で「はやくなんか作りたいね~」と話していた中、「そういえば、こんなコンテストがあるんですよ~」とメンバーからご紹介いただいたのがこちら。
Seeed reTerminal 拡張モジュールコンテスト
https://protopedia.net/event/33
Seeed Technology Co.,Ltd. と Seeed 株式会社が開催する、電子工作の作品を募集するコンテストで、「reTerminal(リターミナル)」というコンピュータデバイスを使って、その機能を拡張するモジュールを開発して作品投稿をするというルールになっています。
reTerminalは、昨今のIoTプロダクト開発でも話題のRaspberry Piのモジュールが内蔵されており、タッチパネル付きディスプレイやインターネット接続機能が標準搭載されているとても便利なコンピュータデバイスです。
このコンテストの面白いところは、「作品はアイデアのままでも、完成されてなくても構いません」と書かれているところ。こういうものづくり系のコンテストは完成品を応募するのが一般的ですが、未完成でも参加できるというのはとてもやさしいですね!
流れに身を任せちゃおう
なんと、メンバー2名が「応募してみようと思ってたんですよ~」とのこと。筆者(河島)もここ数年はコンテストに向けての制作をお休みしていたこともあって、重い腰が上がらない状況でしたが、お二人が参加するなら…と流れに身を任せ便乗しちゃうことにしました。
reTerminal、ついつい買ってしまいました
コミュニティや部活のいいところってこういうところだなと思います。一人だと「大変だし…今回はやめとこうかな…」と諦めがちなことが多いですが、「なんかやるの?…じゃあ一緒にやる!」とポジティブな判断が自然にできるようになることがありますね。”日本人的”といえばそうですが、乗っかる波をつくったりつくられたりする関係っていいなとしみじみ感じます。
ちなみに薬院Make部はコンテストに出場するかしないかはメンバー各自の自由なので、コンテストに出る人もいれば、各自の制作活動に取り組む人もいたり、おしゃべりを楽しむ人もいたり、全員マイペースに楽しんでおります。
オープンラボ再開!気軽に話せるっていいね。
2022年3月10日、ついに「まん防」が解除され活動拠点でのオープンラボが再開されました。ひとつのテーブルにreTerminalや安定化電源が並んでいる”普通じゃないかんじ”がとても好きです。
”普通じゃないかんじ”のテーブル
同じ場所に集まって作業をしているときにいいなって思うのは「気軽に話しかけられること」ですね。
「これ初めに何したらいいとかあります?」
「安定化電源ってどうやって使うものなんですか?」
「ちょっとテスター貸してください~」
「おっ、できました!(ドヤァ」
質問したり、助けを求めたり、作品をドヤったり、褒め合ったり、こういうコミュニケーションがとれるのはすごく楽しいですし、一人だけだと大変なことも不思議なくらいサクッと進捗が出てしまいます。
できあがった作品を紹介するぜ!
今回、薬院Make部からは3名がコンテストに向けて作品を制作しました。作品投稿順にご紹介します。(紹介文は作品投稿ページより引用)
◆ reTerminal DoorLock
reTerminal でドアロックする拡張モジュール。パスワード・指紋・RFIDカード認証ができます。画面のアプリを工夫することで「リアル脱出ゲーム」も楽しめます。
◆ reCoder(リ・コーダー)
Scratchでプログラミング可能な電子楽器『reCoder』。reTerminalに拡張モジュールを取り付け、楽器の演奏を楽しんだり、リズムマシンのような動作をさせることもできます。
◆ PareTerminal(パリターミナル)
異常検知を光ってお知らせ!工場でよくみるパトライトのシングナルタワーをreTerminalで制御できる拡張モジュールです。家でノイズキャンセリングイヤホンをしていても、宅配の訪問を見逃しません!
ふりかえり
薬院Make部からは3作品を応募した…つもりでしたが、「PareTerminal」については応募フォームからの応募が締切日時を過ぎてしまっていたようで、今回のエントリーは「reTerminal DoorLock」と「reCoder」の2作品となりました。ちょっぴり悔しさは残ってしまいますが、作品をここまで作り上げたのはグッジョブでした!
(記事投稿時点で審査結果は未発表です)
作品制作はそれぞれができる範囲でやりたいことを実現してきました。「親子で制作したい」「ラズパイにチャレンジしてみたい」「パトライトを光らせたい」と多種多様なモチベーションから作品が生まれてきたわけですが、この自由な制作活動こそ私たちが継続していきたいことだなと感じました。Maker本人が楽しめるのが一番です。これからもコンテストへのチャレンジは続けていきたいですね。
メンバー募集中
薬院Make部は、一緒にものづくり活動を楽しむメンバーを募集しております。デジタル工作や電子工作などに取り組んでみたい方や、ちょっと見学・お話ししてみたい方、どなたでもお気軽にお問い合わせください!
執筆:薬院Make部 代表 河島
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